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出版記念🎁番外編
01 おいしいメロンの伝え方
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いつもありがとうございます!ばつ森です。
出版記念の際にばつ森のニュースレターで配信していた番外編が4つあるので、
順次公開していきます。
楽しんでいただけますように!
――――――――――――――――
――薄々勘づいてはいたのだ。
極力考えないようにしていたことも認めよう。
そう、あまりの恐ろしさに、僕はその『事実』から目をそらし続けていたのだ。
一緒に旅をするようになってからは、特にそれを感じていた。まるで僕がぺしょっとしてしまったタイミングを見計らうかのように自然な流れで提示されるそれは、僕を甘くとろけさせ、あたたかな幸せを運んでくる。
そしてとろけてしまった僕はその重大な真実に気がつくこともなく、ぼんやりと旅を続けてきたのだ。
それも認めよう。
だが――今、僕は震えていた。
手渡されたその至高の食べ物を前に、震えが止まらないのだ。
意味がわからないとばかりに目を瞬かせているケイトを前に、僕は涙を浮かべながら叫んだ。
「め、メロンを愛している気持ちは……誰にも……ケイトにも負けないからな!」
僕はケイトが手渡してきたメロンチョコレートクリーム味の飴をバンッとテーブルに叩きつけ……ようとしたが、もったいないのでそっとお皿の上に戻した。そして、僕は泣きそうになりながらケイトを他の部屋へと追いやって、ぎゅっと唇を噛みしめた。
(だめだ……今日は、逃げてはいけない!)
ケイトのいなくなったキッチンで僕は拳を握りしめた。僕の目の前には、相変わらずまるっとした幸せなフォームのメロンが1つ置かれていた。
僕は今日、今まで目を逸らし続けていたことに向き合う覚悟を決めた。
そもそもメロンという果実は、非常に希少な果実で、市井にたくさん出回っているわけではない。
僕の屋敷ではメロンが旬の季節にはメロンを常備していた。だが、きっとケイトはメロンが旬な時期ではないときに、メロンのおいしさを保存する方法として、ああいった飴の形態を取ったと思うのだ。ケイトがそうして考えてくれたおかげで、僕は旅の間も飴にありつくことができていた。
だが、――それに引き換え僕はどうだ。
メロンが好きだ好きだと豪語しながら、そのメロンを食べることのできる初夏を待ち遠しく思うばかりで、メロンを"ほかの季節にも食べよう"だなんていう、そんな斬新な発想に行き着いたことはなかった。
そうして僕がのうのうとメロンの旬を待っている間にも、ケイトはほかの季節にもどうにかして食べたいと、あの至高をどうにか口にすることができたらと、考えたに違いないのだ。
なんて、なんて――
(愛が……深いんだ!)
僕はくうっと拳を握りしめた。
よく考えてみればその通りだった。好きなものに恋焦がれ、与えられる一瞬の甘露がこぼれ落ちるときだけを待ち惚けているのではなく、その愛しい存在を導き、愛で包みこみ、新たな可能性を提示するだなんて……そんなスパダリ(意訳)みたいなこと、僕にはできていなかった。
僕は誰よりもメロンを愛していると思っていた。母上にだって負けないと思っていたのだ。だが、ケイトはいとも簡単にそれを超えてきた。
「くっ……あの発想力が憎い……!」
僕は立ったままキッチンの台に手をついて、うなだれた。
僕とケイトはいわば、メロンを愛する同志である。本来ならば、お互いにその愛を分かちあい、互いに認め合い、さらなる高みを目指して然るべきところである。
だがしかし――僕はメロンを愛しているというのに、その心の余裕すらもないのだ。
まるで一人の美しい女性を取り合っている男二人のように、ケイトがその女性のよさを引き出し、次なる世界へ導こうとしているというのに、それを――僕はそれを――……祝福することができないのだ。なんていうことだ。愛する気持ちは本当だと言いながらも、醜い嫉妬の感情に呑まれ、争うことすらできない。
こんな、こんな惨めな男に成り下がり、彼女の幸せを願うことすらできないだなんて!
(僕は……もう、彼女の前から……き、消えてしまったほうがいいかもしれない……)
僕の目頭が熱くなる。視界がゆらめいているのも感じていた。泣きそうになる気持ちを必死で抑えながら、僕は自問をした。
本当にそれでいいのか。ケイトの発想がすごいからと言って、僕は彼女の幸せを願うこともできず、一生後悔しながら、りんごを食べながら生きていくというのか。りんごが悪いわけではない。どちらかと言えば、りんごも好きだ。
だが、りんごはメロンではない。
そう――りんごはメロンではないのだ。
滲んだ涙はいよいよこぼれ落ちそうだった。鼻の奥がツンとして、ふぐっと変な音が口から聞こえた。僕はぎゅっと拳を握りしめる。
そんなの、りんごだけを食べていくだなんて、そんなの――!
