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深層にある真相
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「ねえ、ちょっと待って、ミサト
それって義理のお父さん本当の自分をわかってもらえてよかったって話じゃないの?」
ミサトの話を聞いていた美月は、話の途中だったが、割って入って質問した。
「うん。
そうね…
そう思うよね。」
ミサトは、少し笑みを浮かべて答えた。
「違うの?」
「うーん…」
ミサトは、またその頃の記憶を手繰り寄せ始めた。
思いもよらぬところから、亘に自分の心の内がバレてしまったミサトだったが
亘は、その事について何も言わないどころか、理解を示してくれた。
ずっと一人で苦しんできたミサトにとって、亘の自分に対する接し方は、本当に有り難く、やっと救われたような気持ちになった。
母が不在の中、血の繋がらない父子関係が、なんだか一層親密になったような気がした。
「美郷、お父さんも一応教育者の端くれだから、こういった問題は早くから勉強していたんだ。
なんでもっと早く言ってくれなかったんだ?」
「そんなの言えないよ…
ヘンだって思われたくなかったし。」
「そうか。
色々辛かったな。
でも、これからは無理しなくていいからな。」
「ありがとう、お父さん。
随分気持ちがラクになったよ。」
「美郷、将来的にはどうなりたいって思ってるんだ?」
「うん。
男でいるのは耐えられないし、女性として生きていければなって思ってる。
なかなか難しいと思うけど…」
「別に難しくはないさ。
お父さんも応援していくし、何でも遠慮なく相談してくれ。」
「うん。
でも、お母さんには…」
「まだ言って欲しくないんだな。
しかし、いつまでも黙ってはいられんだろ。
将来、女性として生きていくってなったら、尚更な。」
「うん…」
「お父さんが上手く話してやるから心配するな。
お母さんが退院してきて、元気に戻れた段階でな。」
「ありがとう…
お父さんにそこまで頼むのも悪いけど、自分ではなかなか言えそうもないから…」
亘は、ミサトに、家では女性の格好をする事を認め、自分のしたいようにすればいいというスタンスを取ってくれた。
ミサトは、この理解ある父に感謝した。
苦しかった日々が、少しずつではあるが楽しいものになっていった。
だが…
そんな生活は長くは続かなかった。
それって義理のお父さん本当の自分をわかってもらえてよかったって話じゃないの?」
ミサトの話を聞いていた美月は、話の途中だったが、割って入って質問した。
「うん。
そうね…
そう思うよね。」
ミサトは、少し笑みを浮かべて答えた。
「違うの?」
「うーん…」
ミサトは、またその頃の記憶を手繰り寄せ始めた。
思いもよらぬところから、亘に自分の心の内がバレてしまったミサトだったが
亘は、その事について何も言わないどころか、理解を示してくれた。
ずっと一人で苦しんできたミサトにとって、亘の自分に対する接し方は、本当に有り難く、やっと救われたような気持ちになった。
母が不在の中、血の繋がらない父子関係が、なんだか一層親密になったような気がした。
「美郷、お父さんも一応教育者の端くれだから、こういった問題は早くから勉強していたんだ。
なんでもっと早く言ってくれなかったんだ?」
「そんなの言えないよ…
ヘンだって思われたくなかったし。」
「そうか。
色々辛かったな。
でも、これからは無理しなくていいからな。」
「ありがとう、お父さん。
随分気持ちがラクになったよ。」
「美郷、将来的にはどうなりたいって思ってるんだ?」
「うん。
男でいるのは耐えられないし、女性として生きていければなって思ってる。
なかなか難しいと思うけど…」
「別に難しくはないさ。
お父さんも応援していくし、何でも遠慮なく相談してくれ。」
「うん。
でも、お母さんには…」
「まだ言って欲しくないんだな。
しかし、いつまでも黙ってはいられんだろ。
将来、女性として生きていくってなったら、尚更な。」
「うん…」
「お父さんが上手く話してやるから心配するな。
お母さんが退院してきて、元気に戻れた段階でな。」
「ありがとう…
お父さんにそこまで頼むのも悪いけど、自分ではなかなか言えそうもないから…」
亘は、ミサトに、家では女性の格好をする事を認め、自分のしたいようにすればいいというスタンスを取ってくれた。
ミサトは、この理解ある父に感謝した。
苦しかった日々が、少しずつではあるが楽しいものになっていった。
だが…
そんな生活は長くは続かなかった。
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