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shame
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「片付け完了!」
アキは腕まくりしていた袖を下ろしながら、山本に言った。
「アキ、色々やらせてすまんかったな。
でも、久しぶりに美味い飯が食えて感動したよ。」
「山本さんて、ホントに大袈裟なんだから。
ワタシも誰かに食べてもらえるって体験が出来て、すごく嬉しかったわ。
また来てもいい?」
「俺は大歓迎だけど…」
「よかった。
じゃあ、次は何が食べたいか、よーく考えていてね。」
「うん。
ありがとう。」
山本は少し照れたような表情を浮かべ、頭を下げた。
「それじゃあ、あまり長居すると悪いから帰りますね。」
「あ、送ってくよ。」
「大丈夫ですよ。
ここからだと歩いて二十分くらいだし。」
「いや、最近この辺りも物騒だから、マジで送ってくから。」
「山本さん、何か忘れてません?
ワタシ、ニューハーフですよ。
しかもプロレスラー」
「それはそうだけど、その見た目は反則だぞ。」
「どういう事?」
「美しすぎる。
アキが夜道を一人で歩くってのが反則だってことだよ。」
「へえ、山本さんて褒めてくれるんだ。
練習はいつも厳しいのに。」
「オンオフをハッキリさせないとな。」
「ねえ、ちょっと聞いていい?」
「ん?」
「棚にあるの、すごいお酒ばっかじゃない?
ワタシ、クラブにいたから、どうしても目が行っちゃうのよ。」
「あー、これか。
貰い物とか、昔はマニアだったから集めてたんだよ。
ウイスキーとかをな。
でも、カミさんがなくなって、酒を完全にやめたから、ただの飾り物になっちまったってわけさ。」
「なるほどなあ。
飲みたくならない?
たまには。」
「そうだなあ。
たまにそういう気分になるときがあるけど、結局は我慢してるよ。
そうだ。
よかったら持って帰ってくれよ。
酒好きだろ?」
「好きだけど、一人で飲むのは嫌いだから、家では飲まないの。
いつか、山本さんがお酒を解禁していいってなったときにまた招待してよ。
その時は一緒に飲も。」
「ああ。
アキはこんなジジイにも優しくしてくれるし、そのお言葉に甘えさせてもらうよ。」
「山本さんはジジイじゃないよ。」
「ジジイだよ。
アキといくつ違うんだっけ?
三十くらいか。」
「年齢なんて関係ないってば。
大事なのはフィーリングじゃない?
ワタシら、めっちゃ合うと思わない?」
アキがそう言うと、山本は驚いた様子で、言葉が出て来ず、固まってしまった。
そして…
さらに固まる事になる…
アキが近づいてきてキスをしたからだった。
唇に吸い付くような熱いキスを…
アキは腕まくりしていた袖を下ろしながら、山本に言った。
「アキ、色々やらせてすまんかったな。
でも、久しぶりに美味い飯が食えて感動したよ。」
「山本さんて、ホントに大袈裟なんだから。
ワタシも誰かに食べてもらえるって体験が出来て、すごく嬉しかったわ。
また来てもいい?」
「俺は大歓迎だけど…」
「よかった。
じゃあ、次は何が食べたいか、よーく考えていてね。」
「うん。
ありがとう。」
山本は少し照れたような表情を浮かべ、頭を下げた。
「それじゃあ、あまり長居すると悪いから帰りますね。」
「あ、送ってくよ。」
「大丈夫ですよ。
ここからだと歩いて二十分くらいだし。」
「いや、最近この辺りも物騒だから、マジで送ってくから。」
「山本さん、何か忘れてません?
ワタシ、ニューハーフですよ。
しかもプロレスラー」
「それはそうだけど、その見た目は反則だぞ。」
「どういう事?」
「美しすぎる。
アキが夜道を一人で歩くってのが反則だってことだよ。」
「へえ、山本さんて褒めてくれるんだ。
練習はいつも厳しいのに。」
「オンオフをハッキリさせないとな。」
「ねえ、ちょっと聞いていい?」
「ん?」
「棚にあるの、すごいお酒ばっかじゃない?
ワタシ、クラブにいたから、どうしても目が行っちゃうのよ。」
「あー、これか。
貰い物とか、昔はマニアだったから集めてたんだよ。
ウイスキーとかをな。
でも、カミさんがなくなって、酒を完全にやめたから、ただの飾り物になっちまったってわけさ。」
「なるほどなあ。
飲みたくならない?
たまには。」
「そうだなあ。
たまにそういう気分になるときがあるけど、結局は我慢してるよ。
そうだ。
よかったら持って帰ってくれよ。
酒好きだろ?」
「好きだけど、一人で飲むのは嫌いだから、家では飲まないの。
いつか、山本さんがお酒を解禁していいってなったときにまた招待してよ。
その時は一緒に飲も。」
「ああ。
アキはこんなジジイにも優しくしてくれるし、そのお言葉に甘えさせてもらうよ。」
「山本さんはジジイじゃないよ。」
「ジジイだよ。
アキといくつ違うんだっけ?
三十くらいか。」
「年齢なんて関係ないってば。
大事なのはフィーリングじゃない?
ワタシら、めっちゃ合うと思わない?」
アキがそう言うと、山本は驚いた様子で、言葉が出て来ず、固まってしまった。
そして…
さらに固まる事になる…
アキが近づいてきてキスをしたからだった。
唇に吸い付くような熱いキスを…
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