転移先は超過保護な人のもと

マナミ

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異世界について少し学んだ夏梅

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「では、行こうか。」
テラージは夏梅を抱えたまま移動する。

「お待ち下さい、テラージ様。」

「…なんだ?」
セバスチャンに呼び止められ、嫌そうに振り向くテラージ。

「陛下からの仕事はどうするのですか?夏梅様は私が部屋へ案内しますので、テラージ様は仕事へお戻りください。」

「…チッ」

「さぁ夏梅様をこちらへ。」

「…はぁ…」

「さぁさぁ早くお行き下さい。陛下が待ってますよ。」

「…」
無言のテラージからセバスチャンに渡される夏梅。

テラージはそのまま無言で食堂を出た。

「…はぁ、全く。…それでは夏梅様、行きましょうか。」

「はい。…大丈夫なんですか?」

「えぇ、いつものことなんです。急に陛下から仕事が入ることが今までもしょっちゅうありましてね、まぁテラージ様はああ見えて仕事はできる方ですから、陛下も頼りにしているのでしょうが、今日なんて急に仕事吹っ掛けてきたものですから、テラージ様がほんの少しだけ不機嫌なのです。でもいつもの事ですから、大丈夫ですよ。」

「…そうなんですね。」

「テラージ様は今日夜遅くまで仕事になると思いますから、先に着替えて寝ましょうか。」

「はい、分かりました。」


---------------------------------------------------


話してるうちに部屋に着いた夏梅。


「さぁ部屋に着きましたよ。」

セバスチャンさんが私を床に下ろしてくれた。

「…あぁ、そうでした。これからは私が夏梅様の身の回りのお世話をする事になりますので、何かあったら私に言って下さいませ。」

「私自分のことは自分でできます!大丈夫ですから、セバスチャンさんは他の仕事沢山あるのでしょう?私のことは気にしないで下さい!…って言ってもここのことあまり知らないんですけど…でも、教えてもらったらできます!」

「それはいけませんね。ここの世界の女性達は皆、使用人に身の回りの世話をしてもらいます。女性は貴重な存在ですのでね。ましてや異世界人である夏梅様の価値は計り知れないほどです。まぁこの世界では女性がほとんどいませんので、自ずと女性のお世話は男性の使用人がすることになりますね。また、男性ばかりのこの世界では、女性は人攫いに会ったり無理やり強姦される危険性もあります。なので夏梅様は家から出ないよう充分気を付けて下さいね。欲しいものがあればテラージ様か私に言って下さいね。」

「ッ?!…そうなんですね…。分かりました…。」

「もし何か買いたいものがあって、色々見てから買いたい場合は、基本的には商人を家に招待する形になりますね。夏梅様が外に出なくて良くなるなら、テラージ様は喜んで商人を呼ぶでしょう。」

「お二人が私の身の安全を心配してくださるのはとても嬉しいのですが、お金勿体無いので商人は呼ばなくて大丈夫です。家にあるもので充分です。」

「お金の事は気にしなくて大丈夫ですよ。テラージ様はこのクロコダイル国唯一の公爵家当主ですよ。しかも兄が国王です。そんなテラージ様がお金のことを気にする筈がありません。むしろ夏梅様の為には金をたんまり使っても構わないとさえ思ってるでしょうね。」

「そんな…?!悪いです!」

「いいえ。そんな事ありません。夏梅様が満足して毎日を過ごす事ができるなら、テラージ様は金に糸目は付けないでしょうね。」

「…。」

もう何も言い返せない夏梅。

「では、寝間着はクローゼットの中に用意してます。何かあれば呼んで下さいね。それでは。」

キィ…パタンッ
セバスチャンさんが部屋から出た。

夏梅は言われた通りクローゼットから寝間着を取り、着替えた。


(あ!!そうだった!!女神様からステータス確認してって言われてたんだった!…でもどうやって確認すればいいんだろう…女神様はステータスと唱えてって言ってたっけ…?)

夏梅は心の中でステータスと唱えてみた。



ナツメ・ササキ 16歳/女性
HP 50
MP 50
女神の寵愛
落ち人
鑑定
隠蔽魔法
最弱な身体
極上の外見
極上の身体

(なんじゃこりゃーーーー!?)
(何これ?!女神の寵愛はまぁ…分からんでもない。こちらに馴染むように手配して下さったのだと思う。…けど最弱な身体とこの極上2セットは理解できない!!これはいらないよぉ~!!女神様のバカーーーー!!!)

グスンッ…
これからの我が身の大変さに思わず涙が出る夏梅。

とりあえずもう何も考えたくなくて、ベットにダイブしてゴロゴロする夏梅であった。
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