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第21話
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机を避けながらサッサっと箒を動かし教室の床に落ちたゴミを真ん中へ集めていく。その俺の後ろを同じように箒をはきながら悠斗がピッタリとついてくる。
反対側から箒をはいていた生徒がちりとりでゴミを集め、そのままゴミ捨てに行ってくれる。
これで教室掃除は終わりだ。箒を掃除用具入れに片付けてから廊下で待っている村瀬の元に行く。村瀬は掃除中ずっと廊下掃除の生徒たちにビビりながら壁に張り付いてこちらを見ていた。早く行ってあげないと可哀想だ。
3人で下駄箱まで向かっていると、視聴覚室前の掃除をしていた川島が後ろからやって来て合流し、そのまま校門を出て駅へ向かう。
今日はいつものように駅で2人と別れず一緒に俺の家へ向かう。なんだか道中も川島と村瀬はワクワクした様子だ。
「同じ場所に帰るっていいなー。清水と佐野は毎日同じとこ帰ってんの羨ましい」
歩きながら川島が悠斗を見て言う。しかし悠斗は何も返さない。
「佐野くんの家ってどんな感じなんだろう。キラキラしてんのかな…」
「いい匂いしそうだよな」
「なんだそれ、普通の家だよ」
昨日谷先輩にもからかわれたが、こいつらも俺の家に対して変な想像をしている。
電車内でも同じように俺の家への期待値を上げるような会話を続けていた。
2人は最寄り駅についてマンションまでの道もキョロキョロと周囲を見渡し、目に入るものにいちいち反応している。
「わ!綺麗なマンション!」
「すご…貴族じゃん」
「いや大袈裟だな」
ここは別に高級というわけでもないごく普通のマンションなのに2人は大袈裟に目を輝かせる。
自動ドアを抜け、エレベーターで上がる時もずっと感心したような反応をしている。
おかしな反応だと共感を求めて悠斗を見ると、悠斗も俺の事を見ていたようで目が合う。しかし悠斗は2人の反応を見ていなかったようで、ただ俺と目が合ったことに喜ぶだけだった。
部屋につき、玄関を開けて3人を招き入れる。3人が「お邪魔します」と言いながら家に上がると、リビングから母が出てくる。
「いらっしゃい。どうぞ入って~」
母の登場に2人は少し緊張した様子だ。川島は「お母さんめっちゃ綺麗だな」とヒソヒソ囁いてくる。
そんな中悠斗は自然な手つきで紙袋から例の箱を取り出し母に差し出した。
「こちら是非みなさんで召し上がってください。お口に合うと嬉しいです」
「あら~、ご丁寧にどうも」
普段のぶっきらぼうな姿からは想像もできないような丁寧な仕草で母に挨拶をする悠斗に俺たち3人は顔を見合わせて驚く。
そして川島と村瀬は小さな声で「俺ポテチしか持って来てないんだけど」「あ、俺もじゃがロングしか…」と不安そうに言ってくる。
「普通それでいいんだよ。あいつがおかしいの」
そう言っても2人は眉を八の字にしている。
気を取り直して俺の部屋に3人を案内すると、2人は先程の不安げな表情とは打って変わってキラキラとした表情に変わった。悠斗も顔にはあまり出ていないが興奮しているようだ。
「スッキリしてんなー。俺の部屋なんて物で溢れてぐちゃぐちゃだぜ」
「俺もそんな感じ」
2人は俺の部屋を見渡し、自分の部屋との違いを語る。
「昨日一応掃除はしたけどね」
「いい匂いする。薫の匂い」
気持ち悪いことを言う悠斗は無視してリュックから筆記用具を取り出していると、コンコンと部屋がノックされ母が入ってきた。
「お菓子と飲み物持ってきたわよ~」
「え!ありがとうございます!」
「やったー!」
