R18に気付かない!

ルーさん

文字の大きさ
5 / 5

自己紹介

しおりを挟む
「では自己紹介をするぞ。僕はこの館の主、サフィスだ。」

僕はキッチンテーブルの中央に座り自己紹介を始める事にした。

何故か怠い体に鞭を打って始めるのは本当は嫌だが、アクルトの為だ。仕方無い。

「シニスと言います。館には五年位住んでいます。」

ご機嫌なシニスが笑顔で告げる。
シニスとは長い付き合いだが機嫌が良くなるタイミングがいまいち分からない。

「マサヒロだ。入居してから丁度一年経つな…ついでに得意魔法は治癒だ。」

マサヒロは逆に機嫌が悪そうに告げる。
基本こいつもタイミングが分からない。

「カズヤだよ!宜しくねアクルト君!」

カズヤは何時も通りだな。

「………」

アクルトは何故か驚いた顔で固まっている。
主にマサヒロとカズヤを見て。

「お二人の容姿に驚くのも無理は無いですよ、サフィス」

心の中で『この位で驚くか…使えないな』と思っていたのがバレていたらしい。
シニスは爽やかな笑顔で僕に注意した 。

『無能だから分からないんだ。許してやれ』、と。

「そうだな。この位は許そう。」

「?何の話してるの?」

カズヤが疑問符を浮かべて聞くがスルーだ。

「マサヒロとカズヤは魔族の見目ですが魔族では有りません。この色は『ニホン』と言う異国の、特有の色なのです。」

「『ニホン』?聞いた事無い国だな。どの辺に在るんだ?」

シニスがアクルトに『ニホン』の説明をしていく。
まぁ元『ニホン』人だから説明は得意だろう。

いや、シニスは『イギリス』だったか?

シニスは銀色に青い瞳をしている。それはこの世界でも通用する色だ。

実際アクルトも白銀に青い瞳だしな。

(そう思うと二人は似ているのか。よし、この二人ペアにするか。)

「ーーーと言う訳で『ニホン』人は魔族と同じ色ですが別の種族、種類なのです。」

丁度説明も終わったらしく、タイミングは良いだろう。

「シニス、お前はアクルトとペアを組め」

長年僕とペアだったからな。
シニスが新人と組むとなると能力の差が出るが、アクルトは英雄だ。
さほど変化は無いだろう。

「はぁ!?意味わかんねぇ!ってかいい加減俺を此処から出せよ!そろそろ帰らねェと陛下に怒られるだろーが!」

「………は?」

何を言ったんだ、こいつ。
まさかまだ寝ぼけているのか?

「水よ、彼の者に衝撃を、【水擊ウォーターショック】」

僕はアクルトに眠気覚ましの水をぶつけた。
水の玉が男前な顔に直撃する。

マサヒロがアクルトに布を投げる。
マサヒロは基本何時も清潔な布を持ち歩いている。

「……何故私がペアにならなければいけないのか、教えて頂けますか?サフィス。」

シニスが爽やかな笑顔で僕に聞く。
何時もなら言わなくても分かる奴だが…不思議だ。

「今アクルトの実力と対等な者がいないからだ。なら実力もあり年月があるシニスをペアにした方が良い。」

他にも色が同じだから、等あるが言わなくて良いだろう。

「理由は……分かりますが、その間貴方のペアはどするのですか!」

「必要無い」

僕は強いしな。

シニスが急に席から立ち僕に向かって怒鳴る。

「必要有ります!貴方は「シニス。僕の言う事は?」……ッ!」

そう言うとシニスは黙って俯いた。
いかにも不満だ、と言う顔をしている。

「だから俺を国に帰せって言ってんだろーが!聞いてんのか!」

「貴様に国は無い。今貴様が所属しているのはこの館だ。」

僕は右手に描いた奴隷主紋どれいしゅもんを見せる。
これは絶対契約の時に使われる魔法紋の奴隷番だ。
僕のは主紋。意味はそのままあるじが付ける紋だ。
アクルトは奴隷紋。奴隷が付ける紋だ。

そして首には『居場所が分かる』首枷がしてある。

「英雄なのだからこの紋の意味は分かるだろう。」

「~~ッ!お前ら人拐いか!」

アクルトが自らの右手を見て顔を真っ赤にする。
激怒しているのだろう。


「僕はお前を買っただけだ。そんな言いがかりは止めろ。」


昔見た英雄は、こんなにも……


「俺を国に帰せ!陛下が俺を待ってるんだ!」



……こんなにも、愚かだったのか。















しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

お兄ちゃんができた!!

くものらくえん
BL
ある日お兄ちゃんができた悠は、そのかっこよさに胸を撃ち抜かれた。 お兄ちゃんは律といい、悠を過剰にかわいがる。 「悠くんはえらい子だね。」 「よしよ〜し。悠くん、いい子いい子♡」 「ふふ、かわいいね。」 律のお兄ちゃんな甘さに逃げたり、逃げられなかったりするあまあま義兄弟ラブコメ♡ 「お兄ちゃん以外、見ないでね…♡」 ヤンデレ一途兄 律×人見知り純粋弟 悠の純愛ヤンデレラブ。

灰かぶりの少年

うどん
BL
大きなお屋敷に仕える一人の少年。 とても美しい美貌の持ち主だが忌み嫌われ毎日被虐的な扱いをされるのであった・・・。

創作BL短編集

さるやま
BL
短編まとめました。 美形×平凡、ヤンデレ、執着・溺愛攻め多め

【BL】捨てられたSubが甘やかされる話

橘スミレ
BL
 渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。  もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。  オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。  ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。  特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。  でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。  理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。  そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!  アルファポリス限定で連載中

仕方なく配信してただけなのに恋人にお仕置される話

カイン
BL
ドSなお仕置をされる配信者のお話

従僕に溺愛されて逃げられない

大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL! 俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。 その傍らには、当然のようにリンがいる。 荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。 高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。 けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。 当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。 居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。 さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。 主従なのか、恋人なのか。 境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。 従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。

守り守られ

ほたる
BL
主治医 望月診療所の双子医師 患者 瀬咲朔 腸疾患・排泄障害・下肢不自由 看護師 ベテラン山添さん 準主人公 成海真幌 腸疾患・排泄障害・てんかん 木島 尚久 真幌の恋人同棲中

処理中です...