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第十五話
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「ごめんなさい」
正気を取り戻した僕は、マリアさんに頭を下げた。
「え?あの…」
「役立たずでごめんなさい。調子に乗ってごめんなさい。もっとできると思ったんです。やればできると思ったんです。そういうヤツに限ってできないんです。そんなことすらわからない僕なんてもう死んだほうがいいと思うんです。いいえ、むしろ今から死にます。迷惑かけて申し訳ありませんでした。」
僕は何度も何度も頭を下げて、マリアさんにひたすらに謝り続けた。
戸惑うマリアさんをよそに、僕はアイテムストレージから【ロングソード+1】を取り出すと、刃を首に当てた。
「ストーップ!待って下さい!どうして自決するんですか!?主はそんなこと許しませんよ!」
マリアさんは僕の手を掴み、必死になって止めようとしてくれた。
うう…(泣)なんていいNPCなんだ…!
こんな役立たずな僕の命を救おうとしてくれるなんて!
「一緒に戦おうとか偉そうに言っておいて、速攻ピンチになるし(ぷ、くすくすw)
しかも雑魚モンスにハメ技喰らってなに死にかけてんの?マジウケるんですけどwww」って思われても仕方ない所業を僕は犯したのに………。
「マリアさん、離してくれないかな?僕みたいなクソに触ってたら、マリアさんが汚れてしまう…」
「そんなことありません!ファントムさんはく、クソじゃありませんよ…」
ううっ…!「クソ」って口にするのも躊躇い恥じらうくらい純粋なコを僕は……!
「僕はなんて罪深いんだ…!ちょっとMMOをかじってたくらいで経験者面して…!体験版で俺tueee!って調子に乗ってた自分が恥ずかしい!死にたい!頼む死なせてくれー!!」
「あわわ!ファントムさんがご乱心です!落ち着いてください!」
十分後。
「…というわけで、主に反抗的だった堕天使様は改心し、元の天使様に戻ったのです。ああ…!主よ。なんて慈悲深くお優しい御心…!堕天使様の行った数々の悪行を、慈愛の精神でお許しになられた主の御言葉を、時の教皇様はアトラス聖書の第七十八条六百六十六項に記したのです…」
いつの間にか、マリアさんの説教というか、講話を聞くことになっていた。
(………どうしてこうなった?)
全くもって意味がわからない…?
記憶を遡ると たしか、僕の自殺を止めようとしていたマリアさんが色々言って、僕を説得しようとしてた。
そしたらその内、主がどうたらこうたら言い始めて………そうだ、なんか聖書に書かれてる【創造主と堕天使】というなんか頭のおかしい話になったんだ。
教会の教えとして熱心に語るマリアさんを見ていたら、冷静になっていったんだっけ。
「六百六十六項之一!堕天使様に主言いました。『主の愛などいらぬ!これ以上付きまとうのなら死あるのみ!』と。そして主はこう仰ったのです…」
芝居かかった口調で言うマリアさんはそこで一呼吸置いて………
「『堕天使よ。ならば我は愛のために戦おう!』と。くぅ~!格好良すぎます主よ!」
「………………(呆)」
そこがツボなのか?ぴょんぴょんその場で飛び跳ねるマリアさん。
その姿を冷めた目で見つめる僕。
…飛び跳ねるたびに、おっぱ…いや、胸が形を変えて跳ねてるんですけど…。
あんなに縦横無尽に揺れるなら【軽装鎧】の胸当てというかカップを付けてる意味があるのだろうか?と、ふとそんな哲学的なことを考えてしまう。
まあ、僕は紳士なので、ガン見なんてしないけどね!
心の中で涙を流して合掌していたら、マリアさんがジト目で僕を見てきた。
(まずい、気づかれたか?)
