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リスティアーナ女王国編
40 悪役主従の仲直り・後
しおりを挟む「ぁ……や、な、なんでこっちは……は、外してくれなッ……の」
「ひどいことしていいってエマ様が言ったんでしょう」
体の奥にケイトの昂りを感じているのに、ケイトは僕のペニスの戒めを解いてくれないのだ。
ケイトの上に乗ったまま、大きな手に腰を押さえつけられて、僕はいやいやと首を振った。ケイトの熱さが僕の中を掻き回していくのを感じて、僕は天を仰いでビクビクと震えた。ケイトの肩に置いていた僕の右手を取り、ケイトがその甲に唇を落とす。ふにっとした感触が手に伝わる。
本当なら忠誠を誓うときにするその動作なのに、口に出されるのはひどい言葉ばかりで、その差に僕の頭は混乱してしまう。
「ちゃんと、腰振ってください」
「ふ、ぅ……んんッあああ」
「ほら、見ててあげるから」
再び、ちゅ、と手の甲に唇を落としながら僕を見上げたケイトが「エマ様のやらしいとこ」とひっそりと言うのを聞いて、きゅううっと中に突き立てられたケイトを締めつけてしまった。くすくす笑いながら僕の痴態を観察しているケイトは、本当に魔王みたいなのに、いつもの怖い気持ちいいみたいな感覚が広がってしまう。
この黒い寝台が本当に魔王の寝台のように思えて、僕は本当に捧げられた生贄みたいな気持ちになってしまった。
「けいとぉ……ああ、や、気持ちいい。どうしよ、すごい……気持ちいい」
「…………エマ様って、いじめられるの好きなんですか?」
目を瞬かせたケイトにそう訊かれて、全身の体温がぶわわっと一気に上がる。きっと僕の体は真っ赤になってしまっているだろう。
そういうわけじゃないけど、なんか魔王っぽいケイトもちょっとかっこいいかもしれないと思ってしまっただけで。べ、別に生贄になりたいわけでも、本当にひどいことをしてほしいわけでもないけど、意地悪なケイトも好きかもしれないと思うだけで……。
すでにいろんな限界を迎えている僕の頭はパニックだった。
じわあっと涙を浮かべ、ふにゃふにゃになりながらわけわからないことを口走った。
「そ、そうなのかもしれないぃ……」
「えっ」
「ケイトならどんなことされても……す、好き……」
「……っ」
生贄でもいい。差し出される相手がケイトなら……。とろとろに溶けてしまった頭でそんなことを思った。
でも、片手で口を押さえたケイトが真っ赤になっているのを見たら、幸せな気持ちが広がった。それでどうして僕がそんなことを思ったのか、ちょっとわかった。
(ケイトだから……僕にひどいことしないって、わかるからだな……)
そう思った途端、ぐるんと視界が回転して、ぽすっと僕は寝台に横たえられていた。上から僕のことを見下ろしているケイトの瞳は、いつもみたいに夜空色に煌めいているわけではない。明らかに欲情した色を湛えているその瞳を見上げながら、僕は言った。
「意地悪なケイトも好き……」
「待って。こっちが生贄な気がしてきました……」
「……ぇ??」
ぎゅっと抱きしめられて、深く、奥深くまでケイトの熱でいっぱいに満たされていく。
ケイトの器用な指先が、そっと僕のペニスの戒めを解くのがわかった。ゆっくりと僕の中を舐めるように動いていくケイトのペニスに、僕はふるりと身を震わせた。そして、するすると紐をはずされた瞬間――一度腰を引いたケイトに最奥まで貫かれた。
「あっ……ひ、ああああッ!」
「オレも、すごく気持ちいいです」
「……んあっ、だ、だめ……けいとッ……あああっ」
大きく何度も揺さぶられながら、耳元でそんなことを囁かれたらもうダメだった。僕のペニスから勢いよく白濁が吹きあげ、僕は全身を震わせた。あまりの快感に視界がチカチカする。つま先まで丸めて、僕がビクンッビクンッと震えている様子をじっと見つめていたケイトが優しそうな笑顔で笑った。
「オレも愛してます、エマ様」
そう言いながら、ケイトは僕の手をそっと取って、また手の甲に口づけた。
それから、再びケイトが動き出したけど、変な魔導具で高められている僕の体は大喜びでケイトのことを締めつけた。
(好き……好き……ケイト)
脳天まで痺れるほどに揺さぶられて、僕の口からとろっと涎が垂れた。
舌先でそれを掬ったケイトに何度もキスをされて、全身でケイトを受け止めて、幸せで仕方なかった。もうケイトと離れたくなくて、もう二度とケイトのいないところで怖いことになりたくなくて、僕はひしっとケイトに抱きついて、その腰にしっかりと脚を巻きつけた。
とろとろに溶けた頭で僕は口にした。
「もっ……ずっと……離さないで、ケイト」
「……だから、そういうのこういうとき言ったらダメですよ……」
「ぼ、僕のことは……け、ケイトの好きにしていいから」
「…………もー」
嫌そうな顔でそう言ったケイトは、僕の体から変な効果が抜けきるまで、本当に一瞬も僕から離れなかったのだった。
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