「清水くんから頂いた羊羹もカットしたわよ。ケーキは好きなの選んでね」
母が持ってきたトレーから食器をテーブルに並べていくのを手伝っていると、川島が母を見ながら口を開いた。
「さっきチラッと見えたんですけど、この家小さい子どもいるんですか?」
「えっ!妹!?弟!?」
川島の質問に村瀬が興奮する。
「いないわよ?」
「え、なに怖い話?」
母の答えに村瀬は青ざめた顔で怯える。
「そうすかぁ、こしあんマンのおもちゃが見えたんでてっきり…」
「あぁ、あれは薫が使ってたものよ。稔…薫の叔父さんがくれたものだから大切に取ってあるの」
おそらく川島が見たのは子どもに大人気のキャラクターが描かれた車のおもちゃだろう。子どもが乗って遊ぶものなのでそれなりの大きさがあり目立つのだ。
川島は母の説明に納得した様子はないが「なるほどー」と答え会話を終わらせる。普段ズケズケの色んなことを聞いてくる男だが、この件に関してはあまり踏み込まない方がいいと判断したようだ。
しかし村瀬はそこまで気の回るやつではない。母が部屋を出てから「叔父さんからもらったから取ってあるってどういうこと?」と疑問を口にする。
説明しても空気を重くするだけだ。適当に誤魔化してケーキでも食べようとしていると、悠斗が「だまれ」と一言で村瀬を黙らせる。
(助かった)
しかし、勉強しに来たというのにみんなお菓子に夢中だ。まぁこのお皿たちを片付けないとテーブルにノートを広げられないから仕方ないか。
「薫何食べる?」
「うーん、チーズケーキ」
「はい」
悠斗がチーズケーキと羊羹の乗ったお皿を俺に渡し、自分はチョコケーキを取る。頂き物とはいえ、ケーキと羊羹なんて変な組み合わせだな。
「俺ショートケーキ!」
「じゃあ俺、余ったやつ…ミルクレープ」
「いただきます」と手を合わせてからみんなで食べ始める。
「ん、悠斗の羊羹美味しい」
頂いた羊羹の感想を言うと悠斗は優しげにドヤ顔をする。川島は「どっちもうま!」とケーキと羊羹を交互に食べ始めた。
途中で川島がポテチを広げ、村瀬もそれを真似る。
「いやー、甘いものとしょっぱいものは永遠に食えるな」
「太るよ」
パクパクと食べ続ける川島をからかうと、途端に「うーっ…うっ」と泣き真似を始める。しかし食べる手は止まらない。
「そういえば今日の昼佐野と清水大変だったらしいじゃん。ごめんなー気付けなくて」
「谷先輩が助けてくれたから平気だよ」
今日の出来事を川島は気にしていたらしい。谷先輩のことを伝えると安心した様子だ。
「モテるのも大変だなぁ」
「なにかあったの?」
いつも通り学内の情報力に乏しい村瀬は何も知らないようだ。
「佐野と清水がダンス部の2年に絡まれたんだよ」
「そうだったんだ…」
「でもさ、あの先輩たち結構可愛いくね?ダメなん?」
情報通な川島は先輩たちの顔まで知っているようだ。俺たちがなぜ誘いに乗らなかったのかと疑問を口にする。
「顔より性格の方が大切でしょ。よく知らない人たちだったし」
「まぁそうだけどさぁ、俺は断れる気しないなぁ。さすがだわ」
まぁあの先輩たちの自信たっぷりな様子と断られた時の怒り具合からして川島の反応が普通なのだろう。
「あんなんより薫の方が100倍可愛いだろ」
悠斗の一言に空気が固まり、村瀬の顔がだんだん赤くなる。
「いやまぁ、でも女子に対するのとは違うだろ」
「悠斗はちょっとズレてるんだよねー」
「は?何が」
「てかお前らってどんなタイプが好きなん?」
川島のひと言で話題は好きな女子のタイプへと移り変わる。言い出しっぺの川島は、ノリノリで「俺は~」と語り出す。
「俺は女優の浜辺環奈がタイプ!清楚で可愛くて、落ち着いた雰囲気だけど無邪気さもあるような子がいいなぁ。みんなは?」
