タイは若いうちに行け

フロイライン

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久々の我が家

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岡山駅にお母さんを迎えにいったワタシは、何ヶ月ぶりかの対面を果たした。


お母さんは、ワタシを見るなり


「雫…

なんか雰囲気変わったね。」


と、少し驚いた様子で言った。


「えっ、えっ?


なんかおかしい?

ワタシ…」



「ううん。

また女の子らしくなったなって。」



「なんだ

そっちの方かあ。

男っぽくなったって言われたらどうしようかと思ったわ。」


ワタシは、ホッとして笑った。



「ごめんね、雫


急に来る事になっちゃって。

楓悟君と予定が入ってたんじゃないの?」




「ううん。大丈夫」


ワタシは、お母さんから楓悟の名前が出た事に、平静を装ったが、思いっきり動揺してしまった。


新幹線の改札を出たワタシ達は、いつものようにバスターミナルに向かおうと、下に降りるエスカレーターに乗ったが、後ろに立っていたお母さんが、ワタシの背中をトントンした。


「ねえ、雫」


「ん?」


「家に行く前に、ちょっとお茶しない?」



「あ、いいけど。」


「実はね。

今日、こっちに来たのは、アンタに話があっての事なのよ。」



「えっ、ワタシに?」



「そうそう。

だから、少しどこかでお茶してから行きたいと思って。」


「スタバに行く?」


「そうね。

混んでるかなあ」



「あっ、そうだ」


「えっ、何?」




「お母さん、ウチに寄ってく?


ここから少し歩くけど。」




「あ、見たい見たい。

雫の暮らしぶりがどんなのか、見たかったのよ。」


お母さんはノリノリでそう言った。



ワタシ達は、そのまま地下に行き、向かい側の高島屋側から外に出た。


でも、お母さん…

ワタシに話って何だろう…

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