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Pride
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「珀クン
ウチのメンバーを紹介するわね。
サオリちゃん、今日は何人来てる?」
「えっと…全員来てますよ。」
「そう。それはよかったわ。
じゃあ、ワタシから紹介させてもらうわ。
先ずは、リングにいるのが、ウチのエースの佐倉ミカちゃん。」
「あらためてよろしくね。
珀クン」
ミカは再度、珀に挨拶をした。
「ミカちゃんの隣にいるのが、日野サオリちゃん。
ウチの二枚看板の一人よ。」
「よろしくお願いします。」
サオリはミカより少し若いのか、初々しさを感じさせた。
「他のみんな、ちょっとここまで来てくれる?」
久美子がリングの外で練習をしていたメンバーに声をかけると、みんな手を止めて駆け寄ってきた。
「それじゃあ、自己紹介をリサちゃんからしていってくれるかな?」
「あ、はい。
リサです。よろしくお願いします。」
リサを筆頭に、約十名の見た目は女子プロレスラーにしか見えない面子が、次々と挨拶をしていった。
珀は、その都度頭を下げて挨拶を行ったが、リサ以降のメンバーの名前については、覚えることを諦めた。
挨拶を終えると、またそれぞれが持ち場に戻り、練習を再開した。
珀自身、プロレス団体に所属したことはないが、何度も入門テストを受けたために、練習風景についてはよく見ており、ここと比較する事が出来た。
NPWの練習は、メジャー系の男子の団体と比べても遜色がなく、とても激しいものだった。
基礎訓練のキツさ、スパーリングの激しさは、言うなれば、まさに本物であった。
「どう?ウチの道場の練習は」
食い入るようにして見つめる珀に、久美子が質問した。
「スゴイです…
こんなにスゴイとは想像していませんでした。」
珀は、素直な感想を述べた。
「そう言ってもらえて、ワタシも嬉しいわ。
珀クン
あなたが男子プロレスに憧れを持って上京してきた事は、よくわかってるつもりだし…
ここではあなたの夢を叶える事が出来ないのも重々承知してるわ。
でも、ここだって本物のプロレスをファンの方にお見せするべく頑張っている事に変わりはないわ。
お試しって言ったら語弊があるけど、少しの期間、ウチの練習に参加してみない?
答えを出すのは、それからでいいから。」
久美子は、優しい口調で、珀を諭すように言った。
珀は、しばらく黙ったままでいたが、やがて考えがまとまったのか、顔を上げ、隣の久美子に視線を向けた。
「社長、お気持ちはありがたいんですが、やっぱり僕は、男子プロレスでストロングスタイルのレスリングをしたくて、上京してきました。
こう言っては失礼ですが、女装をしてイロモノのような扱いを受けながらは…ちょっとムリです。」
と、自分の意思をハッキリ言ったのだった。
だが…
「ちょっと待って」
リングにいたミカが、スパーリングをやめて、二人の会話に割って入ってきた。
ウチのメンバーを紹介するわね。
サオリちゃん、今日は何人来てる?」
「えっと…全員来てますよ。」
「そう。それはよかったわ。
じゃあ、ワタシから紹介させてもらうわ。
先ずは、リングにいるのが、ウチのエースの佐倉ミカちゃん。」
「あらためてよろしくね。
珀クン」
ミカは再度、珀に挨拶をした。
「ミカちゃんの隣にいるのが、日野サオリちゃん。
ウチの二枚看板の一人よ。」
「よろしくお願いします。」
サオリはミカより少し若いのか、初々しさを感じさせた。
「他のみんな、ちょっとここまで来てくれる?」
久美子がリングの外で練習をしていたメンバーに声をかけると、みんな手を止めて駆け寄ってきた。
「それじゃあ、自己紹介をリサちゃんからしていってくれるかな?」
「あ、はい。
リサです。よろしくお願いします。」
リサを筆頭に、約十名の見た目は女子プロレスラーにしか見えない面子が、次々と挨拶をしていった。
珀は、その都度頭を下げて挨拶を行ったが、リサ以降のメンバーの名前については、覚えることを諦めた。
挨拶を終えると、またそれぞれが持ち場に戻り、練習を再開した。
珀自身、プロレス団体に所属したことはないが、何度も入門テストを受けたために、練習風景についてはよく見ており、ここと比較する事が出来た。
NPWの練習は、メジャー系の男子の団体と比べても遜色がなく、とても激しいものだった。
基礎訓練のキツさ、スパーリングの激しさは、言うなれば、まさに本物であった。
「どう?ウチの道場の練習は」
食い入るようにして見つめる珀に、久美子が質問した。
「スゴイです…
こんなにスゴイとは想像していませんでした。」
珀は、素直な感想を述べた。
「そう言ってもらえて、ワタシも嬉しいわ。
珀クン
あなたが男子プロレスに憧れを持って上京してきた事は、よくわかってるつもりだし…
ここではあなたの夢を叶える事が出来ないのも重々承知してるわ。
でも、ここだって本物のプロレスをファンの方にお見せするべく頑張っている事に変わりはないわ。
お試しって言ったら語弊があるけど、少しの期間、ウチの練習に参加してみない?
答えを出すのは、それからでいいから。」
久美子は、優しい口調で、珀を諭すように言った。
珀は、しばらく黙ったままでいたが、やがて考えがまとまったのか、顔を上げ、隣の久美子に視線を向けた。
「社長、お気持ちはありがたいんですが、やっぱり僕は、男子プロレスでストロングスタイルのレスリングをしたくて、上京してきました。
こう言っては失礼ですが、女装をしてイロモノのような扱いを受けながらは…ちょっとムリです。」
と、自分の意思をハッキリ言ったのだった。
だが…
「ちょっと待って」
リングにいたミカが、スパーリングをやめて、二人の会話に割って入ってきた。
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