知恵者ゴルディの旅

冬目マコト

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森の奥

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ゴルディは森の中をズンズンで進んでいきました。しかしそれも最初まで何も整理されていない土地ですから、樹の突き出た根っこと小石の荒れた獣道を通って行ったので足がもうくたくたになりました。「疲れた・・」ゴルディは愚痴をこぼしました。「何で僕がこんな目に、そりゃあ悪戯したけどさ、全部悪いってわけじゃない村長の馬の毛だってパチンコ作るのにひもが欲しかったからちょっと分けてもらっただけなのに!」  ゴルディは糞ガキなのでまだまだ反省の気が足りませんでした。  一日中森を歩き回り、ついに彼も疲れてしまい夜になりあたり一面が暗くなるとガキ大将だったゴルディにも心細さが芽生えてきました。  「村ではいつもは誰かと遊び、家に帰れば家族がいて、辺りに声をかければ誰か声を返してくれたのに、外に一歩出れば静かなんだな」  無意識にゴルディに寂しさが生まれてきたその時声がしました。誰かいる!そう思うとゴルディは矢も楯もたまらず走って声のするほうに走り抜けました。やがて籔林の間を抜けて大きな沼がありました。「助けてくれ!底なし沼に飲み込まれそうなんだ!」 ゴルディは声の主を見て喜ばず後退りしました。 声の主は蛇だったのです。
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