新 或る実験の記録

フロイライン

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勿忘草

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午後からフツーに授業を受けていたワタシ達の元に、男の人が入ってきた。

「吉岡先生、授業中失礼致します。」


「西原先生、お疲れ様です。」


「タイプBの生徒達がさっき到着しまして、少し見学させていただいてもよろしいでしょうか。」


「ええ。ちゃんと話は伺っております。
ご自由に見学していってください。」


「ありがとうございます。

みんな、入りなさい」


男の人は廊下に向かって声をかけた。

しばらくの間があって、被験者の女子十名達がゾロゾロと入ってきた。


ああ、緊張する…

えっと、涼音は…

いた!

やはりここでも最後尾にいて、一人だけキョロキョロとワタシ達全員に視線を送っていたが、ワタシを見つけると、少しだけ口もとを綻ばせた。


「ここが、性転換後に新しい性について勉強したりする教室です。

性転換後は新しい環境に適応し、社会生活をスムーズに送れるよう、ここで学んでもらいます。」

男の人が設備などの説明を彼女達にした。

涼音を含めて、みんな若くて美人で、これから男になるっていうのが勿体無いって思う…

まあ、ワタシと同じでそれぞれに理由があるんだろうね。

一通り説明があった後、丁度授業時間も終了する頃だったので、ワタシ達は、質疑応答をする事になった。

しかし、ワタシについては

「菅原さん」

吉岡先生がワタシの名前を呼んだので、立ち上がった。

「西原先生、彼女がお話ししていた例の実験に参加する生徒です。」


「あー、あなたでしたか。

小林さん、ちょっとこっちに来て。」

西原って男の先生も涼音を呼び寄せた。

涼音は頷いてワタシの前まで来たが

「小林さんは、ここにいる菅原さんと別の実験に参加する事になっています。

なので、場所を移して少し話をさせてもらいます。」

西原先生が、涼音にそう言い、吉岡先生、ワタシの四人で教室を出た。

それ以外の十八人は和気藹々と話をしていたが…



廊下を出て、隣の談話室に入ると、吉岡先生が

「これから他の施設の見学があるんだけど、小林さんは通常の実験ではなく、菅原さんとの性転換者と性転換者による孕妊性の実験に参加してもらいますので、他のみんなとは別のプログラムとなります。」


「はい。聞いております。」

涼音は落ち着いた口調で返事した。

「これから一時間ほど自由時間となりますので、ここで菅原さんから話を聞いて下さい。
ワタシと西原先生は向こうに戻ります」

吉岡先生はそう言うと、西原先生と二人で部屋を出ていった。

そして、ワタシと涼音は広い部屋で二人っきりになった。
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