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第27話
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「17時に迎えに行く」というメッセージを見て、その少し前にエントランスへ降りる。
するとそこには悠斗が立っていた。
「悠斗だけ?川島と村瀬は?」
「知らね。来るって言ってたけど」
「あとちょっとで俺出るよ」
俺が何時に出るのか教えていないから無理もないが、このまま俺がお祭り会場へ向かえば見つけ出すのは相当難しいだろう。早速グダグダだ。
スマホからポコンッと通知音が鳴り画面を見れば、マンション前に着いたというメッセージが届いていた。
「来たみたい。じゃあ俺行くね」
「あぁ、気をつけて」
悠斗に軽く手を振ってから自動ドアをくぐり外へ出る。するとすぐに約束の人物が俺に気付いた。
「お待たせ。行こうか」
「はい」
2人並んでお祭りの会場である河川敷の方に向かって歩き始める。
浴衣を着た女性が同じ方向に歩いていくのがチラホラと見え、徐々にお祭りムードが高まってゆく。
「ごめんな、急に誘って」
「いえ、大和先輩と一緒にお祭りに行けるなんて嬉しいです」
「そう言ってもらえてよかった」
引退してからなかなか会えていない大和先輩とこうして一緒に出かけられるのは本当に嬉しい。2人きりだということは少し予想外だったが。
「てっきり大輝も来るのかと思ってました」
「あいつは明日模試だから今必死に勉強してるよ。でも俺が薫と祭り行ってるなんて知ったら大騒ぎするだろうな」
「内緒にしないとですね」
大輝の反応を想像して2人で苦笑いを浮かべる。
お祭り会場に着けば、もう既にものすごい人だかりだ。
人々の熱気と様々な屋台から漂ってくる匂いで、いつもは静かなこの場所が独特な雰囲気に様変わりしている。
「なんか食うか」
「そうですね」
大和先輩の提案を聞き辺りの屋台を見渡し食べたいものを探す。夕飯にはまだ早い時間だから、おやつとして軽く食べられるものがいい。
「あ、俺かき氷食べたいです」
「いいな。俺もそれにしよ」
かき氷の屋台に並び、何味にするかなどを話していればすぐに俺たちの順番が来た。
注文を済ませ、財布から小銭を出そうとすれば先に大和先輩が支払ってしまう。なんか最近こんな展開多いな。
「俺から誘ったしな。先輩としてかっこつけさせてくれ」
大和先輩は爽やかな笑みを浮かべながらそう言い、お店の人から受け取ったかき氷を手渡してくれる。
「じゃあ次は俺が払いますからね」
「いいってそんなの」
歩きながらだと食べづらいため、端によって足を止める。
時刻は夕方だがまだまだ夏の空は明るく暑い。そんな中で食べるかき氷は最高だ。値段相応に荒い氷とどこにでもある安いシロップの味だが、お祭りの雰囲気のなかではむしろそれがいい。
「最近バスケ部はどうだ?」
「谷先輩が頑張ってみんなを引っ張ってますよ。暑さのせいでみんなバテてますけどね」
「ははっ、夏の練習はキツいよなぁ。まぁでも谷は頼りになるよな」
「大和先輩に憧れてるみたいですよ」
「そっか、それは照れるな」
会話中、大和先輩の口もとを見ると舌がかき氷のシロップで青く染まっている。
「舌が真っ青ですよ」
俺がそう指摘すると大和先輩はスマホのインカメラで確認し「ほんとだ」と声を出して笑った。
「薫は?色変わってる?」
「どうですか?」
尋ねられた俺はべっと舌を出して大和先輩に見せ、その後同じようにインカメで自分でも確認する。
「赤くなってるな。イチゴ味だからあんまり目立たないけど」
