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第四章 決別
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急にターンをすると、先頭を走る竹藤を突き飛ばした男が驚いた表情を見せた。しかし俺も相手も互いに全速力で走る勢いのまま、顔面に向けて固く強く握りしめた拳を。
「ルゥゥああァァ!!」
思い切り繰り出した。相手も同じ事を考えていたようで、俺に向かって手を伸ばしている。が。
「ぐぶぉっ!?」
クロスカウンターの要領で、しかも互いの勢いを全て乗せたパンチが炸裂したのだ。奴の歯が何本か折れ、手には頬と顎の骨が砕け散る感覚があった。その体は五メートル程ふっ飛び、そして壁に激突すると痙攣して動かなくなった。
しかし、そんな事をしては俺の手もただでは済まない。
「……クソ」
地面に唾を吐き捨てて、歯を食いしばる。
手の甲の骨が、人差し指から薬指にかけて三本完全に破壊されている。手首からはその折れた骨の一本が貫通し、血が流れている。
どうするべきかと考えていると、残った三人が俺を囲んで逃げ場を無くす。そしてサイドからあっという間に抑えられて顔面を三発殴られた。的確に顎を撃ち抜かれて気を失いかける。こいつ、明らかに素人じゃねえ。
俺の力が抜けるとそのまま路地裏まで引きずり込まれ、体を壁に張り付けにされた。そして代わる代わるにタコ殴りにされると何度も意識をトバして、最早自分が立っているのかすらもわからなくなってしまっていた。
……新目。
微かに先生の声が聞こえた気がした。そういえばそうだったな。転んでいたが、体は大丈夫なのだろうか。
しかし、こんな勝ち目の戦いをして一体何やってんだろうな、俺は。
虎緒は逃げ切れただろうか。相手の残った二人が追いかけて行ったようだったが。無事でいてくれると嬉しい。
「さてと、お前は殺すけど、なんか言っておくことあるか?……って、もう喋れねえか」
「せん……せい」
「あァ?」
声を絞り出す。
「先生、わりい……っすね。俺、喧嘩……よくねえって、言われてたのに」
もう前は見えなかった。だからそれだけを呟いた。
「そこのおっさん、お前のセンコーかよ」
へらへらと笑う。そして拳を振り上げた気配が。
「待て!待ってくれ!お前ら、それ以上は許してやってくれないか!」
先生が俺と奴らの間に割って入った。
「ジジイ、邪魔だ」
掴まれて俺から引きはがそうとしているのだろう。だが、先生は俺を背中に隠すよう立ちふさがると。そこから一歩も動かなかった。
「もういいだろう!これだけ痛めつけたら、お前らに歯向かうような事はしない!こいつは、俺の生徒なんだ!」
生徒……。
「だから、こいつが何かやったのなら責任は俺が取るから、もう許してやってくれないか?」
なんだよ先生。足、震えてんじゃねえすか。慣れねえことすんじゃねっすよ。それに、先生でもなくなるのにこれ以上どうやって責任なんて取るんすか。
「ようやくなんだ!こいつはようやく前を向いて歩けそうなんだ!あとはその理由だけなんだよ!だから、頼む!」
必死に頼んでくれている。しかし、それも虚しく。
「意味わかんねえから、お前も殺すわ」
終わりか。……そう思ったとき。
「おいおい、派手にやられてんな」
その声が聞こえた。なんだ、やっぱり戻ってきたのか。
「助けに来たぜ、フミ。お前やっぱイカれてんな」
路地の入口に、十数人の仲間を引き連れて虎緒が立っていた。お前、マジに番長なんだな。ちょっと尊敬したぜ。
……。
目が覚めたのは、とある病院の一室だった。奇しくも、それは俺が死線を彷徨ったあの部屋だ。
「おう。おはよう」
竹藤先生がいた。いつものジャージと、スラックスの姿だ。
「おはよう、ございます」
顔がパンパンに腫れていて、うまく喋れない。言葉は伝わっただろうか。
「一週間だぞ。お前、少し眠りすぎじゃないか?」
そんなに経っていたのか。まああれだけ殴られればそれも不思議ではないか。また、心配かけてしまったな。
「病院の先生を呼んでくる」
