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miss
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日本側からは日本大使館の人、両親、担任、校長と通訳
タイ側からはこの病院の医院長に、執刀医、そして、先方が雇った弁護士が同席した。
「翔太の親として、申し上げる事はただ一つ
息子を元の姿に戻して下さい。」
親父は向こうの医院長にイラついた口調で訴えた。
通訳の言葉に耳を傾けていた医院長は、暫し沈黙し、首を横に振った。
そして、通訳に何やら小声で話すと、通訳は頷き、俺達に向かってこう言った。
「お気持ちはわかりますが、この段階で元に戻す事は不可能です。
息子さんの精巣は既に取り除かれ、代わりに女性器が造られております。」
「ちょっと待ってください!
息子は誤って手術されてしまったんですよ。
そんな無責任な回答で納得できるわけないだろう!」
親父はさらにブチ切れたが、何を言っても俺の体が元に戻る事はない。
俺の名前は酒井翔太
どこにでもいるような平凡な高校二年生だ。
少し前に修学旅行でこのタイにやってきた。
俺にとって初めての海外旅行で、すごく楽しかったんだけど、今はもう、絶望しかない。
嘘のような本当の話…
現地の食べ物を口にしてお腹を壊してしまった俺は、病院に運ばれた。
あまりのお腹の痛さに、汗がダラダラと流れた俺だったが、病院で注射を打ってもらったら、それは麻酔薬みたいなものだったのか、すぐに寝てしまった。
そして、次に目覚めたときには、お腹の調子は治っていたんだけど、何故か性転換手術が施されていた…
俺のちんちんは切られて喪失し、代わりに女性器が付けられていた。
とにかく、今、めちゃくちゃ痛い…
そして、まだ俺の頭が全然整理されてなくて、悲しい感情も湧いてきていない。
とにかく、呆然としてしまっている
そう、呆然…
この一言に尽きる。
タイ側からはこの病院の医院長に、執刀医、そして、先方が雇った弁護士が同席した。
「翔太の親として、申し上げる事はただ一つ
息子を元の姿に戻して下さい。」
親父は向こうの医院長にイラついた口調で訴えた。
通訳の言葉に耳を傾けていた医院長は、暫し沈黙し、首を横に振った。
そして、通訳に何やら小声で話すと、通訳は頷き、俺達に向かってこう言った。
「お気持ちはわかりますが、この段階で元に戻す事は不可能です。
息子さんの精巣は既に取り除かれ、代わりに女性器が造られております。」
「ちょっと待ってください!
息子は誤って手術されてしまったんですよ。
そんな無責任な回答で納得できるわけないだろう!」
親父はさらにブチ切れたが、何を言っても俺の体が元に戻る事はない。
俺の名前は酒井翔太
どこにでもいるような平凡な高校二年生だ。
少し前に修学旅行でこのタイにやってきた。
俺にとって初めての海外旅行で、すごく楽しかったんだけど、今はもう、絶望しかない。
嘘のような本当の話…
現地の食べ物を口にしてお腹を壊してしまった俺は、病院に運ばれた。
あまりのお腹の痛さに、汗がダラダラと流れた俺だったが、病院で注射を打ってもらったら、それは麻酔薬みたいなものだったのか、すぐに寝てしまった。
そして、次に目覚めたときには、お腹の調子は治っていたんだけど、何故か性転換手術が施されていた…
俺のちんちんは切られて喪失し、代わりに女性器が付けられていた。
とにかく、今、めちゃくちゃ痛い…
そして、まだ俺の頭が全然整理されてなくて、悲しい感情も湧いてきていない。
とにかく、呆然としてしまっている
そう、呆然…
この一言に尽きる。
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