タイは若いうちに行け

フロイライン

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「雫ちゃん
ホントに頑張ったね。
もう、どこからどう見ても女の子だし、声の出し方もずいぶん良くなったよ。」

広野さんはワタシをベタ褒めした。


「声はまだ自信ないです。

練習は一生懸命してはいますが。」


「ううん。完璧だよ、ワタシに言わせれば。
よくこんな短期間でここまで持って来れたと思うわ。
もう、知らない人が見ても女の子だって誰も疑わないと思う。」


「そんな事ないです。
でも、今は結構前向きに何に対しても頑張ろうって思えるようになりましたし…」


「へえ、そうなんだね。

何か最近、心境の変化でもあったの?」


広野さんの質問に、ワタシは答えるべきかどうか悩んだんだけど…


「広野さん

こんな事言うのはどうかと思うんですが…


実は最近…

しちゃったんです」


「しちゃった?」


「はい…

オナニー…を」


「えっ、ホントなの?」


「はい

性欲なんて全然ないし、そんな気になった事もなかったんですけど、お風呂でおっぱいマッサージをしていたら、何となく気持ちいいっていうか、ちょっと感じちゃって

寝る時にアソコを触ってみたんです」


「アソコ?

クリちゃん?」


「ええ。

そしたら、めっちゃ気持ち良くって
イッちやったんです。」


「えっ、そうなの?
スゴイじゃない…」


「イクって言っても、男の時みたいな感じじゃなくて…

上手く言えないけど…マックスの八割くらいの気持ちよさが長く続くって感じで…」

「あー、わかるよ

射精が無いからね、ワタシ達は。」


「なんか、少しだけホッとしました。
自分の体でも気持ち良くなれるんだって」


「そうだね。
これってけっこう大事な事だから、ワタシはすごく良いことだと思うわ。」

広野さんは手放しで喜んでくれた。


たしかに、広野さんが言ってくれたように、これってワタシにとって結構…いや、かなり大きな事だと思うし、とても大事な事だと思う。
これから女として生きていくにあたって…
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