Two seam

フロイライン

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面影

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練習試合の後の練習が免除された優里と大輔は、真っ直ぐ帰らず、学校近くの河原の道を歩いていた。


「どうよ、ワタシの投球

錆び付いてなかったでしょー?」


優里は楽しそうな表情で後ろを歩く大輔に言った。


「ああ。思ったよりはな

でも、アレだよな
咲聖の野球部は甘々だな。
練習試合の後、帰ってもいいなんてよー」

「いいじゃん、こうやって寄り道しながら帰れるんだからさ。
丸和のときも大輔と学校の帰りに寄り道した事なかったよね。」


「そりゃ、弱いチームだったけどびっしり遅くまで練習させられたし、こっちも一年だったしな。」


「ワタシさあ、フィジカルコーチに色々指導を受けてさあ、女子野球してたときより球速上がってんのよ」


優里は、そう言うと、振りかぶって投げるポーズをして見せた。


「おいおい、スカートでそんな動きしてんじゃねーよ。

パンツ見えんぞ」


「もう、ヘンタイ」


「なんだよ、それ

まあ、いいけど…」


「大輔、お腹空いたし何か食べて帰らない?」


「おう、そうだな

駅前の牛丼屋に行くべ」


「えーっ、牛丼かあ
他のがいいなあ。」


「水谷、牛丼好きじゃなかった?」


「うん。前は好きだったんだけどね
性転換してから何となく好きじゃなくなったっていうか」


「へえ、好きな食いもんまでかわっちまうんだな」


「エヘヘ」


大輔はハッとしたような顔をした。

夕陽に横顔を照らされる優里の顔があまりにも美しく可愛かったからだ。


知らない人が見たら、自分たちの事をカップルだって見るだろうか

どこからどう見ても美人の女子高生にしか見えないんだから…
まさか、高校の男子硬式野球部でバッテリーを組んでる二人だとは誰も思わないだろう…


「大輔」


「ん?」


「ワタシを甲子園に連れてって」


「…

おいおい、それは野球部マネージャーとかが言うセリフだぜ

水谷、お前がオレを甲子園に連れてってくれよ」

大輔が呆れたように言うと、優里は口を押さえてクスクスと笑った。


「大輔、ありがとう

ワタシをまた野球に誘ってくれて」


優里は、今度は真剣な表情で大輔に言った…
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