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「母さん
修斗がお見舞いに来てくれたぞ。」
病室で憲徳が呼びかけると、ベッドに横たわる母の美貴は、視線だけを紗栄に向けた。
「…」
家を出てから女性化が進んだ紗栄は、いくらノーメイクでユニセックスな服装でも、女性にしか見えず、美貴も一瞬、言葉が出てこなかった。
しかし、すぐに口を開き
「修斗…
来てくれ…た、のね」
と、弱々しい声で言った。
「お母さん…
入院してる事を知らなくて…
ごめんなさい…」
紗栄は、それだけ言うと、堪えきれずに涙を流してしまった。
ベッドにいる母は、自分が知っている母ではなかった。
ガリガリに痩せ、顔色も悪く、会話をするのもやっとで、とてもしんどそうに感じる。
「修斗…
元気にやれてるの?」
「うん。
職場の先輩やお友達に恵まれて、楽しく日々を送れてるよ。」
「それはよかった…
お母さん…安心したわ」
美貴は、目に涙を溜め、小さく頷いた。
これ以上ここにいると、泣いてしまうと判断した紗栄は、トイレに行くと言って病室から出て行き、トイレに駆け込んだ。
そして…
子供のように声を出して泣きじゃくったのだった。
泣いて泣いて、泣きすぎて、目が真っ赤になってしまった紗栄は、このままでは病室に戻れないと、困っていたところ、憲徳が廊下に出てきて、近づいてきた。
「修斗、大丈夫か?」
「ごめんなさい、お父さん
我慢できなくて…」
「いや、いいんだ。
今、眠ったよ、母さん。」
「うん…」
「鎮静剤を使って、意識レベルを低下させていてな…
それでなんとか眠れる感じだ。」
「お父さん、良くなるよね!?
お母さん、治るよね!?」
「ああ。
そのために全力を尽くしている。
やれる事は全部な。」
「ありがとう…
ワタシにも出来る事があれば…」
「修斗
お前は母さんにできるだけ顔を見せてやってくれ。
さっきもお前と再会できて、本当に喜んでいたからな。」
「はい…」
「こういうときだ
昨日言ったみたいに、家に戻って後継になれなんて言わない。
ただ…
ここに毎日来てやって欲しいんだ。」
「わかりました。
職場に連絡して、仕事はしばらく休ませてもらいます…
毎日ここに来ます。」
紗栄は、そう言って頷いた。
修斗がお見舞いに来てくれたぞ。」
病室で憲徳が呼びかけると、ベッドに横たわる母の美貴は、視線だけを紗栄に向けた。
「…」
家を出てから女性化が進んだ紗栄は、いくらノーメイクでユニセックスな服装でも、女性にしか見えず、美貴も一瞬、言葉が出てこなかった。
しかし、すぐに口を開き
「修斗…
来てくれ…た、のね」
と、弱々しい声で言った。
「お母さん…
入院してる事を知らなくて…
ごめんなさい…」
紗栄は、それだけ言うと、堪えきれずに涙を流してしまった。
ベッドにいる母は、自分が知っている母ではなかった。
ガリガリに痩せ、顔色も悪く、会話をするのもやっとで、とてもしんどそうに感じる。
「修斗…
元気にやれてるの?」
「うん。
職場の先輩やお友達に恵まれて、楽しく日々を送れてるよ。」
「それはよかった…
お母さん…安心したわ」
美貴は、目に涙を溜め、小さく頷いた。
これ以上ここにいると、泣いてしまうと判断した紗栄は、トイレに行くと言って病室から出て行き、トイレに駆け込んだ。
そして…
子供のように声を出して泣きじゃくったのだった。
泣いて泣いて、泣きすぎて、目が真っ赤になってしまった紗栄は、このままでは病室に戻れないと、困っていたところ、憲徳が廊下に出てきて、近づいてきた。
「修斗、大丈夫か?」
「ごめんなさい、お父さん
我慢できなくて…」
「いや、いいんだ。
今、眠ったよ、母さん。」
「うん…」
「鎮静剤を使って、意識レベルを低下させていてな…
それでなんとか眠れる感じだ。」
「お父さん、良くなるよね!?
お母さん、治るよね!?」
「ああ。
そのために全力を尽くしている。
やれる事は全部な。」
「ありがとう…
ワタシにも出来る事があれば…」
「修斗
お前は母さんにできるだけ顔を見せてやってくれ。
さっきもお前と再会できて、本当に喜んでいたからな。」
「はい…」
「こういうときだ
昨日言ったみたいに、家に戻って後継になれなんて言わない。
ただ…
ここに毎日来てやって欲しいんだ。」
「わかりました。
職場に連絡して、仕事はしばらく休ませてもらいます…
毎日ここに来ます。」
紗栄は、そう言って頷いた。
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