「ファントムさん、ちゃんと聞いてますか?」
「えっ?(なんだそっちか)」
「ファントムさんが二度と自殺なんてバカな真似をしないために、命の尊さを語ってるんですよ!ちゃんと聞いてくれなきゃ困ります!」
「えっ!?そんな話だったの?」
僕はてっきり神と堕天使が世紀末でヒャッハーしてる話かと思った。
だってどう考えても、昔父さんに勧められて読んだ大昔の人気漫画の話をパロってるでしょ?
こんな所にも、製作者のふざけた設定が………。
呆れてモノも言えないや…(苦笑)
「いいでしょう、これは私に、いえ教会に対する挑戦と受け取ります…!」
あっ、なんかマリアさんの瞳が燃えてる…。
「ファントムさん!貴方を敬虔な信徒に変わるまで、聖書を読み聞かせてあげましょう!」
「待て、どうしてそうなるの?」
「問答無用です!主の教えに後退はありません。『退かぬ!』『媚びぬ!』『省みぬ!』の精神です」
「この世界の神様はいったいどこの聖帝様だ?」
あとそれを言ったのは話を聞いてるかぎり堕天使様のほうだと思うけど…?
大体そんな世紀末的な聖書を聞いて信徒になるわけないでしょ(失笑)
「あのマリアさん、真面目な話、そろそろ捜索を続けませんか?」
「…それもそうですね。続きは帰ってからにします」
「ええ~!?」
というわけで、僕達は捜索を再開した。
はあ…なんか疲れた。
◇
なんだかんだで捜索を再開した僕達は、順調に下水道を進んでいった。
さっきのバカなやりとりで、マリアさんとの距離が縮まったのかもしれない。
普通に話せるようになれたし、目も10秒くらい合わせても大丈夫になった(ドヤ顔)
「スイッチ!」
「はい!」
斬!
『ゾンビを倒した!』
「やりましたよファントムさん!」
「うん、ナイススイッチ」
お互いを讃えあいハイタッチを交わすくらい、即席の連携ができるようになった。
素直に楽しい。なんだろ?久し振りだなこういう気持ちになるの。
ただのネトゲだと今みたいな楽しい気持ちになることは難しい。
僕は結構ガチ勢のギルドに所属していたせいか、素直に楽しいと思えたことがあまりないからな…。
それにしても、NPCとは思えないくらい人間らしいな、マリアさんは…。
同じPCでも、こんなにやってて楽しい気持ちになれる人は少ない。
ましてや女子プレイヤーだと皆無……いや、昔一人だけいたな……。
かつての仲間のことを思い出した僕は、彼女もここに来てるのかな?
ふとそんなことを思った。
◇
視界に映るMAPが結構埋まった。
時刻は18時、そろそろ家では夕飯の時間なんだけど、まだ見つからない。
夕飯はともかく、このままじゃスコルさんとの約束の時間に間に合わなくなる可能性が出てきた。
(大丈夫。まだリカバリーできる時間だ…)
「?ファントムさんどうかしましたか?」
「いや、なんでもないですよ。ていうか顔近いです」
「あわわっ!?ご、ごめんなさいです!」
僕に言われてマリアさんはざざっと距離をとって離れた。
顔を真っ赤にして離れるとは…まるで人見知り中の僕みたいだ(苦笑)
うん?
