Two seam

フロイライン

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事件

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咲聖の西岡理事長は、思わず絶句した。


何故なら、ライブ配信された夏の甲子園の組み合わせ抽選会において、自分の学校が、大会四日目の第二試合で、昨年の優勝校である、大阪の黒澤学院と当たることが決まったからであった。



「よりによって、黒澤かよ。

一番当たりたくない相手だったけどなあ」


西岡は、ストレートな感情表現をし、一緒に見ていた校長達に言った。


「そうですね。

くじ運が上手くいけば、ベスト8くらいまではいけるんじゃないかと思ってましたが。」


三沢教頭が言うと、西岡は首を横に振った。


「いや、たしかに黒澤学院は優勝候補の筆頭だが、水谷さんがベストピッチをすれば、そう簡単には点は取られないと思うんだ。

で、富田君が打てば、ひょっとしたらわからなくなるよ、本当に。」



「黒澤を初戦で下せたら、そのまま行くかもしれませんね。」



「三沢先生

甘いな。

夏の甲子園には魔物が棲むと言われているんだ。

机上での想像など何も意味がないよ。」



「は、はい」


自分で言っておいて、こっちが同調したら否定する…

何なんだコイツは!


と、少しムッとしてしまう三沢だった。



「それよりも、大変な事になるぞ。」



「何がですか?」



「優勝候補にして全国区の人気を誇る黒澤学院と、美少女投手水谷優里を擁するウチとの対戦が決まったんだ。

これをマスコミが放っておくことはないだろ?


さらなる水谷優里フィーバーが巻き起こるぞ。」


「ですね。

こちらもその対策をしてやらないといけません。」



三沢がそう言うと、西岡は深く頷いた。



西岡の予想通り、優里への注目が一段と増し、本大会に突入していく事になる。

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