そう言って立ち上がろうとする。俺はそれを、辛うじて動く右手をベッドの外にずらすことで止めた。
「どうした?」
言いたいことは山ほどあった。だが、一体どこから話せばいいのかわからず、そして口もうまい事開かなかった。だから。
「先生。ありがとう、ございます」
それを聞くと、先生は俺の頭を撫でて。
「大丈夫だ」
そう言った。
それからしばらく経った、高校生活三年目の春のとある朝。
「父さん、結婚しようと思うんだ」
父が俺にそういった。相手はいつも通っている弁当屋の女性らしい。その人には娘がいて、俺の四つ年下のようだ。
「そっか。おめでと」
そういうと、彼は照れ臭そうに笑った。そんな表情を見たのは初めてだった。
学校に着くと、いつも通りに教科書を広げていつも通りに勉強をする。いつも通りに弁当を食べ、そして放課後には久しぶりに応接室の扉を叩いた。
「おう、来てくれたか」
今日は先生に業務処理の手伝いを命じられていた。それだからこうしてこの場に馳せ参じたというわけだ。
仕事の最中、手持無沙汰を解消するために今朝の話をしてみることにした。
「俺、妹が出来るできるみたいなんですよ」
一通りの説明をする。
「なるほど、それじゃあお前もお兄ちゃんらしくしないといけないな」
「ですね」
果たしてお兄ちゃんらしさとは何だろうか。そんなことを考えてみる。しかし、その答えはさっぱりわからなかった。やはり、妹の言うことは何でも聞いてあげた方がいいのだろうか。
……あの時、先生は俺に恩を着せるようなことは言わなかった。だから、今日決心したことを俺は口にするのをやめた。
――もう、人を傷つけたりしない。
心の中でそれを思うと、先生はまた、優しいあの表情で俺に微笑んだ。
「嬉しそうだな」
「そう見えますか?」
よく見ている。ならそのついでにもう一つ訊くことにする。
「先生、女ってどうやって接すればいいんですかね?」
そこの経験が決定的に足りていない。それに、俺の心にはやはり母の影が住み着いている。だから、少し不安だ。
「藪から棒になんだ。まあそうだな、先生もモテる方じゃないからな」
うーん、と腕を組んで考えている。
「その、なんだ。今のお前ならきっと大丈夫だ」
「適当ですね」
二人で笑い合う。
何の根拠もない答えだったが、俺は不思議と本当に大丈夫になるんじゃないかと思えた。言葉は結局、それ自体に意味はなくて言う人の力によって意味を持つようになるのだ。
妹が出来る事が嬉しいのかは、自分ではよくわからない。しかしもしそうなのだとすれば、俺はようやく、一つお裾分けをすることが出来たのだ。
× × ×
「まあ、昔の事だよ」
そう言って、話の緒を結んだ。
誰も口を開かなかった。かなり青臭い話だから、なんだかんだ言って笑われると思っていたのだが。
トラは立ち上がると、カーテンを引いてからベランダに出てガラス戸を閉めた。その姿を追って視界に入った時計を見ると時刻は四時。随分と長い時間喋ってしまった。こんなに喋ったのは生まれて初めての事だ。
「その、思ったより……」
中根が言う。目尻を指先で擦ると、ハンカチを取り出して後ろを向いた。
夢子は話の途中でティッシュの箱を抱えて、何度もそれで涙拭いていた。
それはそれで恥ずかしい。返す言葉もなくて俺は黙ってトラが戻ってくるのを待っていた。
その後は、残った酒を片付けて解散となった。既に始発の時間だ。駅まで送ると言ったが、二人はそれを断った。まあ、トラがいるし問題ないか。
下まで降りて、少しだけ三人で話した。内容は年末年始の計画や、年明けの旅行の事についての確認だ。
それが終わって二人を見送る。トラは最後に、中根には聞こえないような声で、「な?」と一言だけ残していった。確かにその通りだったよ。
部屋に戻ると、夢子がサンタ姿のまま眠ってしまっていた。まあ時間も時間だからな。しかしこの格好は、流石に冷えるんじゃないだろうか。
夢子を抱えると、ベッドの上に乗せて毛布と掛布団を被せた。エアコンの温度を少し上げて、俺はシャワーを浴びる。
部屋に戻って服を着る。夢子が選んだ青のパジャマ。これが結構寝心地がいい。
