N -Revolution

フロイライン

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志村健二

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「おいおい、お前

一体どうなってんだ!?」


中学時代、ミカとバッテリーを組んでいた志村だったが、ミカを見るなり腰を抜かさんばかりに驚いた。


実家に帰るにあたって、ミカはビビってしまい、一旦、友達である志村に連絡を取り、地元の駅の近くで待ち合わせていたのだった。


「ちょっと色々あってね。

ニューハーフになっちゃった」


照れながら言うミカに、志村は唖然としたまま、しばらくその変貌ぶりを見つめるだけだった。



「佳紀、まあそんな事じゃねえのかって、薄々は思わないでもなかったけどな」


「えっ、なんで?」


「だって、お前が坊主がイヤって言って無名の学校に行ったのもそうだったし、中学のときから、時折女っぽい感じになる事があったからな。」


「うそっ、マジ?」


「俺だけじゃないよ、そう感じてたのは。

たまに中学のときの連中と会うんだけどさあ、みんなお前の事言うもん。」


「えっ、ウソ

オカマだったって?」


「そんな露骨な事は言わねーけど。

まあ、そっち方面だったんじゃないかってな。」



「ヤダ。
めっちゃ無理して隠してたのに。」


「隠せてねーって。」


「そっか。
なら仕方ないか。

ところで、ケンジはどうしてんの?
野球…」


「あ、俺はもうやってないよ。

高校で挫折したわ。

俺には才能なかったんだなって。」


「そんな事ないよ。
ケンジはすごかったよ。

ワタシ、よく覚えてるもん。」


「一人称ってワタシなん?」


「えっ…

そうだけど。」


「まあ、いいか。


とにかく俺には才能がなかったって思い知らされた。

中学のときはお前という天才とバッテリーを組んでたから、自分もなんかすごくなったって勘違いしてただけなんだよ。

高校に行ったら上手い奴もいっぱいいたし、スゲーって思うのもいたけど、お前よりすごい奴は一人もいなかった。
同時に、俺が凡人だという事にも気付かされたんだよ。」


「そんな事…」


「だから、お前が無名の学校に進んで、部員もまともに集まらないような野球部に行ったことは、残念で仕方なかったけど…

今のお前を見たら、ようやく納得出来たって感じかな。」



「ごめんね…ケンジ

ワタシもこんなんじゃなかったら同じ学校で野球がしたかったわ。

でも、坊主だけはどうしてもイヤだったの。」


「わかるよ、今はな。

で、今日はなんで帰ってきたんだ?」


「あっ…うん


実はお父さんの七回忌でね。」


「へえ、そうか」


「でも、まだお母さんにカミングアウトしてなくて…

予行演習でまずはケンジと会ったのよ。
ごめん…」


「いや、俺らは友達だし、全然かまわないよ」

志村は、そう言って笑った。


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