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彩のポリシー
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「遥ちゃん
私も恋愛下手だから、大きな事も言えないし、他人にアドバイスできる立場でもないのは自分でよくわかってるの。
でも、恋愛とか男女間の事とか、どうやったら上手くいく?とか、何となくだけどわかった気がするのね。」
「はい。」
「結婚する相手って、そりゃ給料が沢山あるに越した事はないけど、私にとってはそこはそれほど重要じゃなくて、少なくてもそれでイヤになったり、断ったりっていうことはしない。
要は、自分に合うかどうか。
価値観を共有できる人なのか…
これって一番大事だと思うの。」
「なるほど…
ワタシもそんな感じです。」
「たとえば、二人で何か食べに行って、私が美味しいって思ったものを、カレも同じように思ってくれたら、やっぱりすごく嬉しい気分になる。」
「めっちゃわかります。」
「つまり、そういう事なんだよ。
相性っていうか、幸せを感じられる部分ていうのは。
だから、フツーに暮らせるくらいのお給料があるのは最低条件だとして、それに加えて価値観を共有出来る相手だったら、迷う事なくGOしてもいいんじゃないかな。
遥ちゃんも、今の彼氏はそういう感じなんでしょ?」
「はい。
まさにそんな感じです。
全部好きですし、ワタシの事を想ってくれているんだなあってこともわかります。
もちろん迷うことも悩むこともありましたけど、先輩のお話を聞いて、なんかワタシも自信が出てきちゃいました。」
「じゃあ、二人で寿退社しちゃう?」
「えっ…
でも、ワタシ…
結婚するとしても、早くて六月以降だからなあ。
それに、一気に二人も辞めちゃったら、幼稚園が大変な事になるかもしれないし。」
「たしかにそうね。
軽はずみな事言ってごめんね。」
「いえ。」
「遥ちゃんは、幼稚園の先生続けても大丈夫だと思うよ。
言い方は悪いけど、三十過ぎたシングルファーザーなんて、関心無いと思うし。」
「そうですよね。
樋谷さんが好きになるタイプじゃないと、自信をもって言えます。
でも…」
「どうしたの?」
「俊斗君の事を考えたら、ワタシが辞めて付いていてあげるのがいいかなあって。」
「まあ、それに越した事はないと思うけど。
でも、今あの子、公立の保育園に転園したでしょ?
共働きしてないと、資格を失っちゃうよ。」
「ええ、それは…」
だが、遥に関しては、その辺についての心配はなかった。
到底籍など入れられないのだから。
つまり、いくら事実上の結婚生活を送る事になったとしても、戸籍が女ではない遥は、入籍する事が出来ず、依然として良太は、シングルファーザーの肩書きを有する事になるのだから。
私も恋愛下手だから、大きな事も言えないし、他人にアドバイスできる立場でもないのは自分でよくわかってるの。
でも、恋愛とか男女間の事とか、どうやったら上手くいく?とか、何となくだけどわかった気がするのね。」
「はい。」
「結婚する相手って、そりゃ給料が沢山あるに越した事はないけど、私にとってはそこはそれほど重要じゃなくて、少なくてもそれでイヤになったり、断ったりっていうことはしない。
要は、自分に合うかどうか。
価値観を共有できる人なのか…
これって一番大事だと思うの。」
「なるほど…
ワタシもそんな感じです。」
「たとえば、二人で何か食べに行って、私が美味しいって思ったものを、カレも同じように思ってくれたら、やっぱりすごく嬉しい気分になる。」
「めっちゃわかります。」
「つまり、そういう事なんだよ。
相性っていうか、幸せを感じられる部分ていうのは。
だから、フツーに暮らせるくらいのお給料があるのは最低条件だとして、それに加えて価値観を共有出来る相手だったら、迷う事なくGOしてもいいんじゃないかな。
遥ちゃんも、今の彼氏はそういう感じなんでしょ?」
「はい。
まさにそんな感じです。
全部好きですし、ワタシの事を想ってくれているんだなあってこともわかります。
もちろん迷うことも悩むこともありましたけど、先輩のお話を聞いて、なんかワタシも自信が出てきちゃいました。」
「じゃあ、二人で寿退社しちゃう?」
「えっ…
でも、ワタシ…
結婚するとしても、早くて六月以降だからなあ。
それに、一気に二人も辞めちゃったら、幼稚園が大変な事になるかもしれないし。」
「たしかにそうね。
軽はずみな事言ってごめんね。」
「いえ。」
「遥ちゃんは、幼稚園の先生続けても大丈夫だと思うよ。
言い方は悪いけど、三十過ぎたシングルファーザーなんて、関心無いと思うし。」
「そうですよね。
樋谷さんが好きになるタイプじゃないと、自信をもって言えます。
でも…」
「どうしたの?」
「俊斗君の事を考えたら、ワタシが辞めて付いていてあげるのがいいかなあって。」
「まあ、それに越した事はないと思うけど。
でも、今あの子、公立の保育園に転園したでしょ?
共働きしてないと、資格を失っちゃうよ。」
「ええ、それは…」
だが、遥に関しては、その辺についての心配はなかった。
到底籍など入れられないのだから。
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