転移先は超過保護な人のもと

マナミ

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事件の兆し

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料理を思う存分食べれて大満足の夏梅。

「夏梅ちゃんや、お腹いっぱいになったかい?」

「はい!」

「そうかそうか、それは良かった。じゃあそろそろ戻ろうか。テラージがあそこで待ってる。」

「はい!」


こうして陛下と共に食事スペースから離脱した夏梅。


「テラージよ、そんな眉間にしわ寄せなくてもいいだろうが。また機会はある。」

「ッ!……………分かってる……。」

「?」


夏梅は気付いてないが、会場のど真ん中で給餌行為をして支配欲を満たせた陛下に、テラージは腹が立っているのである。





こうして陛下とテラージと夏梅の3人でたわいもない談笑をしていた時、




「おやおや、陛下とテラージ様ではありませんか!」

「ッ!?」
急に声が聞こえてビックリした夏梅。


「おやおや、マクシミリアン侯爵とマリーネ嬢ではありませんか。」
「やあ久しぶりだね。」
応対するテラージと陛下。

さりげなく後ろに庇われる夏梅。
(?!?!)

「陛下とテラージ様、相変わらず仲良くて羨ましいですなぁ。是非娘もその中に入れて頂けませんかねぇ?」

「おやおや、私などがお美しいお嬢様と仲良くなろうだなどとおこがましい。お嬢様と仲良くしたいと願う男は他にもいることでしょう。」

「そうだねぇ、いるだろうねぇ。あそこに姫君を狙っている者がおるぞ。行ってみてはいかがか?きっとあちらも喜ぶだろうとも。」

とあしらうテラージと陛下。

(大変だなぁ、2人とも。こんな風にいつも絡まれているのね…。……ッ!?なんか睨まれた?!なんで?!)

静観してたら急に睨まれた夏梅。
物凄い目つきで目の前の令嬢から睨まれている。




「おやおや、もしかしてこちらのお方が例のあの…?」

「ええ、そうだとも、我が愛する娘だよ。この度晴れて余の娘になったんだ、紹介しよう。…夏梅。」

「…ッはい!はじめまして、夏梅と申します!」

「おやおや、これは可愛いらしいお嬢さんですなぁ…!…初めまして、私はハゼス・マクシミリアンと申します。隣は娘のマリーネでございます。」

「……」
無言のマリーネ嬢。

(……嫌われちゃったのかなぁ…?でも初対面なんだけどなぁ…。でももしかして私が初対面って思ってるだけで、向こうはそうじゃないのかも…!…ってことは、私知らない間に何かしちゃった!?!?)

夏梅が見当違いのことを考えてる間、夏梅をずっと睨み付けているマリーネ嬢と、その隣で夏梅を舐めまわすように見ているマクシミリアン侯爵。

その視線に全く気付かない夏梅。


(こやつ夏梅を狙っておるぞ。テラージよ警戒を怠るな。)
(あい分かった。)
目線で会話する陛下とテラージ。




「すみませんねぇ、娘は少々疲れている様子。申し訳ございません。これ以上粗相があってはいけませんから、この場はこれにて。」

「うむ、久しぶりの宴会だからな、姫君もさぞ疲れることであろう。早く家で休ませてやれ。」

「ええ、そうします。それでは御前失礼いたします。」


会場を去っていった2人。


(テラージよ、今は周りの目があるから、後で話を詰めよう)
(ああ、そうだな)
陛下とテラージは目線で会話を終了した。




「夏梅よ、そなたは疲れていないか?少しくらい休んでていいんだぞ。会場には休憩室もある、そこで休むがよい。」

「…いいんですか…?」

「ああ、かまわんとも。案内する。」

実は夏梅、朝早くから身支度して会場ついて、それ以降も全く休憩なしでずっと動きっぱなしだったので、結構疲れている。少し休ませてもらえるなら大変有難い。陛下も夏梅の顔色が悪くなってることに気付き、休憩を促したのだ。


「…ありがとうございます!」
夏梅は陛下の気遣いにとても感謝した。



「これしき構わん。さあ私が案内してやろう、こっちだ。」

「はい!」





こうして少し会場を離れる夏梅と陛下。
この後夏梅を襲う事件に、夏梅は恐怖に陥る。
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