倭国女王・日御子の波乱万丈の生涯

第７章 【王太子ハヤテ】が【ミカ】を同伴し、凱旋帰国！

〔８０〕ミカ、初の騎馬戦において、ラビナの剣を叩き落として勝利す！

　　・・・【ミカ】らしいと言えば、それまでだが、もう少し我慢していれば自ずと勝利していたものを・・・
・・・双方の馬が静止していたことでもあり、かろうじて及第点としておこう・・・


ミカは双方の馬が止まるや、馬の鐙アブミを踏み台に、一気に上空に跳トんだ。

そして、前方一回転の遠心力と落差のある上段からの振り下ろしで、相手の剣を叩き落としたのであった。


もし、双方の馬が動いていたなら、失敗して大怪我ケガをしていたかもしれなかった！


【ラビナ王女】は見るも無惨な敗北を喫して、意気消沈して、二人の護衛と共に、【ヤマト国】に帰って行った。　



　　一方、ハヤテの妹の【ユリ姫】は【ミカ】の下に、走って来て、片膝をついて頭コウベを垂れ、

「義姉上アネウエ！」
「完敗です！！」
「『騎馬一騎は歩兵１０人に勝る。』と教わりましたが、義姉上アネウエには全く通用しませんでした。」


ミカは馬の手綱タヅナをユリに返し、

「それは【越女剣】だからです。」
「こちらが私達の師匠です。」
「姫も入門されては如何イカガ？」

ユリは師匠に向かって、片膝をついて頭コウベを垂れ、

「師匠！」
「是非とも、入門させて下さい！？」


「そうですね・・・厳しい修行について来られますか？」
「姫君だからと、甘やかしはしませんよ！」


「無論です！」
「厳しい修行・修練は望むところです！」