「大和先輩のは喋るたびに目立ちますね」
そうやってからかうと大和先輩は少し恥ずかしそうに口もとを手で抑えるも、笑ってくれる。
その後も屋台でりんご飴を食べたりラムネを飲んだりして楽しみ、その度にどちらが支払うかで少し揉めたが、奢られっぱなしは避けられた。
「あ、射的。せっかくだしやってみるか」
「いいですね。俺やったことないです」
「俺も」
大和先輩の提案で、射的の屋台のおじちゃんにお金を払いコルク銃を手に取る。
景品はお菓子や小さなおもちゃばかりだ。しかしなかなか難しいようで、大和先輩は3発中2回外し、1回は当たったが僅かにズレるのみで落とせはしなかった。
「いやぁ、結構難しいな。薫頑張れよ」
「当たる気しないんですけど」
こうして見ると意外と景品まで距離があるように感じる。
なんとか狙いを定め引き金を引くも、コルクは景品の上を飛んで行き、2発目は下の台に当たった。ラストの一発、慎重に引き金を引くと、銃から発射されたコルクはピラミッド型に積まれたラムネのお菓子に当たり、そのうち2つがコロンと後ろに落ちた。
「やったな薫!」
「やりました!」
大和先輩とパチンとハイタッチを交わし喜び合う。
「はい、これあげます」
「え、いいのか?薫が取ったやつだろ?」
「2個ありますし、一緒に食べましょ」
「ありがとな」
取れた景品はどこでも買える駄菓子だが、大和先輩と分け合えるのはなんだか嬉しい。
そうこうしているうちに空も暗くなっていき、夕飯周囲の多くの人が同じ方向に歩き始めた。
「あー、そろそろ花火が始まるみたいだな」
「みんな移動してますね」
大勢が同じ方向に動き出すので流されてしまいそうで少し大変だ。
大和先輩とはぐれないようくっ付いていると、先輩が俺の耳もとに顔を近付けて内緒話のように話し始める。
「なぁ、俺いい場所知ってるんだけど、付き合ってくれないか?」
「いい場所?」
「あぁ、こっち」
大和先輩に手を引かれて人の流れに逆らう。そしてどんどんお祭り会場からは離れていき、たどり着いたのは誰もいない小さな公園だった。
大和先輩は公園の中を進んでいき、ブランコに腰掛ける。俺も先輩の隣のブランコに腰を下ろしてゆらゆら揺れていると、先程買った焼きそばを差し出された。
「ここ、花火がよく見える穴場スポットなんだよ」
「こんなところよく知ってますね」
「兄貴に教えてもらったんだ」
焼きそばを食べながら話していると、ドンッと音が鳴り、夜空に綺麗な光の花が現れた。
「ほんと、綺麗ですね」
「そうだな」
俺はそのまま花火に夢中になり、2人とも黙って空を見つめた。夜空に広がる綺麗な花火も、花火が広がる音が身体に響く感覚も心地良い。あの低い音が響く度に心臓が高鳴り、興奮が高まっていくのを感じる。
クライマックスにかけて一度にたくさんの花火が夜空を飾り、最後に一際高い位置に、とびきり大きなまん丸の花火が広がったと思ったら、すぐにパラパラと散っていった。
先程まで鳴り響いていた大きな音も無くなり、シンと静まり返る空間に少し寂しさを感じる。
「綺麗でしたね。特別スポット教えてくれてありがとうございます」
「あぁ、薫と見られてよかった。今日はありがとな」
互いに僅かな寂しさを胸に抱えながら、ブランコから立ち上がって帰路につく。
帰り道を歩いていると、大和先輩が「はぁぁぁ」と大きなため息を吐いた。
「あーあ、受験勉強頑張るためにご褒美として薫を誘ったんだけどな。今日が幸せ過ぎてかえって辛いかも」
大和先輩は額に手を当てながら苦しそうに言う。部活引退の時も堂々としていた大和先輩がこうして弱音を吐く姿を見せるなんて驚きだ。
「受験勉強頑張ってるんですね」
