ニューハーフ極道ZERO

フロイライン

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代理戦争編

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失神してグッタリとする多村の傍で、亮輔はまた椅子に座り、タバコを燻らしていた。


「亮輔!」

部屋の中に入ってきたのは多喜と大西だった。


亮輔は顔を上げて二人を見ると

「終わったよ、全部…」

と、呟くように言った。


「で、オヤジをどうする?」


「これから警察に連絡し、オヤジをこのままの状態で引き渡します。」


「えっ、女になったまま?」


「ええ、こんな状態で刑務所に入ったら、他の服役囚からいじめられるに決まってますから。
少しは反省してくれるでしょう。」

亮輔は笑いながら言った。


「俺は鷹村さんと沢木の連中に連絡を取って、顛末を伝えるよ。」

大西はリンチを受けて腫れ上がった顔を摩りながら言った。


「さて、警察が来る前に退散しましょうか。」

亮輔はそう言って立ち上がると、多喜と大西も深く頷いた。


「亮輔、アニキ…」

多喜が二人を呼び止めた。


「どうしたんだ?」

大西が振り返ると

「すいません。

俺、今から薫が入院している病院に行ってきます。」

多喜は申し訳なさげに言った。

「多喜はあれから一度も薫さんに会ってなかったな。
早く行ってやれよ」

大西は多喜の肩に手を置いて言った。


「亮輔」

多喜は続いて亮輔に声をかけた。


「どうしたんだ、多喜?」


「薫の顔を見た後、警察に自首するわ」


「自首?」


「ああ。

俺は白昼堂々と街のど真ん中で銃撃戦をして、沢木組の者に怪我をさせた。

これは紛れもない事実だし、許させるものではない。」


「ちょっと待てよ。

それはオヤジに脅されてやった事だし、沢木の連中もその事は十分に理解してくれてるよ。」


亮輔は慌てて翻意させようとしたが、多喜は頑なだった。

「いや、いくらなんでもこのまま逃げるわけにはいかない。

オヤジ無き後、組がどうなるかはわかんねえが、後顧の憂いを残しちゃいけない

組も俺も次に進めなくなっちまうから…」


多喜はそう言うと、二人に一礼して部屋を出ていった。


大西が

「まったく、生真面目な野郎だな」

と、呆れたような笑みを浮かべながら言うと


亮輔も

「一度言い出したら聞くヤツじゃありませんから」

と、言って片眉を上げ、ため息をついた。


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