僕は視界に映るMAPに異変を感じた。
思わず立ち止まる僕。
マリアさんも僕に釣られて足を止めた。
「どうかしましたか?」
「うん…。ちょっと待って」
この先、まだ自動マッピングされてない所に、赤い光点がひとつ。
「気づかれたか?マリアさん戦闘準備」
「あ、はい、わかりました!」
【ランプ】を前方にかざしてみるけど、数メートル先を照らすだけで、モンスターの姿は見えない。
表示されてないMAPの先に赤い光点、モンスターの反応、アクティブモンスターでこちらに気づいているのなら、襲いかかってきてもおかしくない。
でも、襲ってくる気配はなしか。
動けないのか?若しくは………
「マリアさん」
「はい、なんでしょう?突っ込みますか?」
「いやいや、それはちょっと待ってください」
大剣を正眼に構えて、今にも向かって行きそうなマリアさんを制止した僕は、マリアさんにふと浮かんだ疑問を尋ねてみた。
「ここってなんかモンスターのボスみたいなのっていますか?」
「ボス、ですか?」
「はい。ボスでも強いモンスターでもなんでもいいですけど」
うーん…?と、小首を傾げて難しそうな顔をして考え込むマリアさん。
モンスターではないですけど…と前置きをして、マリアさんは語り始めた。
「今から百年ほどの昔に【牢獄】から一人の【黒魔導士】が脱獄しました。その【魔導士】は追手から身を隠すために下水道へ逃げ込んだそうです。ですが追手は【魔導士】を見事見つけ出しました。【魔導士】は必死の抵抗し、激闘の末に討伐されたと聞いています」
「………………」
「………………」
「あの、続きは?」
「え?以上ですけど」
「ええっ!?その話の流れだと、その【魔導士】が生きてて、どうたらこうたらって話しじゃないの!?」
僕がそう言うと、マリアさんは可笑しそうに笑った。
「嫌ですよ、ファントムさん。百年も前の人が生きてるわけないじゃありませんか?エルフなら可能性はあるかもしれませんけど、脱走した【魔導士】は、私達と同じ人間種の【魔導士】ですからそれはありえませんよ」
「それじゃあ、心当たりはないと?」
「はい、ごめんなさいお役に立てなくて…」
「いやいや、気にしないで!ホントにマジで!」
しょぼーんと落ち込むマリアさんを、僕は慌ててフォローした。
うーん、ボスモンスかなにかだと思ったけど、違うみたいだな。
ただの雑魚モンスか…?
「とりあえず行ってみるか…」
「はい!行きましょうファントムさん」
ぽつりと呟いた僕の独り言に、マリアさんは元気良く返事を返してきた。
若干の気恥ずかしさをスルーして、僕とマリアさんの二人は、モンスターの反応のあるこの先へと歩を進めた。
正気を取り戻した僕は、マリアさんに頭を下げた。
「え?あの…」
「役立たずでごめんなさい。調子に乗ってごめんなさい。もっとできると思ったんです。やればできると思ったんです。そういうヤツに限ってできないんです。そんなことすらわからない僕なんてもう死んだほうがいいと思うんです。いいえ、むしろ今から死にます。迷惑かけて申し訳ありませんでした。」
僕は何度も何度も頭を下げて、マリアさんにひたすらに謝り続けた。
戸惑うマリアさんをよそに、僕はアイテムストレージから【ロングソード+1】を取り出すと、刃を首に当てた。
「ストーップ!待って下さい!どうして自決するんですか!?主はそんなこと許しませんよ!」
マリアさんは僕の手を掴み、必死になって止めようとしてくれた。
うう…(泣)なんていいNPCなんだ…!
こんな役立たずな僕の命を救おうとしてくれるなんて!
「一緒に戦おうとか偉そうに言っておいて、速攻ピンチになるし(ぷ、くすくすw)
しかも雑魚モンスにハメ技喰らってなに死にかけてんの?マジウケるんですけどwww」って思われても仕方ない所業を僕は犯したのに………。
「マリアさん、離してくれないかな?僕みたいなクソに触ってたら、マリアさんが汚れてしまう…」
「そんなことありません!ファントムさんはく、クソじゃありませんよ…」
ううっ…!「クソ」って口にするのも躊躇い恥じらうくらい純粋なコを僕は……!
