夫が女になって帰ってきた!

フロイライン

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「お待たせ


待たせちゃった?」


「いえ、全然

僕も今来たとこです。」


美都子は、仕事が休みの日、優斗と初デートのために、待ち合わせをしていた。


「なんか新鮮です。」


「えっ、何が?」


「こういう場所での待ち合わせが。」


「そうね。

いつも、地下鉄の何番出口とかだもんね。」


「ですよね

あれはあれでめっちゃ緊張するんですけど」


「フフッ

私もよ。

この仕事も、半年が経過したんだけど、なかなか慣れなくて、いつもドキドキなの。」


「えーっ、美都子さんはいつも堂々としてらっしゃるのに。」


優斗はそう言って笑った。

美都子は優斗の顔をチラッと見て、すぐに俯いてしまった。

何故なら、優斗の顔があまりにも美しく、そして、眩しかったからだ。

優斗の方から想いを寄せられているので、こうしてデートと称して会ってはいるが、フツーなら、まずこんなところで会う事はない。

いや、会えない


年齢も見た目も何もかもが不釣り合いに感じたからだ。


「もうすぐお昼だし、何か食べようか。」


「はい。

美都子さんは何か食べたいものあります?」


「私は昔の人間だから何でも大丈夫よ。

優斗クンは何が好きなの?」


「僕ですか…

そうですね

ハンバーグかな。」


「フフッ
やっぱり若いわね

私からは絶対に出てこないわ、ハンバーグって言葉が。」


「あ、僕も全然何でも食べますので。

美都子さんの行きたいお店にします。」


「いいわよ、そんな気を遣ってくれなくても。


若いんだから素直に好きなものな食べたいって言いなさい。

ハンバーグにしましょ。」


「えっと…

すいません」


優斗は頭を掻いて顔を真っ赤にした。



「あのお店なんてどう?

チェーン店かもしれないけど。」


「あ、いいですね。」



「じゃあ決まりね。」


少し歩いたところにある店を偶然に発見した二人は、中を覗き込み、空席がある事を確認してから店内に入っていった。


二人は向かい合って触り、メニューを見たが、まだ関係性がそこまで出来ていないため、お互いに遠慮をし、なかなか決める事が出来なかった。

仕方なく美都子が、オーソドックスなメニューを選ぶと、優斗も同調して一緒のものを注文した。


「遠慮してる?」


「あ、いえ」


「好きなもの頼めばいいのに。」


「たまたまです。

美都子さんが選んだのが、僕が選ぼうとしていたものだっただけで…。」


優斗は、また顔を真っ赤にして俯き、水を一口飲んだ。


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