(だめだ……!!)
僕は愛する人の丸っとしたフォームを見て、うん、と力強くうなずいた。
ここで逃げてはいけない。諦めてはいけない。僕は、僕は、――メロンを愛しているのだから。
ならば僕にできることはひとつ――。
(僕も、ケイトと肩を並べてメロンを導くスパダリ(意訳)を目指す……!)
「――――エマ様、大丈夫ですか?」
後ろからかけられた声に、僕はビクッと肩を震わせた。
辺りは薄暗くなり、窓からは夕日が差し込んでいた。僕は、ボウルの中にわずかに残るメロンクリームを見て、泣きそうになっているところだった。
なにも言わない僕を見て、ケイトが後ろから近づいてきたのがわかる。そして、僕が汚れたエプロンをつけている僕の腹に腕をまわし、トンと顎を肩に乗せた。
「すごく、いい匂いですね」
「ッ! ち、違……!」
「メロンのクリームを作ろうと思ったんですか?」
ケイトのあたたかな声色を聞いて、うっかり涙がこぼれそうになる。
僕は日中ずっと考えていたのだ。メロンシュークリーム、メロンプリン、メロンゼリー、でもどれもそんなに斬新だとは思なかったし、ケイトの飴のように保存が効くわけでもなかった。ちょっと斬新なアイデアといえば、メロンを粉末にしていつでも飲めるメロンラテにするのはどうだろうかと思ったことくらいだった。
僕の発想は――貧困だった。
とりあえずコーヒーとメロンが合うのかを検証しようと、メロンクリームを作っていたのだ。だけど、メロンクリームだなんて、ケイトの飴の初期段階でしかないものを作るのに、僕は半日もかかってしまったのだ……。
ケイトがふっと笑う音が聞こえて、それから、ひょいっと僕の手元を覗き込みながら言った。
「……おいしそう。ひと口ください」
「え?」
「エマ様に手についてるのでいいですよ」
以前、平民の恋人たちが食べ物を食べさせあっているのを見かけたときに、ケイトが嫌がっていたことを思い出した僕は目を瞬かせた。家だからいいのかなと思って、おそるおそる指についたクリームをケイトの口もとに持っていく。
ぱくっと指先をくわえられてビクッと震えてしまった。
「ど、どうだ……?」
「おいしいですよ。クッキーに挟んで食べましょうか」
それを聞いて、僕の喉がごくっと鳴った。
クッキーに挟んで……? な、なななんてことだ。クリームだけあってもなんにもならないとがっかりしていた僕の気持ちは一気に浮上した。クッキーに挟む! メロンクリームクッキー! す、すごくおいしそうだった。
「ぜひ食べよう!」
「はい」
だが、そう言ったケイトがまだ僕のことを抱きしめて離れないので、僕は首をかしげた。「ケイト?」と尋ねると、ケイトはすりっと頬を僕の肩にこすりつけてから言った。
「ちょっと、エプロンが……結構、威力強くてびっくりしてます」
「エプロン? エプロンにはそんな戦闘力はないだろ??」
「戦闘力……いえ、そうですね。今まで考えたこともなかったんですけど、結構……強いですね」
エプロンにそんなに威力があっただろうかと、僕は思わずエプロンを覗きこんでしまった。メロンクリームがそこかしこについたエプロンは、戦闘のあとのようになっていたけれども、エプロンで戦えそうな気はしなかった。
ケイトはいつも変なことを言う。だけどそのあとに続いたケイトの言葉は、僕を嬉しい気持ちにさせてくれた。
「次は一緒にメロン料理しましょうか」
「! ……そ、そうだな! 一緒に……一緒にしたら、もっといいアイディアが浮かぶかもしれない」
僕は目を輝かせて、くるっと振り返った。ケイトの顔が近くにあったので、ぶつかりそうになってしまって驚く。キッチンの台とケイトの体に挟まれて、思わず僕は体を反らせた。ケイトが慈しむような優しい笑顔を浮かべていたので、僕の心臓がどきどきと鳴り出した。
かあっと顔に熱が集まる。いまだにケイトのこういう優しい笑顔を見ると、僕の胸には「好き」があふれていっぱいになってしまう。
少し顔を傾けたケイトの顔が近づいてきて、ふにっと唇が重なった。
ピクッと震えてしまった指先は、いつの間にかキッチンの台に押さえられていた。ふっと笑ったケイトが言った。
「ちょっとだけ」
きゅうっと僕の心臓が変な音を立てる。
どきどきと高鳴っている自分の心臓の音を感じながら、僕は、そっと目を閉じた。
そのまま、「め、めろんクリームくっきーは……!」と言うまで、ケイトの「ちょっと」は続いたのだった。
おわり!