「僕はなんて罪深いんだ…!ちょっとMMOをかじってたくらいで経験者面して…!体験版で俺tueee!って調子に乗ってた自分が恥ずかしい!死にたい!頼む死なせてくれー!!」
「あわわ!ファントムさんがご乱心です!落ち着いてください!」
十分後。
「…というわけで、主に反抗的だった堕天使様は改心し、元の天使様に戻ったのです。ああ…!主よ。なんて慈悲深くお優しい御心…!堕天使様の行った数々の悪行を、慈愛の精神でお許しになられた主の御言葉を、時の教皇様はアトラス聖書の第七十八条六百六十六項に記したのです…」
いつの間にか、マリアさんの説教というか、講話を聞くことになっていた。
(………どうしてこうなった?)
全くもって意味がわからない…?
記憶を遡ると たしか、僕の自殺を止めようとしていたマリアさんが色々言って、僕を説得しようとしてた。
そしたらその内、主がどうたらこうたら言い始めて………そうだ、なんか聖書に書かれてる【創造主と堕天使】というなんか頭のおかしい話になったんだ。
教会の教えとして熱心に語るマリアさんを見ていたら、冷静になっていったんだっけ。
「六百六十六項之一!堕天使様に主言いました。『主の愛などいらぬ!これ以上付きまとうのなら死あるのみ!』と。そして主はこう仰ったのです…」
芝居かかった口調で言うマリアさんはそこで一呼吸置いて………
「『堕天使よ。ならば我は愛のために戦おう!』と。くぅ~!格好良すぎます主よ!」
「………………(呆)」
そこがツボなのか?ぴょんぴょんその場で飛び跳ねるマリアさん。
その姿を冷めた目で見つめる僕。
…飛び跳ねるたびに、おっぱ…いや、胸が形を変えて跳ねてるんですけど…。
あんなに縦横無尽に揺れるなら【軽装鎧】の胸当てというかカップを付けてる意味があるのだろうか?と、ふとそんな哲学的なことを考えてしまう。
まあ、僕は紳士なので、ガン見なんてしないけどね!
心の中で涙を流して合掌していたら、マリアさんがジト目で僕を見てきた。
(まずい、気づかれたか?)
「ファントムさん、ちゃんと聞いてますか?」
「えっ?(なんだそっちか)」
「ファントムさんが二度と自殺なんてバカな真似をしないために、命の尊さを語ってるんですよ!ちゃんと聞いてくれなきゃ困ります!」
「えっ!?そんな話だったの?」
僕はてっきり神と堕天使が世紀末でヒャッハーしてる話かと思った。
だってどう考えても、昔父さんに勧められて読んだ大昔の人気漫画の話をパロってるでしょ?
こんな所にも、製作者のふざけた設定が………。
呆れてモノも言えないや…(苦笑)
「いいでしょう、これは私に、いえ教会に対する挑戦と受け取ります…!」
あっ、なんかマリアさんの瞳が燃えてる…。
「ファントムさん!貴方を敬虔な信徒に変わるまで、聖書を読み聞かせてあげましょう!」
「待て、どうしてそうなるの?」
「問答無用です!主の教えに後退はありません。『退かぬ!』『媚びぬ!』『省みぬ!』の精神です」
「この世界の神様はいったいどこの聖帝様だ?」
あとそれを言ったのは話を聞いてるかぎり堕天使様のほうだと思うけど…?
大体そんな世紀末的な聖書を聞いて信徒になるわけないでしょ(失笑)
「あのマリアさん、真面目な話、そろそろ捜索を続けませんか?」
「…それもそうですね。続きは帰ってからにします」
「ええ~!?」
というわけで、僕達は捜索を再開した。
はあ…なんか疲れた。
◇
なんだかんだで捜索を再開した僕達は、順調に下水道を進んでいった。
さっきのバカなやりとりで、マリアさんとの距離が縮まったのかもしれない。
普通に話せるようになれたし、目も10秒くらい合わせても大丈夫になった(ドヤ顔)
「スイッチ!」
「はい!」
斬!
