ニューハーフ極道ZERO

フロイライン

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闇堕ち編

立志

「佐々木さんがおっしゃられたように、ワタシのような素人が出しゃばって、垂水組の八代目に就いても、多分お役には立てない事はよくわかっています。」


「いや、私は…」


再び話し始めた未来に、佐々木が自身の発言で気分を害したのかと、少し焦りながら割り込もうとしたが、未来はそのまま続けた。


「七代目が亡くなり、当初は、静かに彼の事を偲びながら、どこかでひっそりと生きていこうと考えていました。
しかし、それは、彼の思いを踏み躙る行為ではないのかと思い始めるようになりました。

求心力を失った垂水組が瓦解し、非道な手を使った大友達がやった者勝ちとなる。
そして、依然として警察や世間の人達は我々に冷ややかな目を向け続ける。」


「それは、私もそう思います。
だから、意見を言わせてもろたんです。

姐さんが継いだとして、どう変わるのかということを。」


「ええ。当然そう思われるでしょう。

ただ、ワタシが八代目に就く意味はまさにそこにあります。

ワタシは垂水組八代目に就くと、すぐにマスコミの取材を積極的に受けていこうと考えています。

そこで、垂水組がヤクザ組織からカタギに変わろうとしていたこと。
また、それを積極的に七代目が推進していた事などを外に向けて発信していきます。

自分で言うのも恥ずかしいですが、ワタシは女性で、しかも若くて美しい。
このようなシチュエーションをマスコミは好み、必ずドラマ性を付けながら取り上げてくれるでしょう。

ワタシは被害を被りながらも、加害者のように見られるこの状況を打破したいのです。」


「なるほど…
しかし、それだけでは…」


「もちろんです。

世論の形成は、次に動くための布石に過ぎません。」


「次に?」


「大友組との抗争への…」


「えっ」


「こんな事をしておきながら、勝ち逃げしようとしている大友組を、ワタシは絶対に許しません。

彼らには自分たちがした事に相当する報いを受けてもらいます。

ワタシは、この命に代えてでも、彼らを徹底的に潰します。」


未来は厳しい表情で話し終えると、頭を下げて、また座った。


再び、鷹村が後を引き取り、皆に言った。


「私も、八代目のこの決断を全面的に支持します。
皆さん、あらためてお聞きしますが、いかがでしょうか。

彼女に八代目になっていただく事について、異議のある方。
挙手の上、ご発言下さい。」


すると、あちらこちらから

「異議なし!」

「八代目に是非なって下さい!姐さん!」

と、いう言葉が飛んできた。


ここに、岡田未来の垂水組八代目への就任が正式に決定した。
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