カジュアルセックスチェンジ

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凶行

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山崎の手には包丁が握られていた。



「ちょ…

バカなマネはやめて!」


智が慌てた様子で声をかけたが、山崎の目は完全にイッてしまっていた。




「もう終わりだよ、俺の人生は。

お前ら道連れにしてやる」



「早まらないで!」



智は、再度落ち着かせようとしたが、山崎は聞く耳を持たず


「うるさい!

もう詰んでんだよ!俺の人生は!

こんなんで生きてられっかよ!」


喚き散らした。


幼い時から挫折を知らずに育ってきて、温室の中で恵まれた人生を送ってきた山崎に、この状況は、耐えられるものではなかった。

何故なら、これまでの人生における一番大きな挫折は、大学で智に出会い、学業面でハッキリとした差を見せつけられた事ぐらいであった。


つまり、これが初めての大きな挫折であり、山崎にとっては耐え難き屈辱であった。

後で冷静になれば、このような凶行に及ぶ事などないが、今の山崎にはまともな思考力が消えてしまっていた。


「殺してやる…」



包丁を突きつけたまま、山崎は智と久美子に近づいてきた。


「それであなたの気が済むわけ?」


久美子は冷静な口調ながらも、少し挑発するように山崎に言った。


「お前らが死ねば、少しは気が晴れる!」



「やめて!

山崎!」



智は、必死に山崎を翻意させようとしたが



「うるさい!」


そう叫ぶと、山崎は智と久美子に体当たりするような形でぶつかってきた。

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