転移先は超過保護な人のもと

マナミ

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セバスチャンにこの世界のことを教わる

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「…ううん…?」

まだ見慣れない部屋に少し首をかしげる夏梅。

(そういえば昨日ベットにダイブしてそのまま寝ちゃったんだ…。)


コンコンッ…ガチャッ

「お目覚めですか?」

「…はい。」

「お疲れのようですね。無理もありません。この世界に来たばかりですしね。朝ご飯は食べれそうですか?」

「大丈夫です。…あの…テラージ様は?」

「テラージ様はまだお仕事中です。昨日あれから寝ずにずっと執務室にこもってらっしゃいます。しかもまたもや今日も皇帝陛下に仕事を押し付けられて、領地の仕事と陛下から押し付けられた仕事のダブルパンチで今ものすごく頑張って仕事されてますよ。…夏梅様。とりあえずご飯食べながらお話をしましょう。私の膝にお座り下さい。」

拒否する間もなく座らされた。

「はいあーん。」

「あーん…。」
この給餌行為も慣れてしまった。

「ところで夏梅様。テラージ様の兄上であらせられる皇帝陛下ですが、夏梅様のことを大変気になっていると先ほどテラージ様からお聞きしたのですが…。どうかお気をつけ下さいませ。」

「…?」

「皇帝陛下は独身です。女性が少ないこの世界では独身など普通によくある事なのですが、問題なのは皇帝陛下という身分です。…夏梅様はテラージ様に保護されている立場ですから、その辺の中途半端な身分の男性は近寄れませんが、陛下なら話は別です。テラージ様より上の身分となりますので、陛下が望めば夏梅様は強制的に召し上げられてしまうでしょう。」

「ッ?!そんなまさか…!そもそも会ったことないですし、女性が少ないと言っても、ゼロじゃないんですよね?私より良い人いっぱいいますよ。考えすぎです!」

「考えすぎではありません。夏梅様はご自身の魅力を全く分かってらっしゃらない。夏梅様はとても可愛らしいのです。ご自身が思うよりずっと…。この世界の男性は皆、一目夏梅様を見たら虜になってしまう事でしょう…。この愛らしい容姿に素直な性格。一度夏梅様を知ってお話して夏梅様と触れ合ったら…もう手放せなくなるでしょうね…。」

カァァァァァッ
歯の浮く美辞麗句に全身真っ赤になった夏梅。

「ふふ…。その恥ずかしがるところもいいんですよ…。この世界の女性は皆、親から大切に育てられ少々ワガママな性格をしております。性行為に対しても奔放で、女性から迫れば受け入れない男性などいないと思っております。国にとっても女性から迫ってでも子孫を残してくれた方がありがたいので、誰にも止められず奔放なまま育ちます。テラージ様もそんな女性達のせいで随分迷惑を被り、最近は一夜限りの女性か娼婦しか相手にしておりません。」

「そうだったんですね…。」

「えぇそうです…。陛下も女性で随分悩まされていると思いますよ。テラージ様も大層なご身分ですが、陛下はそれの更に上ですからね…。テラージ様以上に大変な目に遭ったでしょうね…。テラージ様でさえ金やその身分目当てで近づく女性に辟易していたんですから。陛下なんてその比じゃないでしょう…。かと言ってぞんざいに扱う訳にもいきません。女性は国の宝です。女性がいないと子が出来ませんから。」

「…。」

「そうやって迫り来る女性に辟易していた時、偶然夏梅様を見つけて、夏梅様と話したり触れ合って、この世界の女性とは何もかも違う夏梅様に虜になってしまったのでしょうね。お気持ちは分かりますよ私もですから。…テラージ様でさえそうなってしまうのです。陛下が夏梅様を知ったら、なんとしても手に入れようとするでしょうね…。だから気をつけて下さいね…?」

「…はい…。」

「でもひとまず夏梅様はこの世界の事をお勉強しないといけませんね。私がこの世界の事を教えますから。早速今日今から宜しいですか?いつ何時夏梅様に災いが降りかかるか分かりませんので、この世界の事を覚えておいて損はないでしょう。前は急げです。」

「はい。セバスチャンさん教えて下さい。私はこの世界の事、何も知りません。まずは色々知らなきゃいけないですよね。」

「ふふ…。偉いですね。」

「そんなことないです。私頑張って覚えるので、セバスチャンさん、よろしくお願いします。」

「えぇ勿論ですとも!…でも心配ですね…。何かあればすぐに頼るのですよ?なんでも相談に乗りますからね。」

「はい!ありがとうございます!」

「ふふ…。これくらいなんてことありません。…さぁてご飯も食べましたし、お勉強しますか!」

「はい!」

セバスチャンさんにこの世界の事を色々教えてもらった夏梅。
頭に沢山詰め込みすぎて少し疲れてしまった。

ついうとうとしてしまう…。

「疲れてしまいましたか…?少し横になりましょう…。」

「はい…ありがとうございます。」


眠ってしまった夏梅。

この後、思いもよらない出来事により、眠るどころじゃなくなってしまう。
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