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エース喪失
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順調に来ていたNPWは、エース美香を失うという、始まって以来の危機を迎えていた。
それも怪我や病気ではなく、犯罪に巻き込まれ、薬物を注入され、廃人にされるというとんでもない事件に巻き込まれて。
自分が芸能界に彼女達を売り込んだがためにこのような事になったと、久美子は、自分を責める日々が続き、道場に一切顔を出さなくなった。
美香と恋人関係にあったサオリは、ショックのあまり、団体を辞めると告げ、寮を出て行った。
残された他の選手たちは、コーチの山本指導のもと、練習を続けたが、興行のメドも立たず、目的なしで体を動かす日々が続き、次第に身が入らなくなっていった。
それでも山本は、ここまで頑張ってきた彼女達の努力を無駄にはすまいと、美香に代わる看板選手を、残ったメンバーから抜擢しようと、日々の練習を見守っていた。
山本は、帰宅すると、内縁の妻でもあり、選手でもあるアキと、今後について話し合うことが多くなった。
「アキ
どうしようか」
「何が?」
「美香とサオリの代わりとなる看板選手についてだよ。」
「それは、難しいわね。
あの二人の代わりになる子なんてそうはいないわよ。
特にミカさんの代わりになるのはね。
あの強さと美貌、そして、カリスマ性
唯一無二の存在だったわ。」
「そうだな…」
山本は、ため息をつき、額の前で手を組んで頭を押しつけた。
それも怪我や病気ではなく、犯罪に巻き込まれ、薬物を注入され、廃人にされるというとんでもない事件に巻き込まれて。
自分が芸能界に彼女達を売り込んだがためにこのような事になったと、久美子は、自分を責める日々が続き、道場に一切顔を出さなくなった。
美香と恋人関係にあったサオリは、ショックのあまり、団体を辞めると告げ、寮を出て行った。
残された他の選手たちは、コーチの山本指導のもと、練習を続けたが、興行のメドも立たず、目的なしで体を動かす日々が続き、次第に身が入らなくなっていった。
それでも山本は、ここまで頑張ってきた彼女達の努力を無駄にはすまいと、美香に代わる看板選手を、残ったメンバーから抜擢しようと、日々の練習を見守っていた。
山本は、帰宅すると、内縁の妻でもあり、選手でもあるアキと、今後について話し合うことが多くなった。
「アキ
どうしようか」
「何が?」
「美香とサオリの代わりとなる看板選手についてだよ。」
「それは、難しいわね。
あの二人の代わりになる子なんてそうはいないわよ。
特にミカさんの代わりになるのはね。
あの強さと美貌、そして、カリスマ性
唯一無二の存在だったわ。」
「そうだな…」
山本は、ため息をつき、額の前で手を組んで頭を押しつけた。
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