『ゾンビを倒した!』
「やりましたよファントムさん!」
「うん、ナイススイッチ」
お互いを讃えあいハイタッチを交わすくらい、即席の連携ができるようになった。
素直に楽しい。なんだろ?久し振りだなこういう気持ちになるの。
ただのネトゲだと今みたいな楽しい気持ちになることは難しい。
僕は結構ガチ勢のギルドに所属していたせいか、素直に楽しいと思えたことがあまりないからな…。
それにしても、NPCとは思えないくらい人間らしいな、マリアさんは…。
同じPCでも、こんなにやってて楽しい気持ちになれる人は少ない。
ましてや女子プレイヤーだと皆無……いや、昔一人だけいたな……。
かつての仲間のことを思い出した僕は、彼女もここに来てるのかな?
ふとそんなことを思った。
◇
視界に映るMAPが結構埋まった。
時刻は18時、そろそろ家では夕飯の時間なんだけど、まだ見つからない。
夕飯はともかく、このままじゃスコルさんとの約束の時間に間に合わなくなる可能性が出てきた。
(大丈夫。まだリカバリーできる時間だ…)
「?ファントムさんどうかしましたか?」
「いや、なんでもないですよ。ていうか顔近いです」
「あわわっ!?ご、ごめんなさいです!」
僕に言われてマリアさんはざざっと距離をとって離れた。
顔を真っ赤にして離れるとは…まるで人見知り中の僕みたいだ(苦笑)
うん?
僕は視界に映るMAPに異変を感じた。
思わず立ち止まる僕。
マリアさんも僕に釣られて足を止めた。
「どうかしましたか?」
「うん…。ちょっと待って」
この先、まだ自動マッピングされてない所に、赤い光点がひとつ。
「気づかれたか?マリアさん戦闘準備」
「あ、はい、わかりました!」
【ランプ】を前方にかざしてみるけど、数メートル先を照らすだけで、モンスターの姿は見えない。
表示されてないMAPの先に赤い光点、モンスターの反応、アクティブモンスターでこちらに気づいているのなら、襲いかかってきてもおかしくない。
でも、襲ってくる気配はなしか。
動けないのか?若しくは………
「マリアさん」
「はい、なんでしょう?突っ込みますか?」
「いやいや、それはちょっと待ってください」
大剣を正眼に構えて、今にも向かって行きそうなマリアさんを制止した僕は、マリアさんにふと浮かんだ疑問を尋ねてみた。
「ここってなんかモンスターのボスみたいなのっていますか?」
「ボス、ですか?」
「はい。ボスでも強いモンスターでもなんでもいいですけど」
うーん…?と、小首を傾げて難しそうな顔をして考え込むマリアさん。
モンスターではないですけど…と前置きをして、マリアさんは語り始めた。
「今から百年ほどの昔に【牢獄】から一人の【黒魔導士】が脱獄しました。その【魔導士】は追手から身を隠すために下水道へ逃げ込んだそうです。ですが追手は【魔導士】を見事見つけ出しました。【魔導士】は必死の抵抗し、激闘の末に討伐されたと聞いています」
「………………」
「………………」
「あの、続きは?」
「え?以上ですけど」
「ええっ!?その話の流れだと、その【魔導士】が生きてて、どうたらこうたらって話しじゃないの!?」
僕がそう言うと、マリアさんは可笑しそうに笑った。
「嫌ですよ、ファントムさん。百年も前の人が生きてるわけないじゃありませんか?エルフなら可能性はあるかもしれませんけど、脱走した【魔導士】は、私達と同じ人間種の【魔導士】ですからそれはありえませんよ」
「それじゃあ、心当たりはないと?」
「はい、ごめんなさいお役に立てなくて…」
「いやいや、気にしないで!ホントにマジで!」
しょぼーんと落ち込むマリアさんを、僕は慌ててフォローした。
うーん、ボスモンスかなにかだと思ったけど、違うみたいだな。
ただの雑魚モンスか…?
「とりあえず行ってみるか…」
「はい!行きましょうファントムさん」
ぽつりと呟いた僕の独り言に、マリアさんは元気良く返事を返してきた。
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