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迷子と高級素材になる魔獣

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 んん~~、良い朝だな。

 それに良い天気になりそう。

 ゼクスはまだ就寝中、良い事考えた。

『土檻! アースジェイル!!』

「おぉ~~、成功した」

 起きた時が楽しみ。


 川で顔でも洗って来よう。

 ガザザッ!

「えっ、誰?」

 音が聞こえた方を見ると。

「はあはあはあっ、た、助けてくれ! ウルフの群れに……ひい、来た!」

「グルルルルッ!」

 これ10匹はいるわね。

『風壁! ウィンドウォール!!』ビュウウゥゥゥッ!

「風の壁を作っているので此処から出ないで下さい!」

 タタタタタタッ!

 私はウルフの方へ走り『風圧! エアブレス!!』ヒューーググググッ!!

 ウルフに風の圧力をかけ動きを止めた。

 これでお終いよ。

『台風! タイフーン!!』ビュウウゴゴゴッ!!

 ウルフがいた広範囲に攻撃した。

「エッヘヘッ! 倒せた~~!!」

 子どものように『ピョンピョン』飛び跳ねて喜ぶ私

「おじさん、もう大丈夫だよ」

 倒したウルフをアイテムボックスに入れようとした時に。


「ミオ、よ~~く~~も~~土檻の魔法をしてくれたなぁ!!」

 ゼクスが怒ってる、面白~~い。

「いつも私の事を笑うからお返ししただけだし」

 さっきのおじさんが自分の物のようにウルフを何かの袋?

 アイテムボックス……だよね? に全て入れ。

「嬢ちゃんよ! これは、ワシが見つけた獲物だ! もう用はねえから此処から去れ!!」

 私は、おじさんの怒鳴る声に驚きビクッとなり、走り去った。

「おい、ミオ?」

 あのウルフおじさんの目が血走ってて【ビッグベアー】より怖かった。

 遠くでゼクスの声が聞こえたけど、怖くて何処を走ったのか分からなくなってしまった。

 つまり、これは『迷子』です!

 普通ならスマホで連絡が出来るけど、此処は異世界だから連絡の手段が分かりません!

 ワイバーンが2匹いた。


 【ビッグベアー】より大きい。

 このまま去ってくれないかな。

「グギャアアアアァァァッ!」

 でっかい鳴き声……こ、こっちに「来たぁ~~!!」

 こうなったら『放電! スパーク!!』ババババババッチィ!!

「グギギャアアァァァッ!」効いてる。

『雷刃! サンダーカッター!!』威力と速度が高い雷刃で2匹を狙い斬った。

「グギャアアアアァァァッ!」ドドオオオーーン!!

「はっはっはっはぁはぁっ! た、倒せた~~」

 迷子の私、ワイバーンをアイテムボックスに入れないと!

「ギャア~~ギャアアーーーー」んっ?

 
 何か聞こえる、何だろう?

「ぅげぇっ! キッモーー!!」

 何この【声デカ顔キモ人参】は!

 3匹もいるとキモいし、うるさい。

「ギャアアアアアアアッ!!」うるさ~~い!


『氷刃! アイスカッター!!』

「ギイギャアアッ!」威力も速度も高い氷刃を複数打ち人参キモ顔を斬り倒した?

 ポテッ、えっ?

「ヨッワ! 弱すぎ! 倒した」思ってたより弱い?

「うえっ、キッモ!」

 さっさとアイテムボックスに入れて。

「あっ、魔法の箒! 箒で空飛んで行けば、ゼクス達に会えるかも」

 ジャジャーーン! 魔法の箒ーー!!

 って誰に見せてるんだろ。

「行けえーー!! やった、飛んだ~~ギャアアアアァァァッ!!」

 声デカ顔キモ人参と一緒の声の私って、これでも女なんです。

 箒が暴走して止まりません!

「止まって~~!!」

 ピタッ! 宙で止まった。

「ミオ、こっちよ!」

 あっ、ルシア達がいた。このまま突入~~!!


「ミオ! ス、スカートの中が……その……」

 ゼクスは何で頬が赤いの?

 首を傾げていると


「ミ~~オ~~! 何処まで行ってたんだ! 心配、してたんだぞ」

 最後の声は小さくて優しい声だった。


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