賊を狩り続ける冒険者~近代技術で魔法を凌駕する~

作間 直矢 

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3話 挑発と挑戦

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 「サクラ、今日の用件は」

 「アンタってほんと……必要な情報以外興味ないというか……」

 「こうしている今も、賊は動いている」

 「あーはいはい、わかりました」


 苦笑いをするアリウム、頭を抱えて顔をしかめるサクラ、それを見て笑うシキ。

 鎧の騎士はその光景を見て、少しだけ雰囲気が和らいでいた。


 「今日はアルバートにも話はあるけど、一番はアリウムさんに用があったの」

 「わ、私にですか…?」

 「本当はギルドの受付担当がこれを渡すんだけどね、
  せっかくだし私が直接渡そうかなって」


 そう言ってサクラが取り出したのは小さな小箱。

 綺麗な装飾が施されたその箱を机に置き、アリウムの前に勧めた。


 「これって……」

 「まだ冒険者になって間もないけど、ここまでアリウムさんの活躍を鑑みて、
  正式にブロンズクラスへの昇給を認める事になりました」

 「お~アリウムちゃんおめでと~」

 「今後はブロンズクラスとしてクエストを受けることもできるけど、
  ソイツと一緒だと受けるクエストなんて毎回同じか」

 「あ、あの……ありがとう、ございます」


 照れながら小箱を受け取り、中身を取り出す。

 そこには、鈍い光を放つブロンズクラスのプレートが入っており、アリウムの名前も彫られていた。

 初級クラスである緑色のプレートを首から外し、新しいプレートに付け替えた。


 「似合っているわよアリウムさん」

 「少し照れますね……」


 頬を赤らめ、だが嬉しそうにはにかむアリウム。

 すると、腕を組み動かなかった騎士は鉄の音を立てて少女に近付いた。


 「あら?アナタにも女の子を祝福する心があるのかしら?」

 「―――おめでとう」

 「へ……」

 「わお、アルバートくんからそんな言葉でるんだ」


 呆気に取られる三人を他所に、騎士は続ける。


 「随分と昇格の話が早いな、ブロンズクラスとはいえ異例の早さだ」

 「理由は二つね、まず単純にアリウムさんの特異な資質と実績が評価された」

 「全ての資質に可能性がある冒険者はそういない、ギルドもその才覚を認めたか」

 「それだけじゃない、アナタと一緒にクエストを受けている事がそもそも異様なの、
  初級冒険者が、熟練の賊退治のプロと同行しているとはいえしっかり活躍している、
  報告書を見る限りだと、アリウムちゃんは状況判断や魔法の使い方が上手いのよ」


 これまで、アリウムは賊討伐のクエストで大きな怪我をすることも無く、きちんと自身の役割を守り彼をサポートした。

 日々、工房での雑用から武器のメンテナンス、生活するための様々な事までこなすアリウムの器用さにアルバートは改めて感心していた。

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