賊を狩り続ける冒険者~近代技術で魔法を凌駕する~

作間 直矢 

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3話 挑発と挑戦

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 「ごごごッ!?ぐほッ!!おごッッ!!」

 「雇い主はギルド内部の冒険者といったな、
  そいつの特徴を本当に忘れたのか、正直に話せ」

 「―――ッ!!ほんとだ……っぐ……本当に、よく覚えていないんだ…
  フリーの俺達を破格の値段で雇って、取引場でも顔を見せなかった…」

 「人数も一人だったか」

 「ああ…!!直接話したのは、一人…だ」


 「―――そうか」


 ゆらり、と動くとわかりやすい暴力を振るおうとする。

 その様子があまりに恐ろしく、暗殺者は取り乱して必死に答えた。


 「まてっ!!待ってくれッ……確かに話したのは一人だった……
  だが、その後ろで高級そうな身なりの男がいたっ……
  関わりはわからんが、俺たちの話を聞いていた……気がするっ…」

 「なるほど」

 「―――アルバートくん、これ以上は無意味だと思うよ」

 「ああ」

 「それで?この人と外の死体はどうするつもり?
  クエスト以外での殺害なんて結構やばいよ」

 「問題ない、よくある事だ」


 握った金槌を放り投げ、切り上げて部屋を出る。

 シキは複雑な表情をして間を置き、彼の後を追って付いていった。


 「サクラから連絡はあったか」

 「んにゃ、まだきてないよ」

 「そうか……シキ、お前はギルドに戻って匿って貰え、
  ここも襲撃があった以上安全ではない、早く離れろ」

 「え~?女の子一人で行動させるの~?」

 「俺といるよりは安全だ」

 「―――それもそっか?」


 淡々と語るアルバートは作業場で準備をする。

 それは戦闘の為の道具、クロスボウを調整して鎧に装備した。
 更に、まだ試作である武器を手に取ってシキに問う。


 「この武器は実用に耐えうるか」

 「え、それ使うつもり?」

 「ああ、恐らくだが今回の工房への襲撃とアリウムの誘拐は
  この一帯を仕切る領主とそれに内通しているギルド冒険者の仕業だろう、
  迅速に対応するには武力行使が手っ取り早い、これを使って解決させる」

 「でも、何かあったらアルバートくんが殺されない?
  仮に何もなくても、権力のある人間を相手にするのは得策ではないと思うけどなぁ」

 「そいつの住居に侵入して証拠を抑えつつアリウムを救えば、
  少なくとも不当に権力を行使される事もないだろう」

 「侵入って……」

 「危険な戦闘になる、武器は多いに越したことは無い」


 手際良く銃の調整を終え、血まみれの騎士は武装して告げた。


 「―――アリウムを、連れ戻す」


 単独での作戦。

 攫われたアリウムを救出するべく、アルバートは動き出した。

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