出版記念の際にばつ森のニュースレターで配信していた番外編が4つあるので、
順次公開していきます。
楽しんでいただけますように!
――――――――――――――――
――薄々勘づいてはいたのだ。
極力考えないようにしていたことも認めよう。
そう、あまりの恐ろしさに、僕はその『事実』から目をそらし続けていたのだ。
一緒に旅をするようになってからは、特にそれを感じていた。まるで僕がぺしょっとしてしまったタイミングを見計らうかのように自然な流れで提示されるそれは、僕を甘くとろけさせ、あたたかな幸せを運んでくる。
そしてとろけてしまった僕はその重大な真実に気がつくこともなく、ぼんやりと旅を続けてきたのだ。
それも認めよう。
だが――今、僕は震えていた。
手渡されたその至高の食べ物を前に、震えが止まらないのだ。
意味がわからないとばかりに目を瞬かせているケイトを前に、僕は涙を浮かべながら叫んだ。
「め、メロンを愛している気持ちは……誰にも……ケイトにも負けないからな!」
僕はケイトが手渡してきたメロンチョコレートクリーム味の飴をバンッとテーブルに叩きつけ……ようとしたが、もったいないのでそっとお皿の上に戻した。そして、僕は泣きそうになりながらケイトを他の部屋へと追いやって、ぎゅっと唇を噛みしめた。
(だめだ……今日は、逃げてはいけない!)
ケイトのいなくなったキッチンで僕は拳を握りしめた。僕の目の前には、相変わらずまるっとした幸せなフォームのメロンが1つ置かれていた。
僕は今日、今まで目を逸らし続けていたことに向き合う覚悟を決めた。
そもそもメロンという果実は、非常に希少な果実で、市井にたくさん出回っているわけではない。
僕の屋敷ではメロンが旬の季節にはメロンを常備していた。だが、きっとケイトはメロンが旬な時期ではないときに、メロンのおいしさを保存する方法として、ああいった飴の形態を取ったと思うのだ。ケイトがそうして考えてくれたおかげで、僕は旅の間も飴にありつくことができていた。
だが、――それに引き換え僕はどうだ。
メロンが好きだ好きだと豪語しながら、そのメロンを食べることのできる初夏を待ち遠しく思うばかりで、メロンを"ほかの季節にも食べよう"だなんていう、そんな斬新な発想に行き着いたことはなかった。
そうして僕がのうのうとメロンの旬を待っている間にも、ケイトはほかの季節にもどうにかして食べたいと、あの至高をどうにか口にすることができたらと、考えたに違いないのだ。
なんて、なんて――
(愛が……深いんだ!)
僕はくうっと拳を握りしめた。
よく考えてみればその通りだった。好きなものに恋焦がれ、与えられる一瞬の甘露がこぼれ落ちるときだけを待ち惚けているのではなく、その愛しい存在を導き、愛で包みこみ、新たな可能性を提示するだなんて……そんなスパダリ(意訳)みたいなこと、僕にはできていなかった。
僕は誰よりもメロンを愛していると思っていた。母上にだって負けないと思っていたのだ。だが、ケイトはいとも簡単にそれを超えてきた。
「くっ……あの発想力が憎い……!」
僕は立ったままキッチンの台に手をついて、うなだれた。
僕とケイトはいわば、メロンを愛する同志である。本来ならば、お互いにその愛を分かちあい、互いに認め合い、さらなる高みを目指して然るべきところである。
だがしかし――僕はメロンを愛しているというのに、その心の余裕すらもないのだ。
まるで一人の美しい女性を取り合っている男二人のように、ケイトがその女性のよさを引き出し、次なる世界へ導こうとしているというのに、それを――僕はそれを――……祝福することができないのだ。なんていうことだ。愛する気持ちは本当だと言いながらも、醜い嫉妬の感情に呑まれ、争うことすらできない。
こんな、こんな惨めな男に成り下がり、彼女の幸せを願うことすらできないだなんて!
(僕は……もう、彼女の前から……き、消えてしまったほうがいいかもしれない……)
僕の目頭が熱くなる。視界がゆらめいているのも感じていた。泣きそうになる気持ちを必死で抑えながら、僕は自問をした。
本当にそれでいいのか。ケイトの発想がすごいからと言って、僕は彼女の幸せを願うこともできず、一生後悔しながら、りんごを食べながら生きていくというのか。りんごが悪いわけではない。どちらかと言えば、りんごも好きだ。
だが、りんごはメロンではない。
そう――りんごはメロンではないのだ。
滲んだ涙はいよいよこぼれ落ちそうだった。鼻の奥がツンとして、ふぐっと変な音が口から聞こえた。僕はぎゅっと拳を握りしめる。
そんなの、りんごだけを食べていくだなんて、そんなの――!