「まぁな、そもそも卒業ってのもなぁ。実感湧かねぇよ」
「寂しくなります」
2人で夜道を歩きながら、来たる別れを想像する。俺の高校生活は始まったばかりだが、大和先輩はもうすぐ終わりだなんて本当に寂しい。
「はぁ、もっと遅く生まれてたらな。薫ともっと一緒にいられたのに」
「俺も、大和先輩ともっと一緒に過ごしたかったです」
俺の言葉を聞いて大和先輩は寂しげに微笑む。しかしもう俺のマンションの前だ。いくら惜しんでももう別れなければならない。
「ありがと。お世辞でも嬉しいよ」
「お世辞じゃないです」
「じゃあ、ちょっと甘えてもいいか?」
甘える…?言葉の意味がわからないが、とりあえず「どうぞ」と許可を出せば、大和先輩は「ごめんな、ちょっとチャージさせてくれ」と言うと向かい合った状態で俺に一歩近付き、ふわりと抱きしめられた。
予想外の行動に驚いてしばらく固まってしまったが、周囲に誰もいないことを確認してから俺はゆっくりと大和先輩の背中に手を回す。
「受験勉強頑張ってください」
「あぁ」
すると大和先輩は満足したのか腕を話して一歩後ろへ下がった。
「ごめんな変なことして」
「いえ」
「じゃあ今日はほんとにありがとな。薫も部活頑張れよ」
「はい、こちらこそありがとうございました。楽しかったです」
そう言って大和先輩は手を振ってから去って行った。しばらくその背を見送ってから扉を抜けてマンションの中に入る。
今日で大和先輩が俺に対して他とは違う感情を抱いていると確信した。しかしさっきのタイミングで告白して来ないならきっと今後も無いだろう。
俺も大和先輩とは今の関係を崩したくはない。大和先輩はこのまま気持ちに蓋をしたまま、そして俺は気付かないふりをしながら生ぬるい関係を続けていけたらいい。
エレベーターのボタンを押し、降りて来るのを待つ。しばらくしてからポンッとエレベーターが到着した音が鳴り扉が開くと、そこには悠斗が無表情で立っていた。
するとそこには悠斗が立っていた。
「悠斗だけ?川島と村瀬は?」
「知らね。来るって言ってたけど」
「あとちょっとで俺出るよ」
俺が何時に出るのか教えていないから無理もないが、このまま俺がお祭り会場へ向かえば見つけ出すのは相当難しいだろう。早速グダグダだ。
スマホからポコンッと通知音が鳴り画面を見れば、マンション前に着いたというメッセージが届いていた。
「来たみたい。じゃあ俺行くね」
「あぁ、気をつけて」
悠斗に軽く手を振ってから自動ドアをくぐり外へ出る。するとすぐに約束の人物が俺に気付いた。
「お待たせ。行こうか」
「はい」
2人並んでお祭りの会場である河川敷の方に向かって歩き始める。
浴衣を着た女性が同じ方向に歩いていくのがチラホラと見え、徐々にお祭りムードが高まってゆく。
「ごめんな、急に誘って」
「いえ、大和先輩と一緒にお祭りに行けるなんて嬉しいです」
「そう言ってもらえてよかった」
引退してからなかなか会えていない大和先輩とこうして一緒に出かけられるのは本当に嬉しい。2人きりだということは少し予想外だったが。
「てっきり大輝も来るのかと思ってました」
「あいつは明日模試だから今必死に勉強してるよ。でも俺が薫と祭り行ってるなんて知ったら大騒ぎするだろうな」
「内緒にしないとですね」
大輝の反応を想像して2人で苦笑いを浮かべる。
お祭り会場に着けば、もう既にものすごい人だかりだ。
人々の熱気と様々な屋台から漂ってくる匂いで、いつもは静かなこの場所が独特な雰囲気に様変わりしている。
「なんか食うか」
「そうですね」
大和先輩の提案を聞き辺りの屋台を見渡し食べたいものを探す。夕飯にはまだ早い時間だから、おやつとして軽く食べられるものがいい。
