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塩
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美香のしなやかだが筋肉の付いた腕が、大谷の首を絞め上げた。
「完璧に入ってる。
あれは逃げれないね。」
サオリは、大谷を追い込んでいく美香の姿を見て、その技の完璧さに舌を巻いた。
「サオリさん、あの技は?」
「いわゆる裸締めね。
プロレスの試合で、これで相手を落とすなんていう塩試合は絶対にしないんだけど、美香ちゃんはマジで落とす気ね。」
サオリの言葉通り、美香の腕が完璧に喉元に絡みつき、息が出来なくなった大谷は、その巨体と腕力を活かして、脱出を試みようとしたが、無理だった。
そして…
プロレスの試合故に、これで呆気なく終わらせるのは、興行的にもよろしくない事だと思い、技を解いてくれると思い込んでいた大谷の願いも虚しく、美香は腕の力を緩める事なく、そのままフィニッシュに持ち込んだ。
大谷が意識を失い、腕がマットにつき、全身の力が抜けたところで、レフェリーが試合を止め、美香の勝利が決まった。
肩で息をしながら拳を天に掲げる美香の姿に、観客からは拍手と歓声は起きず、静まり返ってしまった。
「やっちゃいましたね…」
山本は、苦々しい顔をしながら、隣の久美子に言った。
「そうね…
でも美香ちゃんの気持ちはよくわかるわ。
女性もニューハーフも同じよ。
胸をあんなふうにお客さんの目の前で晒されたら、そりゃ怒るわ。
大谷さんが悪いわ。
もう二度とブッキングはしないけど。」
久美子は、少しキレ気味で山本に訴えた。
「完璧に入ってる。
あれは逃げれないね。」
サオリは、大谷を追い込んでいく美香の姿を見て、その技の完璧さに舌を巻いた。
「サオリさん、あの技は?」
「いわゆる裸締めね。
プロレスの試合で、これで相手を落とすなんていう塩試合は絶対にしないんだけど、美香ちゃんはマジで落とす気ね。」
サオリの言葉通り、美香の腕が完璧に喉元に絡みつき、息が出来なくなった大谷は、その巨体と腕力を活かして、脱出を試みようとしたが、無理だった。
そして…
プロレスの試合故に、これで呆気なく終わらせるのは、興行的にもよろしくない事だと思い、技を解いてくれると思い込んでいた大谷の願いも虚しく、美香は腕の力を緩める事なく、そのままフィニッシュに持ち込んだ。
大谷が意識を失い、腕がマットにつき、全身の力が抜けたところで、レフェリーが試合を止め、美香の勝利が決まった。
肩で息をしながら拳を天に掲げる美香の姿に、観客からは拍手と歓声は起きず、静まり返ってしまった。
「やっちゃいましたね…」
山本は、苦々しい顔をしながら、隣の久美子に言った。
「そうね…
でも美香ちゃんの気持ちはよくわかるわ。
女性もニューハーフも同じよ。
胸をあんなふうにお客さんの目の前で晒されたら、そりゃ怒るわ。
大谷さんが悪いわ。
もう二度とブッキングはしないけど。」
久美子は、少しキレ気味で山本に訴えた。
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