オレ、母になる

フロイライン

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無理難題

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「それと…」


真希は、話を続けた。


「二人がセックスをするとき、悪いけど、ワタシも一緒にその現場にいさせて。」


「えっ!」


祐希は、思わず声を上げ、晃の方を見た。

晃は、それに反応し、すぐに妻に

「どういうことなんだ?」

と、聞き返した。


「だって仕方ないじゃない。

私だって本当ならこんな事して欲しくないし、させたくないわ。

でも、どうしても子供が欲しいから…」

真希はそう言うと、また泣き出してしまった。


「キミの気持ちはよくわかる。

この方法しか取りようがないことも。

ただ、祐希君だって一人の人間だ。

出産するだけの機械じゃないんだ。

キミが描いた絵の通りに事が進むとは思わないでくれ。

そこまで干渉されたら、祐希君だってイヤになるに決まってる。

そうだろ?」


晃は、さすがに声を荒げて真希の横暴を諌め、祐希に同意を求めた。

しかし、祐希は、ここで晃に同調すると、真希がさらにおかしくなってしまうと思い、何も言わずに、真希の様子を観察した。


真希は、泣きながらも、無茶を言いすぎたと思ったのか

「ごめん…

でも…私、ダメなの…

自分でお願いした事なのに、私の知らないところで二人が愛し合うっていうのが…」


謝りながらも、自分の思いを押し通そうとした。


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