芙蓉の喋り場

高城蓉理

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 ホウケンオプティミズムを某サイトに転載した関係で、久し振りに読み返しと改稿をしました。

 この話は大学放送研究会を舞台にした青春小説で、アナウンスが話の主軸で出てきます。放送と法曹の韻を踏んでいるので、最初は知的財産権と両立して話を考えるのが難しかったのです。

 話を読み返しているうちに、私の中で沸き上がってきたのは朗読熱です。ホウケンオプティミズムは、アナウンス朗読で全国大会を目指す話なので、作中でも朗読のコツなどがたくさん出てきます。いま思い返すと、小説で朗読のハウトゥーを表現するなんてチャレンジャブルだったなー、とは思うのですが、自分の本業なのでそこまでの苦労はありませんでした。

 私自身はスクールでは朗読は授業で褒められることがありまして、原稿の練習よりも好きでした(オイ)ですが今は朗読を披露する機会は殆どないので、自宅で小説を声に出して読む程度です。これは仕方がないのですが、現在は朗読にかける時間があったら、調音や外郎売りを練習をすることが多いです。

 アナウンス朗読と一般的な朗読の違いなどは本編に書いたので割愛しますが、どちらにしても朗読は本当に奥が深い世界です。
 作中では深く書きませんでしたが、頭高尾低の原則を守りながら、強調したい部分はゆっくり読む、「、。」の精査など、自分で文章を解釈して聞きやすい朗読の工夫をします。もちろん技術がなければ表現ができませんし、聞きやすいと思う解釈を自分で施すのが難しいです。「あいでもない」「こうでもない」を繰り返し、そのうち台本は真っ黒になっていきます。

 実はホウケンオプティミズムの投稿当時は、私自身も夏目漱石の夢十夜を実際に練習しました。
 尺の都合のチェックや、物語を書く上で必要な作業でしたが、結局納得できる読みには至らずでした。30回くらいは録音しましたが全部ボツです。このときはどうしてもうまく読みたくて、自分で元々の原稿を縦書きに変換し、簡単な千鳥書きにしました。千鳥書きに関してはここでは説明すると長くなるので、興味があるかたは調べてみてください。この職業の界隈だと表現をつける都合もあり、横書きの原稿は苦手な方が多いそうで、私もまさにその典型です。自分で書いておいてですが、桃佳はあんな解釈が多々ある難しい文章を読みこなして、本当に凄いと思いました。
 
 私は創作活動は好きだけど、自分を一番表現できるのは、声で何かを伝えているときだなと思っています。それで食べているのだから当たり前といえば当たり前なのですが、出来事や物事を自分が最大化して皆さんにお伝えすることは、責任重大ですがやりがいがあります。
 小説は目で読むことが前提で作られているので、自作であっても朗読するのは難しいですが、耳で読むのはまた違った楽しみがあります。
 最近はちょこちょこ自作を朗読するのも密かなブームです。自分で朗読する分には、それが絶対的な正解なので、私としてはある意味完璧な成功体験を味わえます。自己肯定感も高まりそうですね。しばらくは朗読熱の赴くままに、過ごそうかと思います。
 

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