「あ、俺かき氷食べたいです」
「いいな。俺もそれにしよ」
かき氷の屋台に並び、何味にするかなどを話していればすぐに俺たちの順番が来た。
注文を済ませ、財布から小銭を出そうとすれば先に大和先輩が支払ってしまう。なんか最近こんな展開多いな。
「俺から誘ったしな。先輩としてかっこつけさせてくれ」
大和先輩は爽やかな笑みを浮かべながらそう言い、お店の人から受け取ったかき氷を手渡してくれる。
「じゃあ次は俺が払いますからね」
「いいってそんなの」
歩きながらだと食べづらいため、端によって足を止める。
時刻は夕方だがまだまだ夏の空は明るく暑い。そんな中で食べるかき氷は最高だ。値段相応に荒い氷とどこにでもある安いシロップの味だが、お祭りの雰囲気のなかではむしろそれがいい。
「最近バスケ部はどうだ?」
「谷先輩が頑張ってみんなを引っ張ってますよ。暑さのせいでみんなバテてますけどね」
「ははっ、夏の練習はキツいよなぁ。まぁでも谷は頼りになるよな」
「大和先輩に憧れてるみたいですよ」
「そっか、それは照れるな」
会話中、大和先輩の口もとを見ると舌がかき氷のシロップで青く染まっている。
「舌が真っ青ですよ」
俺がそう指摘すると大和先輩はスマホのインカメラで確認し「ほんとだ」と声を出して笑った。
「薫は?色変わってる?」
「どうですか?」
尋ねられた俺はべっと舌を出して大和先輩に見せ、その後同じようにインカメで自分でも確認する。
「赤くなってるな。イチゴ味だからあんまり目立たないけど」
「大和先輩のは喋るたびに目立ちますね」
そうやってからかうと大和先輩は少し恥ずかしそうに口もとを手で抑えるも、笑ってくれる。
その後も屋台でりんご飴を食べたりラムネを飲んだりして楽しみ、その度にどちらが支払うかで少し揉めたが、奢られっぱなしは避けられた。
「あ、射的。せっかくだしやってみるか」
「いいですね。俺やったことないです」
「俺も」
大和先輩の提案で、射的の屋台のおじちゃんにお金を払いコルク銃を手に取る。
景品はお菓子や小さなおもちゃばかりだ。しかしなかなか難しいようで、大和先輩は3発中2回外し、1回は当たったが僅かにズレるのみで落とせはしなかった。
「いやぁ、結構難しいな。薫頑張れよ」
「当たる気しないんですけど」
こうして見ると意外と景品まで距離があるように感じる。
なんとか狙いを定め引き金を引くも、コルクは景品の上を飛んで行き、2発目は下の台に当たった。ラストの一発、慎重に引き金を引くと、銃から発射されたコルクはピラミッド型に積まれたラムネのお菓子に当たり、そのうち2つがコロンと後ろに落ちた。
「やったな薫!」
「やりました!」
大和先輩とパチンとハイタッチを交わし喜び合う。
「はい、これあげます」
「え、いいのか?薫が取ったやつだろ?」
「2個ありますし、一緒に食べましょ」
「ありがとな」
取れた景品はどこでも買える駄菓子だが、大和先輩と分け合えるのはなんだか嬉しい。
そうこうしているうちに空も暗くなっていき、夕飯周囲の多くの人が同じ方向に歩き始めた。
「あー、そろそろ花火が始まるみたいだな」
「みんな移動してますね」
大勢が同じ方向に動き出すので流されてしまいそうで少し大変だ。
大和先輩とはぐれないようくっ付いていると、先輩が俺の耳もとに顔を近付けて内緒話のように話し始める。
「なぁ、俺いい場所知ってるんだけど、付き合ってくれないか?」
「いい場所?」
「あぁ、こっち」
大和先輩に手を引かれて人の流れに逆らう。そしてどんどんお祭り会場からは離れていき、たどり着いたのは誰もいない小さな公園だった。