川島の好きなタイプに村瀬が「欲張りだな」とツッコむ。そして川島は「みんなは?」と聞いておきながら俺を見ている。
「うーん、あんまり考えたことないなぁ。でも優しい子がいいかな」
「えーそれだけ?見た目はなんか無いの?清楚系とか、ショートカットとか」
「見た目のこだわりはあんまり無いね」
川島は俺の答えが不満なようで、スマホで女優やアイドルの写真を見せて「強いて言うならどっち!」と2択で選ばせるという行為を続けた。
「よし、佐野は黒髪ストレートのキリッとした美人系が好きだとわかった」
やっと川島が満足して解放されたが、俺の次は村瀬がターゲットにされる。しかし村瀬は「3次元はあんまり…」と回避する。
「えー、じゃあ2次元では誰が好きなの?」
「えぇそれ聞きますか…引かないでよ?」
渋々といった感じで村瀬はスマホのゲーム画面を見せると、川島は「めっちゃ可愛いじゃん!これなんてゲーム?」と食いつき、そのままゲーム談義が始まってしまう。
そうして時刻は18時に迫り、みんな帰る支度を始める。
「結局勉強できなかったね」
「この後家で頑張るわ」
(ほんとなんでうちに来たんだ)
「お邪魔しました!」と母に挨拶してから出ていくみんなを玄関の外まで見送る。
「駅までの道わかる?」
「スマホあるから大丈夫!じゃあ今日はありがと!またなー」
「お邪魔しました。またね」
去って行く川島と村瀬の背中を見送っていると、悠斗が俺の腕をつんつんとつつく。
「俺、黒髪ストレートでキリッとしてるよな?」
「ん?まぁそうだね」
「あと薫には優しいよな」
「うん」
突然自分のことを俺に確認しだす悠斗を不思議に思い見つめていると、やつはフッと微笑んだ。
「よかった。じゃあな」
「うん、じゃあね」
そう言って悠斗はちょうど到着した上の階へ行くエレベーターに乗りこみ行ってしまった。
まさか俺のタイプに自分が当てはまってるから喜んでたのか?変なやつだな。
反対側から箒をはいていた生徒がちりとりでゴミを集め、そのままゴミ捨てに行ってくれる。
これで教室掃除は終わりだ。箒を掃除用具入れに片付けてから廊下で待っている村瀬の元に行く。村瀬は掃除中ずっと廊下掃除の生徒たちにビビりながら壁に張り付いてこちらを見ていた。早く行ってあげないと可哀想だ。
3人で下駄箱まで向かっていると、視聴覚室前の掃除をしていた川島が後ろからやって来て合流し、そのまま校門を出て駅へ向かう。
今日はいつものように駅で2人と別れず一緒に俺の家へ向かう。なんだか道中も川島と村瀬はワクワクした様子だ。
「同じ場所に帰るっていいなー。清水と佐野は毎日同じとこ帰ってんの羨ましい」
歩きながら川島が悠斗を見て言う。しかし悠斗は何も返さない。
「佐野くんの家ってどんな感じなんだろう。キラキラしてんのかな…」
「いい匂いしそうだよな」
「なんだそれ、普通の家だよ」
昨日谷先輩にもからかわれたが、こいつらも俺の家に対して変な想像をしている。
電車内でも同じように俺の家への期待値を上げるような会話を続けていた。
2人は最寄り駅についてマンションまでの道もキョロキョロと周囲を見渡し、目に入るものにいちいち反応している。
「わ!綺麗なマンション!」
「すご…貴族じゃん」
「いや大袈裟だな」
ここは別に高級というわけでもないごく普通のマンションなのに2人は大袈裟に目を輝かせる。
自動ドアを抜け、エレベーターで上がる時もずっと感心したような反応をしている。
おかしな反応だと共感を求めて悠斗を見ると、悠斗も俺の事を見ていたようで目が合う。しかし悠斗は2人の反応を見ていなかったようで、ただ俺と目が合ったことに喜ぶだけだった。