(だめだ……!!)
僕は愛する人の丸っとしたフォームを見て、うん、と力強くうなずいた。
ここで逃げてはいけない。諦めてはいけない。僕は、僕は、――メロンを愛しているのだから。
ならば僕にできることはひとつ――。
(僕も、ケイトと肩を並べてメロンを導くスパダリ(意訳)を目指す……!)
「――――エマ様、大丈夫ですか?」
後ろからかけられた声に、僕はビクッと肩を震わせた。
辺りは薄暗くなり、窓からは夕日が差し込んでいた。僕は、ボウルの中にわずかに残るメロンクリームを見て、泣きそうになっているところだった。
なにも言わない僕を見て、ケイトが後ろから近づいてきたのがわかる。そして、僕が汚れたエプロンをつけている僕の腹に腕をまわし、トンと顎を肩に乗せた。
「すごく、いい匂いですね」
「ッ! ち、違……!」
「メロンのクリームを作ろうと思ったんですか?」
ケイトのあたたかな声色を聞いて、うっかり涙がこぼれそうになる。
僕は日中ずっと考えていたのだ。メロンシュークリーム、メロンプリン、メロンゼリー、でもどれもそんなに斬新だとは思なかったし、ケイトの飴のように保存が効くわけでもなかった。ちょっと斬新なアイデアといえば、メロンを粉末にしていつでも飲めるメロンラテにするのはどうだろうかと思ったことくらいだった。
僕の発想は――貧困だった。
とりあえずコーヒーとメロンが合うのかを検証しようと、メロンクリームを作っていたのだ。だけど、メロンクリームだなんて、ケイトの飴の初期段階でしかないものを作るのに、僕は半日もかかってしまったのだ……。
ケイトがふっと笑う音が聞こえて、それから、ひょいっと僕の手元を覗き込みながら言った。
「……おいしそう。ひと口ください」
「え?」
「エマ様に手についてるのでいいですよ」
以前、平民の恋人たちが食べ物を食べさせあっているのを見かけたときに、ケイトが嫌がっていたことを思い出した僕は目を瞬かせた。家だからいいのかなと思って、おそるおそる指についたクリームをケイトの口もとに持っていく。
ぱくっと指先をくわえられてビクッと震えてしまった。
「ど、どうだ……?」
「おいしいですよ。クッキーに挟んで食べましょうか」
それを聞いて、僕の喉がごくっと鳴った。
クッキーに挟んで……? な、なななんてことだ。クリームだけあってもなんにもならないとがっかりしていた僕の気持ちは一気に浮上した。クッキーに挟む! メロンクリームクッキー! す、すごくおいしそうだった。
「ぜひ食べよう!」
「はい」
だが、そう言ったケイトがまだ僕のことを抱きしめて離れないので、僕は首をかしげた。「ケイト?」と尋ねると、ケイトはすりっと頬を僕の肩にこすりつけてから言った。
「ちょっと、エプロンが……結構、威力強くてびっくりしてます」
「エプロン? エプロンにはそんな戦闘力はないだろ??」
「戦闘力……いえ、そうですね。今まで考えたこともなかったんですけど、結構……強いですね」
エプロンにそんなに威力があっただろうかと、僕は思わずエプロンを覗きこんでしまった。メロンクリームがそこかしこについたエプロンは、戦闘のあとのようになっていたけれども、エプロンで戦えそうな気はしなかった。
ケイトはいつも変なことを言う。だけどそのあとに続いたケイトの言葉は、僕を嬉しい気持ちにさせてくれた。
「次は一緒にメロン料理しましょうか」
「! ……そ、そうだな! 一緒に……一緒にしたら、もっといいアイディアが浮かぶかもしれない」
僕は目を輝かせて、くるっと振り返った。ケイトの顔が近くにあったので、ぶつかりそうになってしまって驚く。キッチンの台とケイトの体に挟まれて、思わず僕は体を反らせた。ケイトが慈しむような優しい笑顔を浮かべていたので、僕の心臓がどきどきと鳴り出した。
かあっと顔に熱が集まる。いまだにケイトのこういう優しい笑顔を見ると、僕の胸には「好き」があふれていっぱいになってしまう。
少し顔を傾けたケイトの顔が近づいてきて、ふにっと唇が重なった。
ピクッと震えてしまった指先は、いつの間にかキッチンの台に押さえられていた。ふっと笑ったケイトが言った。
「ちょっとだけ」
きゅうっと僕の心臓が変な音を立てる。
どきどきと高鳴っている自分の心臓の音を感じながら、僕は、そっと目を閉じた。
そのまま、「め、めろんクリームくっきーは……!」と言うまで、ケイトの「ちょっと」は続いたのだった。
おわり!
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