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③本編↓未工事(すごいえちえち)背後注意でお楽しみください。
好きな人の好きなとこ。 前編
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ふにふに、ふにふに
「………?」
ふにふにふに、ふに
「………あの…。」
仕事終わりのまったりタイム。
由海広は恋人の燃夏と並んで
のんびりニュースを見ていた。
今日も色んな事件があったね、とか
政治ニュースのあれこれを話していたら
コマーシャルでモカくんが、
ふとこちらをじっと眺め…
耳たぶをものすごい触られている…。
しかも片手間じゃない。
キラキラ輝く目で見つめながら
真剣にふにふにされている。
好きなようにさせてあげたいけど
流石にちょっぴり恥ずかしい…。
「あの、モカくん?
おじさんの耳…変、かな?」
「………。」
身を乗り出して耳たぶをもみこまれる。
触られているので横顔でしか
見えないけれど、楽しそうだ…。
中断させるのも可哀想だけど
くすぐったくて…っ。
「あの、…モカくん?」
「ぁ、あぁすみません。集中してました。」
やっと反応があり、安堵した。
しかし指は耳から離れない。
「海さん…福耳、ですね。」
「そうかな…?意識したことないけど。」
「すっ…ごい触り心地いいです…。」
「えと…ありがとう?」
心からの褒め言葉に頬が熱くなる。
「あ、耳まで赤い。」
「~~っ!」
指摘されると本当に赤くなるのを自覚する。
ドキドキもする…っ。
「も、モカくんだって…っ。」
誤魔化すために耳たぶをふにふに仕返す。
ちょっと驚いた顔をしたけど、
優しく微笑んでくれた。
「俺の耳、ピアス開けすぎだったし
薄くて皮みたいでつまらないですよ?」
「…、…。」
確かに、今はつけていないピアス痕が
くっきり窪みとして残ってる。
だけど…
「すべすべして綺麗だよ。
私…、モカくんの耳たぶ、好きだよ?」
「…っ、…!あ、ありがとうございます…
お世辞でも…そう、言われると嬉し…」
「?お世辞じゃないよ?」
「……っ、」
あれ、顔も耳も赤い。
本当のことを言っただけなんだけど
なんでだろ…?
「海さん、俺贔屓すぎです…。」
「それならモカくんだって。
ふふ、それに贔屓しちゃうのは、
モカくんのことが好きだからだよ。」
「…、は、反撃重すぎます…っ。」
真っ赤っか。
首まで赤くなったモカくんは
耳をさわる手首を掴み、キスをした。
「んむ…っ、ん、っ…ふぇ?」
そしてそのまま体重を掛けて
そっとソファーに押し倒される。
覆い被さる彼の表情は、必死だ。
そんな彼を見てると
私もすごくドキドキする…。
「俺だって、海さん大好きです!
海さんよりずっと大大好きですからっ!」
ごくり、と唾をのむ。
張り合う彼が可愛い…っていったら、
えっちなひどいことされそうだな…。
だけどかわいい。
言葉にする代わりに
ぎゅっと頭を優しく抱き寄せる。
「それじゃあ私は大大大好きだよ。」
「~~~っ…!…!」
頬をすり寄せると、熱い。
モカくんは何かに耐えて
ぷるぷる震えている。
「自分が福耳なんて気づかなかった。
でも、恋人に褒められると…嬉しい。」
のろけだっていい。
今は誰よりも彼のいい所を認めたい。
肯定したい。愛したい。
「…、お、俺もです。耳褒められる日が
来るなんて思ってませんでした…。」
「ふふ、こそばゆいね。」
ぽんぽん、と背中を軽く叩く。
少し、無言のハグの後…体を起こした
モカくんが、色っぽい目でじっと見つめる。
「…海さん、いいですか?」
「うん…おいで♡モカくん。」
いつもかっこいいモカくんが
今日は少し切なそうというか、寂しそう。
何かあったのかな…?