座椅子を倒してその上に寝そべる。布団を首までかぶって横を向き、目を閉じた。
……次の日、郵便受けをチェックするとそこには白い封筒が入っていた。消印は俺の実家の近所だったが、その送り主は父や時子さんではなかった。
「ルゥゥああァァ!!」
思い切り繰り出した。相手も同じ事を考えていたようで、俺に向かって手を伸ばしている。が。
「ぐぶぉっ!?」
クロスカウンターの要領で、しかも互いの勢いを全て乗せたパンチが炸裂したのだ。奴の歯が何本か折れ、手には頬と顎の骨が砕け散る感覚があった。その体は五メートル程ふっ飛び、そして壁に激突すると痙攣して動かなくなった。
しかし、そんな事をしては俺の手もただでは済まない。
「……クソ」
地面に唾を吐き捨てて、歯を食いしばる。
手の甲の骨が、人差し指から薬指にかけて三本完全に破壊されている。手首からはその折れた骨の一本が貫通し、血が流れている。
どうするべきかと考えていると、残った三人が俺を囲んで逃げ場を無くす。そしてサイドからあっという間に抑えられて顔面を三発殴られた。的確に顎を撃ち抜かれて気を失いかける。こいつ、明らかに素人じゃねえ。
俺の力が抜けるとそのまま路地裏まで引きずり込まれ、体を壁に張り付けにされた。そして代わる代わるにタコ殴りにされると何度も意識をトバして、最早自分が立っているのかすらもわからなくなってしまっていた。
……新目。
微かに先生の声が聞こえた気がした。そういえばそうだったな。転んでいたが、体は大丈夫なのだろうか。
しかし、こんな勝ち目の戦いをして一体何やってんだろうな、俺は。
虎緒は逃げ切れただろうか。相手の残った二人が追いかけて行ったようだったが。無事でいてくれると嬉しい。
「さてと、お前は殺すけど、なんか言っておくことあるか?……って、もう喋れねえか」
「せん……せい」
「あァ?」
声を絞り出す。
「先生、わりい……っすね。俺、喧嘩……よくねえって、言われてたのに」
もう前は見えなかった。だからそれだけを呟いた。
「そこのおっさん、お前のセンコーかよ」
へらへらと笑う。そして拳を振り上げた気配が。
「待て!待ってくれ!お前ら、それ以上は許してやってくれないか!」
先生が俺と奴らの間に割って入った。
「ジジイ、邪魔だ」
掴まれて俺から引きはがそうとしているのだろう。だが、先生は俺を背中に隠すよう立ちふさがると。そこから一歩も動かなかった。
「もういいだろう!これだけ痛めつけたら、お前らに歯向かうような事はしない!こいつは、俺の生徒なんだ!」
生徒……。
「だから、こいつが何かやったのなら責任は俺が取るから、もう許してやってくれないか?」
なんだよ先生。足、震えてんじゃねえすか。慣れねえことすんじゃねっすよ。それに、先生でもなくなるのにこれ以上どうやって責任なんて取るんすか。
「ようやくなんだ!こいつはようやく前を向いて歩けそうなんだ!あとはその理由だけなんだよ!だから、頼む!」
必死に頼んでくれている。しかし、それも虚しく。
「意味わかんねえから、お前も殺すわ」
終わりか。……そう思ったとき。
「おいおい、派手にやられてんな」
その声が聞こえた。なんだ、やっぱり戻ってきたのか。
「助けに来たぜ、フミ。お前やっぱイカれてんな」
路地の入口に、十数人の仲間を引き連れて虎緒が立っていた。お前、マジに番長なんだな。ちょっと尊敬したぜ。
……。
目が覚めたのは、とある病院の一室だった。奇しくも、それは俺が死線を彷徨ったあの部屋だ。
「おう。おはよう」
竹藤先生がいた。いつものジャージと、スラックスの姿だ。
「おはよう、ございます」
顔がパンパンに腫れていて、うまく喋れない。言葉は伝わっただろうか。
「一週間だぞ。お前、少し眠りすぎじゃないか?」
そんなに経っていたのか。まああれだけ殴られればそれも不思議ではないか。また、心配かけてしまったな。
「病院の先生を呼んでくる」
そう言って立ち上がろうとする。俺はそれを、辛うじて動く右手をベッドの外にずらすことで止めた。
「どうした?」
言いたいことは山ほどあった。だが、一体どこから話せばいいのかわからず、そして口もうまい事開かなかった。だから。
