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Lesson16

突然の優斗の告白。
よりによって自分を好きだと言ってきた。

可愛いと思っている独身の男が独身の自分に告白してきたのだから、何も問題はない。

しかし、恋愛耐性ゼロの香菜子にとって、自分の半分の年齢の男性に告白されることはあり得ない事で…


このままでは平常心でいられなくなる
香菜子は、優斗が一時的に熱を上げておかしくなっている事にしたいと思った。
敢えてネガティブな質問をして、優斗がボロを出したら、そこでツッコミを入れてこの話を終わらせる事ができる。
香菜子は質問を始めた。


「新開君はカノジョいるの？」


「えっ、今っすか？

勿論いないです。」


「そうなんだ。
それは寂しいわね。」


「いや、別にそんな事はないです。

てか、いなくて良かったって思ってます。」


「良かった？」


「部長の事が好きになり、告白しようとしても、カノジョがいたらややこしいじゃないですか。

だからフリーで良かったって」


「何言ってんの…」


「だから、俺
部長のことが好きになったって…

ん？

あれ？

部長って結婚してました？

それだとちょっとマズイかもしれないけど…

たしか、誰かが独身て言ってたような…」


「独身だよ。
いやいや、それはどうでもいいの。

問題はそこじゃなくて…」


「えっ、どこですか？
問題は…

部長に新人の俺が好きって言ったこと？」


「違うわよ。
そうじゃなくて、新開君と私の年齢差が…」


「二十三と四十六でしょ？

別に何も問題ないですよ。」


「あるよ、大ありよ。

とにかく倍も歳が離れてるのよ。
あり得ないでしょ、フツー」


「えーっ

部長ってそういうの気にする人なんですか。
なんか意外です。」


「気にするに決まってるじゃない！

今はこうして上司と部下の関係で飲んでるって構図だから、傍目に見てもおかしくないだろうけど、これが付き合ってるとかになると、あり得ない…

あり得ないって。」

香菜子はそう言って、優斗を頑なに拒絶した。