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ブリアン・ダメンズ男爵 視点 ①
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やっとあの忌々しいバカなルルナがいなくなってくれた。あの子の家族の全財産も手に入れたし侯爵家はもう安泰ね。
爵位まで男爵から侯爵になれた時はルドルフ殿下に。
「父上が陞爵したと言っていた。良かったな」
と言われた時は嬉しくて運は私の味方になった気分だったわ。
それにしても、ルルナのドレスは小さくない? 私と変わらない背丈なのに、なんで入らないのよ!
「鬱陶しいなぁぁぁぁ!!!!」
お尻とお腹でつっかえたドレスを声とともに勢い良く上に引っ張ると、大きく裂ける音が部屋中に鳴り響いた。
バリッビリリッ……ビリビリッッ!!
「なっ……嘘でしょ!?
時間がないのに、このドレス絶対に安物だわ!」
他のドレス……あっ!
これなら入りそう……「はぁはぁ」やっと入ったわ。ピチピチだけど、王城へ行くにはピッタリなドレスね。
私とルドルフ殿下はいろいろな話をして仲を深めたはいいけど、王城ではルルナの両親の話やエメルロ侯爵の一族がどうのと言った話をアチコチで耳に入るようになった。
ルルナがいなくなって清々したはずが、胸にモヤモヤを残すことになった。
ある日のお昼頃のことだった。ルンルン気分で王城を歩いてる時に、ある話をしている声が聞こえてきた。
「わたくしも聞きましてよ。
エメルロ侯爵のお姉様が神獣様の主だったとか」
「まぁぁぁ、わたくしも聞きましてよ!」
「神獣様の主はこの世に1人だけですのに、なぜ追放になったのでしょう?」
「わたくしもそこが疑問ですのよ」
と、王城内でルルナが養女になった話とルルナが神獣様の主だという馬鹿げた話で持ちきりだった。
「はぁぁ! ルルナが神獣様の主ですって?
なに馬鹿げたことを言って……主……ルルナの血は、私にも少しは入ってるのだから私が主でも問題ないはずよ!!」
私が神獣様の主だと信じてもらうにはどうしたらいいのだろう?
(そうだ! ルルナは神獣様に聞いたこともない変なスキルで魅了し、自分のそばに置いている……)
いいわ、いいじゃない! 神獣様に関しての話の設定はこれでいいとして。
どうやって接触するかよね。
「ルドルフ殿下、ルルナが……うぅぅ…私から…ひっく……神獣様を奪ったの…うぅぅ…私が真の主なのに…」
「な、なんだと!
それは本当なのか?」
コクリとうなずくと、ルドルフ殿下の顔がみるみるうちに真っ赤になり、部屋の外に配置されている護衛騎士と私とで陛下の元へ行き。事の顛末を話しルルナがいるという街へ使者を送るよう陛下に進言をした。
「それは誠か!?
確かにあのスキルは聞いた事のないモノだった。あのスキルで魅了で操るとは、あの幼女……騎士に伝えよ!
神獣様の元へ使者を送るんだ!」
弱々しく涙目で話せば信じてくれたわ。あとは使者と共に神獣様が来るのを待つだけ。
と、思っていたのに。あれからどれくらい経ったのか分からないが、使者はサイチの街から帰還したが神獣様がいなかった。
なぜいないのよ!
んっ? あそこにいるのは陛下とルドルフ殿下だわ。
ソッと近付き話を盗み聞きした。
「お前達が頼りだ、あの幼女を見つけ次第何があっても処刑しろ!!」
「ルルナを殺すまで帰って来るなよ!」
「ふふふふ……」
ルルナ見てなさいよ、神獣様は今度こそ私の元へ来てくれるんだから!
爵位まで男爵から侯爵になれた時はルドルフ殿下に。
「父上が陞爵したと言っていた。良かったな」
と言われた時は嬉しくて運は私の味方になった気分だったわ。
それにしても、ルルナのドレスは小さくない? 私と変わらない背丈なのに、なんで入らないのよ!
「鬱陶しいなぁぁぁぁ!!!!」
お尻とお腹でつっかえたドレスを声とともに勢い良く上に引っ張ると、大きく裂ける音が部屋中に鳴り響いた。
バリッビリリッ……ビリビリッッ!!
「なっ……嘘でしょ!?
時間がないのに、このドレス絶対に安物だわ!」
他のドレス……あっ!
これなら入りそう……「はぁはぁ」やっと入ったわ。ピチピチだけど、王城へ行くにはピッタリなドレスね。
私とルドルフ殿下はいろいろな話をして仲を深めたはいいけど、王城ではルルナの両親の話やエメルロ侯爵の一族がどうのと言った話をアチコチで耳に入るようになった。
ルルナがいなくなって清々したはずが、胸にモヤモヤを残すことになった。
ある日のお昼頃のことだった。ルンルン気分で王城を歩いてる時に、ある話をしている声が聞こえてきた。
「わたくしも聞きましてよ。
エメルロ侯爵のお姉様が神獣様の主だったとか」
「まぁぁぁ、わたくしも聞きましてよ!」
「神獣様の主はこの世に1人だけですのに、なぜ追放になったのでしょう?」
「わたくしもそこが疑問ですのよ」
と、王城内でルルナが養女になった話とルルナが神獣様の主だという馬鹿げた話で持ちきりだった。
「はぁぁ! ルルナが神獣様の主ですって?
なに馬鹿げたことを言って……主……ルルナの血は、私にも少しは入ってるのだから私が主でも問題ないはずよ!!」
私が神獣様の主だと信じてもらうにはどうしたらいいのだろう?
(そうだ! ルルナは神獣様に聞いたこともない変なスキルで魅了し、自分のそばに置いている……)
いいわ、いいじゃない! 神獣様に関しての話の設定はこれでいいとして。
どうやって接触するかよね。
「ルドルフ殿下、ルルナが……うぅぅ…私から…ひっく……神獣様を奪ったの…うぅぅ…私が真の主なのに…」
「な、なんだと!
それは本当なのか?」
コクリとうなずくと、ルドルフ殿下の顔がみるみるうちに真っ赤になり、部屋の外に配置されている護衛騎士と私とで陛下の元へ行き。事の顛末を話しルルナがいるという街へ使者を送るよう陛下に進言をした。
「それは誠か!?
確かにあのスキルは聞いた事のないモノだった。あのスキルで魅了で操るとは、あの幼女……騎士に伝えよ!
神獣様の元へ使者を送るんだ!」
弱々しく涙目で話せば信じてくれたわ。あとは使者と共に神獣様が来るのを待つだけ。
と、思っていたのに。あれからどれくらい経ったのか分からないが、使者はサイチの街から帰還したが神獣様がいなかった。
なぜいないのよ!
んっ? あそこにいるのは陛下とルドルフ殿下だわ。
ソッと近付き話を盗み聞きした。
「お前達が頼りだ、あの幼女を見つけ次第何があっても処刑しろ!!」
「ルルナを殺すまで帰って来るなよ!」
「ふふふふ……」
ルルナ見てなさいよ、神獣様は今度こそ私の元へ来てくれるんだから!
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