大和先輩は公園の中を進んでいき、ブランコに腰掛ける。俺も先輩の隣のブランコに腰を下ろしてゆらゆら揺れていると、先程買った焼きそばを差し出された。
「ここ、花火がよく見える穴場スポットなんだよ」
「こんなところよく知ってますね」
「兄貴に教えてもらったんだ」
焼きそばを食べながら話していると、ドンッと音が鳴り、夜空に綺麗な光の花が現れた。
「ほんと、綺麗ですね」
「そうだな」
俺はそのまま花火に夢中になり、2人とも黙って空を見つめた。夜空に広がる綺麗な花火も、花火が広がる音が身体に響く感覚も心地良い。あの低い音が響く度に心臓が高鳴り、興奮が高まっていくのを感じる。
クライマックスにかけて一度にたくさんの花火が夜空を飾り、最後に一際高い位置に、とびきり大きなまん丸の花火が広がったと思ったら、すぐにパラパラと散っていった。
先程まで鳴り響いていた大きな音も無くなり、シンと静まり返る空間に少し寂しさを感じる。
「綺麗でしたね。特別スポット教えてくれてありがとうございます」
「あぁ、薫と見られてよかった。今日はありがとな」
互いに僅かな寂しさを胸に抱えながら、ブランコから立ち上がって帰路につく。
帰り道を歩いていると、大和先輩が「はぁぁぁ」と大きなため息を吐いた。
「あーあ、受験勉強頑張るためにご褒美として薫を誘ったんだけどな。今日が幸せ過ぎてかえって辛いかも」
大和先輩は額に手を当てながら苦しそうに言う。部活引退の時も堂々としていた大和先輩がこうして弱音を吐く姿を見せるなんて驚きだ。
「受験勉強頑張ってるんですね」
「まぁな、そもそも卒業ってのもなぁ。実感湧かねぇよ」
「寂しくなります」
2人で夜道を歩きながら、来たる別れを想像する。俺の高校生活は始まったばかりだが、大和先輩はもうすぐ終わりだなんて本当に寂しい。
「はぁ、もっと遅く生まれてたらな。薫ともっと一緒にいられたのに」
「俺も、大和先輩ともっと一緒に過ごしたかったです」
俺の言葉を聞いて大和先輩は寂しげに微笑む。しかしもう俺のマンションの前だ。いくら惜しんでももう別れなければならない。
「ありがと。お世辞でも嬉しいよ」
「お世辞じゃないです」
「じゃあ、ちょっと甘えてもいいか?」
甘える…?言葉の意味がわからないが、とりあえず「どうぞ」と許可を出せば、大和先輩は「ごめんな、ちょっとチャージさせてくれ」と言うと向かい合った状態で俺に一歩近付き、ふわりと抱きしめられた。
予想外の行動に驚いてしばらく固まってしまったが、周囲に誰もいないことを確認してから俺はゆっくりと大和先輩の背中に手を回す。
「受験勉強頑張ってください」
「あぁ」
すると大和先輩は満足したのか腕を話して一歩後ろへ下がった。
「ごめんな変なことして」
「いえ」
「じゃあ今日はほんとにありがとな。薫も部活頑張れよ」
「はい、こちらこそありがとうございました。楽しかったです」
そう言って大和先輩は手を振ってから去って行った。しばらくその背を見送ってから扉を抜けてマンションの中に入る。
今日で大和先輩が俺に対して他とは違う感情を抱いていると確信した。しかしさっきのタイミングで告白して来ないならきっと今後も無いだろう。
俺も大和先輩とは今の関係を崩したくはない。大和先輩はこのまま気持ちに蓋をしたまま、そして俺は気付かないふりをしながら生ぬるい関係を続けていけたらいい。
エレベーターのボタンを押し、降りて来るのを待つ。しばらくしてからポンッとエレベーターが到着した音が鳴り扉が開くと、そこには悠斗が無表情で立っていた。
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