「先生。ありがとう、ございます」
それを聞くと、先生は俺の頭を撫でて。
「大丈夫だ」
そう言った。
それからしばらく経った、高校生活三年目の春のとある朝。
「父さん、結婚しようと思うんだ」
父が俺にそういった。相手はいつも通っている弁当屋の女性らしい。その人には娘がいて、俺の四つ年下のようだ。
「そっか。おめでと」
そういうと、彼は照れ臭そうに笑った。そんな表情を見たのは初めてだった。
学校に着くと、いつも通りに教科書を広げていつも通りに勉強をする。いつも通りに弁当を食べ、そして放課後には久しぶりに応接室の扉を叩いた。
「おう、来てくれたか」
今日は先生に業務処理の手伝いを命じられていた。それだからこうしてこの場に馳せ参じたというわけだ。
仕事の最中、手持無沙汰を解消するために今朝の話をしてみることにした。
「俺、妹が出来るできるみたいなんですよ」
一通りの説明をする。
「なるほど、それじゃあお前もお兄ちゃんらしくしないといけないな」
「ですね」
果たしてお兄ちゃんらしさとは何だろうか。そんなことを考えてみる。しかし、その答えはさっぱりわからなかった。やはり、妹の言うことは何でも聞いてあげた方がいいのだろうか。
……あの時、先生は俺に恩を着せるようなことは言わなかった。だから、今日決心したことを俺は口にするのをやめた。
――もう、人を傷つけたりしない。
心の中でそれを思うと、先生はまた、優しいあの表情で俺に微笑んだ。
「嬉しそうだな」
「そう見えますか?」
よく見ている。ならそのついでにもう一つ訊くことにする。
「先生、女ってどうやって接すればいいんですかね?」
そこの経験が決定的に足りていない。それに、俺の心にはやはり母の影が住み着いている。だから、少し不安だ。
「藪から棒になんだ。まあそうだな、先生もモテる方じゃないからな」
うーん、と腕を組んで考えている。
「その、なんだ。今のお前ならきっと大丈夫だ」
「適当ですね」
二人で笑い合う。
何の根拠もない答えだったが、俺は不思議と本当に大丈夫になるんじゃないかと思えた。言葉は結局、それ自体に意味はなくて言う人の力によって意味を持つようになるのだ。
妹が出来る事が嬉しいのかは、自分ではよくわからない。しかしもしそうなのだとすれば、俺はようやく、一つお裾分けをすることが出来たのだ。
× × ×
「まあ、昔の事だよ」
そう言って、話の緒を結んだ。
誰も口を開かなかった。かなり青臭い話だから、なんだかんだ言って笑われると思っていたのだが。
トラは立ち上がると、カーテンを引いてからベランダに出てガラス戸を閉めた。その姿を追って視界に入った時計を見ると時刻は四時。随分と長い時間喋ってしまった。こんなに喋ったのは生まれて初めての事だ。
「その、思ったより……」
中根が言う。目尻を指先で擦ると、ハンカチを取り出して後ろを向いた。
夢子は話の途中でティッシュの箱を抱えて、何度もそれで涙拭いていた。
それはそれで恥ずかしい。返す言葉もなくて俺は黙ってトラが戻ってくるのを待っていた。
その後は、残った酒を片付けて解散となった。既に始発の時間だ。駅まで送ると言ったが、二人はそれを断った。まあ、トラがいるし問題ないか。
下まで降りて、少しだけ三人で話した。内容は年末年始の計画や、年明けの旅行の事についての確認だ。
それが終わって二人を見送る。トラは最後に、中根には聞こえないような声で、「な?」と一言だけ残していった。確かにその通りだったよ。
部屋に戻ると、夢子がサンタ姿のまま眠ってしまっていた。まあ時間も時間だからな。しかしこの格好は、流石に冷えるんじゃないだろうか。
夢子を抱えると、ベッドの上に乗せて毛布と掛布団を被せた。エアコンの温度を少し上げて、俺はシャワーを浴びる。
部屋に戻って服を着る。夢子が選んだ青のパジャマ。これが結構寝心地がいい。
座椅子を倒してその上に寝そべる。布団を首までかぶって横を向き、目を閉じた。
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