【完結】第2の人生始めちゃいます〜楽しくいける、、ハズ？

30 波乱の幕開け！幕、開け？幕、、、開く？？

初のモテ期到来か！？
ココ・ル・クレモン　です。
みなさまいかがおすごしでしょうか。

嘘です。未だ到来していません。ちびっ子ココちゃんとしてモテてます。

私の近くを通る時は男女関係なく頭を撫でていきます。私の頭はモチャッとしては次の人が整え、またモチャッとしては次の人が整え、の繰り返しです。大丈夫でしょうか？なんだか面白いことになってませんか？一応、侯爵令嬢なのですがみなさん忘れてませんか？

「おーし、今日は珍しくこのクラスに転校生だ！」先生の後ろからくるのは、とってもかわいい女の子。ふわふわのピンクの髪にピンクの瞳、全体的にファンシーな感じです。

これは！！定番のヒロインさんでしょうか？そしてニコ様に恋に落ち、いつもくっついている私が邪魔になり婚約破棄。

そんなぁぁぁぁーーー

「ニコ様ー私婚約破棄ですか？もうお側にいてはいけませんか？」ふぇーーん

「えっ？ココ？なんでそんなことに？婚約破棄なんてしないよ。絶対に。僕が手放すわけないよね？」

ほらおいで。とお膝の上に乗せてくれました。担任もクラスの皆さんも、もはや何も言いませんし、視線も向けません。日常のひとコマになってます。

「クレモン嬢、落ち着いたか？じゃぁ続きな」

先生、いつもご迷惑をおかけしております。

「あーっと、この年でいきなり魔力が出現して、属性もまあまあ珍しいものだから学園で基礎を学ばせようってことになった。
まぁ、珍しいって言ってもこのクラスにはもっと珍しいやつがいるけどなー
まあ、仲良くしてやってくれ」

「マヤ・バレラです。男爵家に入って間もないのでみなさん、よろしくお願いします！」

こっこれは、どうしましょう、波乱の予感です。あのマル、マル、マルゲリータ様より強敵かも知れません。なにせ守ってあげたくなる可愛さ。それに出るとこ出てる。

ふん！所詮男なんて守ってあげたくなるような儚い系を選ぶのよー心の中なんて真っ黒なのにって前世の娘は言ってた！

女は胸なのかよー！って絶叫もしてた！

マズイです。ココちゃん最強説が流れ始めている今、戦いの土俵にすら上がれないかも知れません。しかもツルペタ。

「ココ？まずはマルガ・リータね。そして、僕はいつもココを守ってあげたいと思ってるよ。それにツル、いや、まだ7歳だから大丈夫だよ」

良かった。土俵には上がれそうです。

ニコ様ぁ～ちょうどお膝の上で向かい合ってるので、ぎゅっとしときます。だって視線を感じるので。絶対見てる。ニコ様を見てる。

ぎぃゅぅっーー　渾身のぎゅうです！

「ココ、大丈夫だよ。怖がらなくて良いよ。」

ニコ様が耳もとでコショコショ言いながら、背中をサスサスしてくれました。ちょびっと震えてたかもです。

マルさんから日もあかず、続けてはやめて欲しいです。ぐすん。

席は、私たちが窓側で転校生は廊下側、かなり離れたのでちょっとだけホッとしてます。ニコ様の隣なんて言うテンプレにはなりませんでした。

でも、やっぱりこのかたも5分休みごとにニコ様の所へ話に来ます。
どうしてニコ様好きのかたはこんなに頻繁に来る方ばかりなのか。やることあるでしょうに！お花摘みとか、お花摘みとか、お花摘みとかーー！！

そりゃぁクラスメイトなので話すのはアリだと思ってますが、お姉様、お兄様がたとは違うのです。みなさんは私ともニコ様と同じくらいか、それ以上にお話ししてくれます。

ですがこのかたは、手を繋いでる私はまるっきり無視で、あわよくばニコ様にボディタッチをしてくるのです。それはダメです。だって婚約者がいる男性、しかもニコ様は公爵家、無闇に触れてはなりません。

ニコ様がお許しになるなら仕方がないのですが。

ニコ様は触られそうなると避けたり、お話も完全無視なのですが、やっぱりツラくて抜け出そうとすると、今回はニコ様も学習してます。手を外すさらに前にぎゅっとしたり、お膝にひょいっとしてきます。嬉しいのだけれど、、いたたまれないことこの上なし。