【完結】番である私の旦那様

今日のランチは何かしら？

　今日のランチは『クリームパン』『サンドイッチ（卵サンド・フルーツサンド）』『ミックスジュース』『食後のマフィン』を早朝から作り、バールナ公爵家の皆様用とオール達用、私達用に作り。
　オールとジン用に作ったランチをフェンに届けてもらった。

「主よ、オール達が喜んでいた」
「フェン、ありがとう。
　バールナ公爵の皆様と食べてね」
「我は主が作った物なら何でも食べる！
　世界一美味しい」

　フェンに抱きつき、ふわふわの毛をサワサワと撫でながらモフモフを堪能していた。


「皆様、おはようございます。
　今日も１日宜しくお願い致しますわ」
「ユア様、おはようございます。
　その荷物はもしかして……（ゴクリ）」
「皆様、おはようございます。
　ユア様、匂いますわ……（ゴクリ）」
「皆様、おはようございます。
　んっ？　重たそうな荷物ですね？
　勉強用の教材ですか？」

　レイン様とハーティー様とで笑い合い、バスケットの中身をジーナ様に伝える事にした。
　本当は驚かせたかったのだけれど、内緒事は無しにしたので言葉で教える事にした、実物は見てのお楽しみってね。

「このバスケットの中には今日の昼食が入っているんですよ。
　なので、４人で食べましょうね」
「えっ！　ユア様の手作りですの？」
「わたくしも初めて聞いた時は驚きましたのよ」
「あの時は驚きましたが、すっごーーく美味しいんですのよ。
　食べると中毒になりますわよ？」
「レイン様もハーティー様も大袈裟ですわ。
　簡単な料理ですのよ？
　レシピを書いたので、料理長にどうぞ」

　レイン様、ハーティー様、ジーナ様に分厚いレシピを渡した。
　私は真剣な顔で瞬きもせずに忠告をした。

「このレシピは凄く大切な物です。
　革命が起きても不思議ではないくらいの料理が書かれているので気を付けて下さい！」
「「「気を付けますわ！！」」」

　私達はお昼になるのをワクワクしながら待ち、午前が終了したのでバスケットを持ってラウンジのテラスへと移動した。
　バスケットをゆっくりと開けると、甘い匂いに食欲をそそる匂いが私達の鼻を誘惑してきた。

「「「美味しそうですわ！！」」」

　レイン様、ハーティー様、ジーナ様の前にお皿とフォークを置き、コップにミックスジュースを入れた。
　ジーナ様は初めて見る料理に飲み物を見て、胸の前で祈る様に両手を組んでいる。

「さあ、食べましょう。
　食べたい物をお皿に入れて、手で持って食べる料理ですのよ」
「まあ、そうなのですね。
　わたくしはコレを……柔らかいですわ！」
「わたくしはこの黄色い物を挟んでいる……ふわふわで柔らかいですわ！」
「わたくしはこのフルーツを挟んでいる物を……えっ、柔らかい？」

　同時に一口食べた瞬間「「「っっっ！！」」」声にならない声を出していた。

「美味しいですわ！
　初めて食べましたわ」
「この様な料理は初めてですわ。
　パンケーキもですが、こちらの料理も美味しいですわ！」
「……美味しい……こんなに美味しい料理は初めてです。
　ユア様がお作りになったのですか？」
「ええ、そうなんですよ。
　私の得意事の１つなんですのよ」

　私達は美味しい食事している間、視線がする方を見た。
「見なかった事にしましょう」
「「「そうですわね」」」

　毎日暇な人達だ事、こんなのでディロールの王妃になんてなれるのかな？
　私の事ではないし公爵を剥奪されるみたいだから放置で良いよね。