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交差する思い
trauma
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「サイゼで告白なんてするもんじゃないとは思うんですけど、たまたま両隣が空席なんで思い切って言わせていただきました。
今日、絶対言おうって決めてたのもあったし…」
高橋らしい愛の告白に、蒼は少し笑みを浮かべた。
「蒼ちゃんと俺は、釣り合いが取れてないのも自覚してます。
でも、言わなきゃ後悔するし…
なんて言うか、とにかく好きです。」
周囲の目もあり、声を抑え気味にはしていたが、高橋の言葉は熱を帯びていた。
「高橋さん
こんなワタシにそういう事を言ってもらえて、素直に嬉しいです。
でも…」
「やっぱりダメですか…」
「ううん。
違うの…
ワタシ、実はまだ…立ち直れてないの。」
「えっ?」
「高橋さんて話しやすいから…ワタシのこと言うね。聞いてくれる?」
蒼はそう言ってコーヒーを一口飲んだ。
高橋は頷き、蒼の言葉を待った。
「ワタシ、少し前まで付き合ってた人がいたの。」
「うん。
蒼ちゃんなら当然、そういう相手がいてもおかしくないよ。」
「小学校のときの幼馴染だったんだけど、ワタシの初恋の人で、こっちでたまたま再会したのね。
それから色々あったけど、お付き合いするようになって。
でも、ワタシ自身はカレの事がすごく好きだったのに、何か引け目を感じるっていうか、素直になれないっていうか…
そういう部分が多分、カレも可愛くないなって思ってたはず。
それでも、結婚しようって言ってくれて、同棲も始めて…
ワタシ、バカだから本気で期待しちゃって…
結婚生活を夢見るようになったの。
そんなとき、脳の病気になって、ワタシが倒れちゃって。
そこから歯車が狂い始めたのよね。
っていうか、それはあくまでもきっかけであって、本当は最初から上手くいくわけない話だったんだと思う。」
「…」
「入院中、田舎から両親が出てきてワタシの看病をしてくれたんだけど、その時にカレとワタシの母が関係を持ってしまって…」
「えっ…」
「フツーなら、自分の恋人を母親に奪われるなんてあり得ない話だし、怒りも湧いてくるに違いない筈なんだけど、ワタシはそうはならずに、身を引く事にしたの。
やっぱり、自分が女じゃないって引け目を感じてしまってたから。
だから、高橋さんにそう言ってもらうのはすごくありがたい事なんだけど…
こうやってどこかに遊びに行くとか、そういうのは全然いいんだけど、お付き合いってなると、やっぱり怖くなっちゃうの。」
高橋は、何を言っていいかわからなくなり、押し黙ってしまった。
今日、絶対言おうって決めてたのもあったし…」
高橋らしい愛の告白に、蒼は少し笑みを浮かべた。
「蒼ちゃんと俺は、釣り合いが取れてないのも自覚してます。
でも、言わなきゃ後悔するし…
なんて言うか、とにかく好きです。」
周囲の目もあり、声を抑え気味にはしていたが、高橋の言葉は熱を帯びていた。
「高橋さん
こんなワタシにそういう事を言ってもらえて、素直に嬉しいです。
でも…」
「やっぱりダメですか…」
「ううん。
違うの…
ワタシ、実はまだ…立ち直れてないの。」
「えっ?」
「高橋さんて話しやすいから…ワタシのこと言うね。聞いてくれる?」
蒼はそう言ってコーヒーを一口飲んだ。
高橋は頷き、蒼の言葉を待った。
「ワタシ、少し前まで付き合ってた人がいたの。」
「うん。
蒼ちゃんなら当然、そういう相手がいてもおかしくないよ。」
「小学校のときの幼馴染だったんだけど、ワタシの初恋の人で、こっちでたまたま再会したのね。
それから色々あったけど、お付き合いするようになって。
でも、ワタシ自身はカレの事がすごく好きだったのに、何か引け目を感じるっていうか、素直になれないっていうか…
そういう部分が多分、カレも可愛くないなって思ってたはず。
それでも、結婚しようって言ってくれて、同棲も始めて…
ワタシ、バカだから本気で期待しちゃって…
結婚生活を夢見るようになったの。
そんなとき、脳の病気になって、ワタシが倒れちゃって。
そこから歯車が狂い始めたのよね。
っていうか、それはあくまでもきっかけであって、本当は最初から上手くいくわけない話だったんだと思う。」
「…」
「入院中、田舎から両親が出てきてワタシの看病をしてくれたんだけど、その時にカレとワタシの母が関係を持ってしまって…」
「えっ…」
「フツーなら、自分の恋人を母親に奪われるなんてあり得ない話だし、怒りも湧いてくるに違いない筈なんだけど、ワタシはそうはならずに、身を引く事にしたの。
やっぱり、自分が女じゃないって引け目を感じてしまってたから。
だから、高橋さんにそう言ってもらうのはすごくありがたい事なんだけど…
こうやってどこかに遊びに行くとか、そういうのは全然いいんだけど、お付き合いってなると、やっぱり怖くなっちゃうの。」
高橋は、何を言っていいかわからなくなり、押し黙ってしまった。
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