部屋につき、玄関を開けて3人を招き入れる。3人が「お邪魔します」と言いながら家に上がると、リビングから母が出てくる。
「いらっしゃい。どうぞ入って~」
母の登場に2人は少し緊張した様子だ。川島は「お母さんめっちゃ綺麗だな」とヒソヒソ囁いてくる。
そんな中悠斗は自然な手つきで紙袋から例の箱を取り出し母に差し出した。
「こちら是非みなさんで召し上がってください。お口に合うと嬉しいです」
「あら~、ご丁寧にどうも」
普段のぶっきらぼうな姿からは想像もできないような丁寧な仕草で母に挨拶をする悠斗に俺たち3人は顔を見合わせて驚く。
そして川島と村瀬は小さな声で「俺ポテチしか持って来てないんだけど」「あ、俺もじゃがロングしか…」と不安そうに言ってくる。
「普通それでいいんだよ。あいつがおかしいの」
そう言っても2人は眉を八の字にしている。
気を取り直して俺の部屋に3人を案内すると、2人は先程の不安げな表情とは打って変わってキラキラとした表情に変わった。悠斗も顔にはあまり出ていないが興奮しているようだ。
「スッキリしてんなー。俺の部屋なんて物で溢れてぐちゃぐちゃだぜ」
「俺もそんな感じ」
2人は俺の部屋を見渡し、自分の部屋との違いを語る。
「昨日一応掃除はしたけどね」
「いい匂いする。薫の匂い」
気持ち悪いことを言う悠斗は無視してリュックから筆記用具を取り出していると、コンコンと部屋がノックされ母が入ってきた。
「お菓子と飲み物持ってきたわよ~」
「え!ありがとうございます!」
「やったー!」
「清水くんから頂いた羊羹もカットしたわよ。ケーキは好きなの選んでね」
母が持ってきたトレーから食器をテーブルに並べていくのを手伝っていると、川島が母を見ながら口を開いた。
「さっきチラッと見えたんですけど、この家小さい子どもいるんですか?」
「えっ!妹!?弟!?」
川島の質問に村瀬が興奮する。
「いないわよ?」
「え、なに怖い話?」
母の答えに村瀬は青ざめた顔で怯える。
「そうすかぁ、こしあんマンのおもちゃが見えたんでてっきり…」
「あぁ、あれは薫が使ってたものよ。稔…薫の叔父さんがくれたものだから大切に取ってあるの」
おそらく川島が見たのは子どもに大人気のキャラクターが描かれた車のおもちゃだろう。子どもが乗って遊ぶものなのでそれなりの大きさがあり目立つのだ。
川島は母の説明に納得した様子はないが「なるほどー」と答え会話を終わらせる。普段ズケズケの色んなことを聞いてくる男だが、この件に関してはあまり踏み込まない方がいいと判断したようだ。
しかし村瀬はそこまで気の回るやつではない。母が部屋を出てから「叔父さんからもらったから取ってあるってどういうこと?」と疑問を口にする。
説明しても空気を重くするだけだ。適当に誤魔化してケーキでも食べようとしていると、悠斗が「だまれ」と一言で村瀬を黙らせる。
(助かった)
しかし、勉強しに来たというのにみんなお菓子に夢中だ。まぁこのお皿たちを片付けないとテーブルにノートを広げられないから仕方ないか。
「薫何食べる?」
「うーん、チーズケーキ」
「はい」
悠斗がチーズケーキと羊羹の乗ったお皿を俺に渡し、自分はチョコケーキを取る。頂き物とはいえ、ケーキと羊羹なんて変な組み合わせだな。
「俺ショートケーキ!」
「じゃあ俺、余ったやつ…ミルクレープ」
「いただきます」と手を合わせてからみんなで食べ始める。
「ん、悠斗の羊羹美味しい」
頂いた羊羹の感想を言うと悠斗は優しげにドヤ顔をする。川島は「どっちもうま!」とケーキと羊羹を交互に食べ始めた。
途中で川島がポテチを広げ、村瀬もそれを真似る。
「いやー、甘いものとしょっぱいものは永遠に食えるな」
