倭国女王・日御子の波乱万丈の生涯

第８章 【ミカ姫】は【日輪の女神】の長女の玄孫（孫の孫）のミアンカ王太女の嫡女！！

〔９５〕ヤマト国【サヤカ王太子妃】娘の縁談の辞退に来訪

　　翌日、【日輪の女神】の予言通り、【ヤマトのサヤカ王太子妃】が、【娘のラビナ王女】を伴って、イト国王宮を訪れた。


サヤカ妃はタカハ国王が予想した通り、娘の縁談を辞退しに来たのであった。


当初、サヤカ妃の娘が、ハヤテの連れ帰った女との対戦に敗れた、と聞くや否や、怒り心頭に発し、本家に婚約履行を直談判しに行くつもりであった。


されど娘の護衛から詳細な話を聞くに及んで、急転直下、【縁談の辞退】へと、気持ちに変化を来したのであった！



　　その【ラビナ王女の護衛】は、【タニハ王家の元親衛隊員】であった。


剣の腕は【タケト副長】にやや劣るものの、【サヤカ元王女の護衛】としては、申し分なく達人の域にあった。


当然の事ながら、【越女剣】にも造詣ゾウケイが深く、【ミカの太刀筋】が【ミアンカ王太女の太刀筋】に非常によく似ていると、驚きの眼で見ていた。


そればかりか、姿形・容貌が余りにもそっくりで、２人は親子に違いないと確信したのであった！


その事を対戦に敗れて意気消沈している【ラビナ姫】に言うに忍びず、【母親のサヤカ妃】に直接報告・言上したのである。



　　サヤカは幼少の頃より、実の姉よりも、従姉イトコのミアンカに憧憬の念があり、強く親近感を抱いて慕っていた。


一方ミアンカも、一人っ子で、姉妹がおらず、サヤカを実の妹以上に可愛いがっていた。


【駆け落ち】した時もサヤカにだけは、心の中の本音を語っていったので、ミアンカがタニハに戻ることはなくとも、サヤカの元には立ち寄ると、堅く信じて疑わなかった。


されど、長い間ミアンカの消息が分からず、気にはなっていた矢先の【娘】の出現であった。