今思えば耳たぶを触ってたのも、
彼なりの甘え方だったかもしれない。
鈍くて中々気づいてあげなくてごめんよ…
もしかしたら…、
いや、今考えるのはやめとこう…。
今はモカくんの気持ちを優先したい。
今日は、たくさん褒めよう。
たくさん撫でよう。
たくさん感謝しよう。
たくさんいい所を言葉にしよう。
「…いつもありがとう、モカくん…。」
抱き合う二人の腕の中で、夜は更ける。
つづきます→
「………?」
ふにふにふに、ふに
「………あの…。」
仕事終わりのまったりタイム。
由海広は恋人の燃夏と並んで
のんびりニュースを見ていた。
今日も色んな事件があったね、とか
政治ニュースのあれこれを話していたら
コマーシャルでモカくんが、
ふとこちらをじっと眺め…
耳たぶをものすごい触られている…。
しかも片手間じゃない。
キラキラ輝く目で見つめながら
真剣にふにふにされている。
好きなようにさせてあげたいけど
流石にちょっぴり恥ずかしい…。
「あの、モカくん?
おじさんの耳…変、かな?」
「………。」
身を乗り出して耳たぶをもみこまれる。
触られているので横顔でしか
見えないけれど、楽しそうだ…。
中断させるのも可哀想だけど
くすぐったくて…っ。
「あの、…モカくん?」
「ぁ、あぁすみません。集中してました。」
やっと反応があり、安堵した。
しかし指は耳から離れない。
「海さん…福耳、ですね。」
「そうかな…?意識したことないけど。」
「すっ…ごい触り心地いいです…。」
「えと…ありがとう?」
心からの褒め言葉に頬が熱くなる。
「あ、耳まで赤い。」
「~~っ!」
指摘されると本当に赤くなるのを自覚する。
ドキドキもする…っ。
「も、モカくんだって…っ。」
誤魔化すために耳たぶをふにふに仕返す。
ちょっと驚いた顔をしたけど、
優しく微笑んでくれた。
「俺の耳、ピアス開けすぎだったし
薄くて皮みたいでつまらないですよ?」
「…、…。」
確かに、今はつけていないピアス痕が
くっきり窪みとして残ってる。
だけど…
「すべすべして綺麗だよ。
私…、モカくんの耳たぶ、好きだよ?」
「…っ、…!あ、ありがとうございます…
お世辞でも…そう、言われると嬉し…」
「?お世辞じゃないよ?」
「……っ、」
あれ、顔も耳も赤い。
本当のことを言っただけなんだけど
なんでだろ…?
「海さん、俺贔屓すぎです…。」
「それならモカくんだって。
ふふ、それに贔屓しちゃうのは、
モカくんのことが好きだからだよ。」
「…、は、反撃重すぎます…っ。」
真っ赤っか。
首まで赤くなったモカくんは
耳をさわる手首を掴み、キスをした。
「んむ…っ、ん、っ…ふぇ?」
そしてそのまま体重を掛けて
そっとソファーに押し倒される。
覆い被さる彼の表情は、必死だ。
そんな彼を見てると
私もすごくドキドキする…。
「俺だって、海さん大好きです!
海さんよりずっと大大好きですからっ!」
ごくり、と唾をのむ。
張り合う彼が可愛い…っていったら、
えっちなひどいことされそうだな…。
だけどかわいい。
言葉にする代わりに
ぎゅっと頭を優しく抱き寄せる。
「それじゃあ私は大大大好きだよ。」
「~~~っ…!…!」
頬をすり寄せると、熱い。
モカくんは何かに耐えて
ぷるぷる震えている。
「自分が福耳なんて気づかなかった。
でも、恋人に褒められると…嬉しい。」
のろけだっていい。
今は誰よりも彼のいい所を認めたい。
肯定したい。愛したい。
「…、お、俺もです。耳褒められる日が
来るなんて思ってませんでした…。」
「ふふ、こそばゆいね。」
ぽんぽん、と背中を軽く叩く。
少し、無言のハグの後…体を起こした
モカくんが、色っぽい目でじっと見つめる。
「…海さん、いいですか?」
「うん…おいで♡モカくん。」
いつもかっこいいモカくんが
今日は少し切なそうというか、寂しそう。
何かあったのかな…?
今思えば耳たぶを触ってたのも、
彼なりの甘え方だったかもしれない。
鈍くて中々気づいてあげなくてごめんよ…
もしかしたら…、
いや、今考えるのはやめとこう…。
今はモカくんの気持ちを優先したい。
今日は、たくさん褒めよう。
たくさん撫でよう。
たくさん感謝しよう。
たくさんいい所を言葉にしよう。
「…いつもありがとう、モカくん…。」
抱き合う二人の腕の中で、夜は更ける。
つづきます→
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