「太るよ」
パクパクと食べ続ける川島をからかうと、途端に「うーっ…うっ」と泣き真似を始める。しかし食べる手は止まらない。
「そういえば今日の昼佐野と清水大変だったらしいじゃん。ごめんなー気付けなくて」
「谷先輩が助けてくれたから平気だよ」
今日の出来事を川島は気にしていたらしい。谷先輩のことを伝えると安心した様子だ。
「モテるのも大変だなぁ」
「なにかあったの?」
いつも通り学内の情報力に乏しい村瀬は何も知らないようだ。
「佐野と清水がダンス部の2年に絡まれたんだよ」
「そうだったんだ…」
「でもさ、あの先輩たち結構可愛いくね?ダメなん?」
情報通な川島は先輩たちの顔まで知っているようだ。俺たちがなぜ誘いに乗らなかったのかと疑問を口にする。
「顔より性格の方が大切でしょ。よく知らない人たちだったし」
「まぁそうだけどさぁ、俺は断れる気しないなぁ。さすがだわ」
まぁあの先輩たちの自信たっぷりな様子と断られた時の怒り具合からして川島の反応が普通なのだろう。
「あんなんより薫の方が100倍可愛いだろ」
悠斗の一言に空気が固まり、村瀬の顔がだんだん赤くなる。
「いやまぁ、でも女子に対するのとは違うだろ」
「悠斗はちょっとズレてるんだよねー」
「は?何が」
「てかお前らってどんなタイプが好きなん?」
川島のひと言で話題は好きな女子のタイプへと移り変わる。言い出しっぺの川島は、ノリノリで「俺は~」と語り出す。
「俺は女優の浜辺環奈がタイプ!清楚で可愛くて、落ち着いた雰囲気だけど無邪気さもあるような子がいいなぁ。みんなは?」
川島の好きなタイプに村瀬が「欲張りだな」とツッコむ。そして川島は「みんなは?」と聞いておきながら俺を見ている。
「うーん、あんまり考えたことないなぁ。でも優しい子がいいかな」
「えーそれだけ?見た目はなんか無いの?清楚系とか、ショートカットとか」
「見た目のこだわりはあんまり無いね」
川島は俺の答えが不満なようで、スマホで女優やアイドルの写真を見せて「強いて言うならどっち!」と2択で選ばせるという行為を続けた。
「よし、佐野は黒髪ストレートのキリッとした美人系が好きだとわかった」
やっと川島が満足して解放されたが、俺の次は村瀬がターゲットにされる。しかし村瀬は「3次元はあんまり…」と回避する。
「えー、じゃあ2次元では誰が好きなの?」
「えぇそれ聞きますか…引かないでよ?」
渋々といった感じで村瀬はスマホのゲーム画面を見せると、川島は「めっちゃ可愛いじゃん!これなんてゲーム?」と食いつき、そのままゲーム談義が始まってしまう。
そうして時刻は18時に迫り、みんな帰る支度を始める。
「結局勉強できなかったね」
「この後家で頑張るわ」
(ほんとなんでうちに来たんだ)
「お邪魔しました!」と母に挨拶してから出ていくみんなを玄関の外まで見送る。
「駅までの道わかる?」
「スマホあるから大丈夫!じゃあ今日はありがと!またなー」
「お邪魔しました。またね」
去って行く川島と村瀬の背中を見送っていると、悠斗が俺の腕をつんつんとつつく。
「俺、黒髪ストレートでキリッとしてるよな?」
「ん?まぁそうだね」
「あと薫には優しいよな」
「うん」
突然自分のことを俺に確認しだす悠斗を不思議に思い見つめていると、やつはフッと微笑んだ。
「よかった。じゃあな」
「うん、じゃあね」
そう言って悠斗はちょうど到着した上の階へ行くエレベーターに乗りこみ行ってしまった。
まさか俺のタイプに自分が当てはまってるから喜んでたのか?変なやつだな。
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