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A神社へ行った夜から数日が経った、ある日の深夜――。
当時、私は週に1回、動画投稿サイト用にラジオ収録を行っていた。それは私と相方であるS氏の二人で約30分間フリートークをするだけの番組だった。実際は番組という程、立派なものではない。
その名の通り、フリートークなので台本も用意していなければ、打ち合わせなどという仰々しいものも一切ない。リハーサルなしの一発本番である。収録方法は毎回パソコンの無料通話アプリを使用していた。
S氏は俗にいう"イケメンボイス"というやつで、その声質と毒舌が売りだ。いわば、私は食玩の、おまけのような存在である。
その日の収録終わりのこと。滞りなく終わったかに思えた。
「お疲れ」
「お疲れ様でした」
「あのさ、赤鈴さん。ちょっと訊いていい?」
「はい、なんですか?」
「今、近くに妹さんか、彼女さんか、誰か……女の人、おる?」
それは、妙な質問だった。だが、純粋に疑問を尋ねているように聞こえた。
「いませんよ。第一、私に彼女がいないことは、Sさんも御存じでしょう」
笑いを含みながらそう言うと、S氏は真剣な声音でこう答えた。
当時、私は週に1回、動画投稿サイト用にラジオ収録を行っていた。それは私と相方であるS氏の二人で約30分間フリートークをするだけの番組だった。実際は番組という程、立派なものではない。
その名の通り、フリートークなので台本も用意していなければ、打ち合わせなどという仰々しいものも一切ない。リハーサルなしの一発本番である。収録方法は毎回パソコンの無料通話アプリを使用していた。
S氏は俗にいう"イケメンボイス"というやつで、その声質と毒舌が売りだ。いわば、私は食玩の、おまけのような存在である。
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https://youtube.com/@yuachanRio
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