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鹵獲編
三叉路
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「ほんまに兄貴なんすか‥」
功太は薫の変わりように、目を白黒させて言った。
「うん。
ワタシは、お店に出てるとき、たまに功太を見かけてたから、そんなに久しぶりっていう感覚はないのよ。」
「ワタシて‥
なんや、声も女みたいになってしもて‥
っていうか、見かけたんやったら声かけて下さいよ!」
「ごめんね。なんか恥ずかしくてね‥」
「功太、薫は彼氏と結婚するそうやで。
アンタもそんな相手おらんのかいな?」
「うーん、いえ、まあ‥
この二年、色々忙しかったですから‥」
「そうやったな。
庄山も出所してからずっと大変そうやしね。
立正会との問題はどうなってるんや?」
「はい。今のところ奴らの動きはありまへんし、膠着状態ってとこです。
ですが、多村組が経営してる、あのキャバクラ‥cool girlは堂々とワシらのシマの中で経営しとるし、いつ何が起きてもおかしくないですわ。」
「cool girlって、ワタシのお店の近所の?」
薫は驚いて、功太に質問した。
「そうですわ。聞いたところによると、あそこの二階が多村組の事務所の役目をしてて、こっちで本格的に活動する準備を虎視眈々と狙ってるそうです。」
薫が組を辞めてから、cool girlが出来ており、その辺の事情は全く知らなかった。
「じゃあ、多村組が店の方も直接運営してるってわけ?」
「そうですわ。あの店は火種になり得るから、山崎さんと俺で、ずっとマークしてますねん。
店長の男、名前は何やったかな‥
あ、そうそう、多喜や。
そいつが多村組から派遣されてる構成員らしくて、何か企んでるっちゅー話です。
一回、捕まえて痛い目に遭わしたんやけど、懲りとらんみたいで。」
「‥」
薫は言葉を失った。
まさか、自分の将来の夫になろうとしている相手が、自分がいた組と対立する組織の人間だったとは‥
「兄貴、俺らがしっかり見張ってますから、アイツらも簡単には変な事は出来へんと思います。
bigはちゃんと守りますさかい、安心して働いてください。」
功太は、薫の様子がおかしいのは、それが自分の働く店の近くにあるという不安から来ていると思ったようだ。
「ありがとう、功太」
薫は元気のない声で言い、頭の中に、大きな難題が一湧き出てきた事を自覚した。
この事は多喜に確認しなければならない。
いや、その前に‥
功太は薫の変わりように、目を白黒させて言った。
「うん。
ワタシは、お店に出てるとき、たまに功太を見かけてたから、そんなに久しぶりっていう感覚はないのよ。」
「ワタシて‥
なんや、声も女みたいになってしもて‥
っていうか、見かけたんやったら声かけて下さいよ!」
「ごめんね。なんか恥ずかしくてね‥」
「功太、薫は彼氏と結婚するそうやで。
アンタもそんな相手おらんのかいな?」
「うーん、いえ、まあ‥
この二年、色々忙しかったですから‥」
「そうやったな。
庄山も出所してからずっと大変そうやしね。
立正会との問題はどうなってるんや?」
「はい。今のところ奴らの動きはありまへんし、膠着状態ってとこです。
ですが、多村組が経営してる、あのキャバクラ‥cool girlは堂々とワシらのシマの中で経営しとるし、いつ何が起きてもおかしくないですわ。」
「cool girlって、ワタシのお店の近所の?」
薫は驚いて、功太に質問した。
「そうですわ。聞いたところによると、あそこの二階が多村組の事務所の役目をしてて、こっちで本格的に活動する準備を虎視眈々と狙ってるそうです。」
薫が組を辞めてから、cool girlが出来ており、その辺の事情は全く知らなかった。
「じゃあ、多村組が店の方も直接運営してるってわけ?」
「そうですわ。あの店は火種になり得るから、山崎さんと俺で、ずっとマークしてますねん。
店長の男、名前は何やったかな‥
あ、そうそう、多喜や。
そいつが多村組から派遣されてる構成員らしくて、何か企んでるっちゅー話です。
一回、捕まえて痛い目に遭わしたんやけど、懲りとらんみたいで。」
「‥」
薫は言葉を失った。
まさか、自分の将来の夫になろうとしている相手が、自分がいた組と対立する組織の人間だったとは‥
「兄貴、俺らがしっかり見張ってますから、アイツらも簡単には変な事は出来へんと思います。
bigはちゃんと守りますさかい、安心して働いてください。」
功太は、薫の様子がおかしいのは、それが自分の働く店の近くにあるという不安から来ていると思ったようだ。
「ありがとう、功太」
薫は元気のない声で言い、頭の中に、大きな難題が一湧き出てきた事を自覚した。
この事は多喜に確認しなければならない。
いや、その前に‥
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