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Change of pace
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大輝は、遥を助手席に乗せ、車を走らせた。
「遥はこの車に乗った事あったっけ?」
「ううん…初めて」
遥はボーッと前を見ながら、呟くように言った。
「どう?乗り心地は
めっちゃ長いローン組んだんだぜ。」
「うん、良いよ」
相変わらず、抑揚のない言い方で答える遥だった。
大輝は、あまりキレイな場所ではなかったが、車を飛ばして埠頭まで来た。
そして、車を停車させると、遥を連れ出して歩き出した。
「まあ、あんまり良いとこじゃないけど、少しは気分転換になるかと思ってな。」
大輝は少し後ろを歩く遥に優しげな笑みを浮かべて言った。
「ありがとう…大輝」
気分転換は出来ていなかったが、大輝の優しさが心に沁みて、遥は感謝の言葉を述べた。
「遥、海に来たのって、あの時以来だな」
「えっ?」
「ホラっ、俺がお前に告白してフラれたときだよ。」
「あ、…
ごめんなさい、あのときは…
ワタシ、自分で自分の事がよくわからなくて…
応えられなかったの…」
「いや、俺が悪かったんだよ。
お前とは仲のいいツレだったのに、女になった途端に惚れちまうんだから…」
「…」
「三人の関係を壊したくなかったから、その後もフツーにしてくれてありがとうな。」
「ううん…それは、ワタシも…
大輝とリンタと三人の生活を続けていきたかったし…」
「そうだよな。
三人で付かず離れずでのルームシェアが心地いいんだもんな。
遥…
たしかに、今回の事は受け入れられないくらいショックで辛いだろう。
俺が計り知れないくらいに…
でも、俺もリンタもお前の味方だよ
何が出来るかはわかんねえけど、辛い時は俺やリンタを頼ってくれよ。」
「うん…あり…がどう…」
遥はまた大泣きし、大輝に抱きつき、胸に顔を埋めた。
大輝はぎゅっと遥を抱きしめ、背中を優しくポンポンと叩いた。
高校の時からの親友、石川遥は、男から女になり、今、自分の腕の中にいる。
柔らかな肉体、女性特有の芳香、サラサラのロングヘア
どこをどう見ても女にしか見えない…
これに惚れるなと言う方が無理がある…
大輝はそんな事を強く思いながら、遥を抱きしめ続けた。
「遥はこの車に乗った事あったっけ?」
「ううん…初めて」
遥はボーッと前を見ながら、呟くように言った。
「どう?乗り心地は
めっちゃ長いローン組んだんだぜ。」
「うん、良いよ」
相変わらず、抑揚のない言い方で答える遥だった。
大輝は、あまりキレイな場所ではなかったが、車を飛ばして埠頭まで来た。
そして、車を停車させると、遥を連れ出して歩き出した。
「まあ、あんまり良いとこじゃないけど、少しは気分転換になるかと思ってな。」
大輝は少し後ろを歩く遥に優しげな笑みを浮かべて言った。
「ありがとう…大輝」
気分転換は出来ていなかったが、大輝の優しさが心に沁みて、遥は感謝の言葉を述べた。
「遥、海に来たのって、あの時以来だな」
「えっ?」
「ホラっ、俺がお前に告白してフラれたときだよ。」
「あ、…
ごめんなさい、あのときは…
ワタシ、自分で自分の事がよくわからなくて…
応えられなかったの…」
「いや、俺が悪かったんだよ。
お前とは仲のいいツレだったのに、女になった途端に惚れちまうんだから…」
「…」
「三人の関係を壊したくなかったから、その後もフツーにしてくれてありがとうな。」
「ううん…それは、ワタシも…
大輝とリンタと三人の生活を続けていきたかったし…」
「そうだよな。
三人で付かず離れずでのルームシェアが心地いいんだもんな。
遥…
たしかに、今回の事は受け入れられないくらいショックで辛いだろう。
俺が計り知れないくらいに…
でも、俺もリンタもお前の味方だよ
何が出来るかはわかんねえけど、辛い時は俺やリンタを頼ってくれよ。」
「うん…あり…がどう…」
遥はまた大泣きし、大輝に抱きつき、胸に顔を埋めた。
大輝はぎゅっと遥を抱きしめ、背中を優しくポンポンと叩いた。
高校の時からの親友、石川遥は、男から女になり、今、自分の腕の中にいる。
柔らかな肉体、女性特有の芳香、サラサラのロングヘア
どこをどう見ても女にしか見えない…
これに惚れるなと言う方が無理がある…
大輝はそんな事を強く思いながら、遥を抱きしめ続けた。
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