倭国女王・日御子の波乱万丈の生涯

古代雅之

文字の大きさ
103 / 449
  第9章 二種の神器【御神鏡】と【御神剣】

 〔103〕鋼鉄製【御神剣】と折れていた鉄製 【元御神剣】

しおりを挟む
  【カリン王妃】が【日輪の女神】と【遠隔言霊交信神技】で交信している同じ早朝、【ハヤテ王太子】は【チヨヒコ大御所】に呼ばれ、【大御所】の屋敷を訪れた。


【チヨヒコ大御所】は【タニハ王家】の【レイカ大御所】に次ぐ、大長老であり、共に、生前の【日輪の女神】の【天壌無窮の神勅命】を直接拝命した、天孫族の【両巨頭】の一人である。


更に、2年半前に、『王太子の海外単独渡航で、王室が大騒ぎ』した際、【鶴の一声】で騒動を鎮め、本家王室に隠然たる力を持っているのである。



  その【大御所】の屋敷に、ハヤテは訪れたのである。


「【大御所】様! お早うございまする。」


「ウム、 早うである。」


「早速ではあるが、タニハへの出立はいつじゃ?」


「今日より、4日の後でござりまする。」


「ウム、 タニハ周辺域は【最激戦地】と聞く!」
「そなたは、この二年半の海外生活で、【剣の腕】をかなり上げたそうじゃが、いくら【剣の達人】になっても、弓箭キュウセン(弓矢)隊に囲まれたなら、【死】を覚悟せずばなるまい!」
「そこでじゃ!」
「この【守護・御神剣】は生前の【日輪の女神】から、そなたに下賜されたモノで、何十本、否、何百本の弓矢からもそなたを守ってくれる!」


「えっ!?」
「何故、【日輪の女神】は私如きに!?」


「エエーイ!」
「黙って最後まで聞けー!!」
「ここに、【真っ二つに折れた鉄剣】がある。」
「生前の 【日輪の女神】からの御下命である!」
「この折れた鉄剣を元通りにツナぎ、尚且ナオカつ【鋼鉄剣】として鍛え上げろ!!」
「そのための費用は、いくらかかってもよい!」
「全部、このジジの個人資産から出してやる!」
「どうだ!?」
「出来るか出来ぬか、返事をしろ!」


「ハハーッ! 出来まする!!」
「【日輪の女神】の御下命とあらば、謹んで、やり遂げまする。」


「ヨーシ! 相わかった!」
「もし、出来ずに、途中で投げ出そうものなら、そなたを叩っ斬って、このジジも自害して、【日輪の女神】にびを入れずばなるまい!!」


「ハハーッ!」
「身命を賭して、やり遂げまする!!」
しおりを挟む
感想 17

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-

ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。 1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。 わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。 だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。 これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。 希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。 ※アルファポリス限定投稿

偽夫婦お家騒動始末記

紫紺
歴史・時代
【第10回歴史時代大賞、奨励賞受賞しました!】 故郷を捨て、江戸で寺子屋の先生を生業として暮らす篠宮隼(しのみやはやて)は、ある夜、茶屋から足抜けしてきた陰間と出会う。 紫音(しおん)という若い男との奇妙な共同生活が始まるのだが。 隼には胸に秘めた決意があり、紫音との生活はそれを遂げるための策の一つだ。だが、紫音の方にも実は裏があって……。 江戸を舞台に様々な陰謀が駆け巡る。敢えて裏街道を走る隼に、念願を叶える日はくるのだろうか。 そして、拾った陰間、紫音の正体は。 活劇と謎解き、そして恋心の長編エンタメ時代小説です。

改造空母機動艦隊

蒼 飛雲
歴史・時代
 兵棋演習の結果、洋上航空戦における空母の大量損耗は避け得ないと悟った帝国海軍は高価な正規空母の新造をあきらめ、旧式戦艦や特務艦を改造することで数を揃える方向に舵を切る。  そして、昭和一六年一二月。  日本の前途に暗雲が立ち込める中、祖国防衛のために改造空母艦隊は出撃する。  「瑞鳳」「祥鳳」「龍鳳」が、さらに「千歳」「千代田」「瑞穂」がその数を頼みに太平洋艦隊を迎え撃つ。

別れし夫婦の御定書(おさだめがき)

佐倉 蘭
歴史・時代
★第11回歴史・時代小説大賞 奨励賞受賞★ 嫡男を産めぬがゆえに、姑の策略で南町奉行所の例繰方与力・進藤 又十蔵と離縁させられた与岐(よき)。 離縁後、生家の父の猛反対を押し切って生まれ育った八丁堀の組屋敷を出ると、小伝馬町の仕舞屋に居を定めて一人暮らしを始めた。 月日は流れ、姑の思惑どおり後妻が嫡男を産み、婚家に置いてきた娘は二人とも無事与力の御家に嫁いだ。 おのれに起こったことは綺麗さっぱり水に流した与岐は、今では女だてらに離縁を望む町家の女房たちの代わりに亭主どもから去り状(三行半)をもぎ取るなどをする「公事師(くじし)」の生業(なりわい)をして生計を立てていた。 されどもある日突然、与岐の仕舞屋にとっくの昔に離縁したはずの元夫・又十蔵が転がり込んできて—— ※「今宵は遣らずの雨」「大江戸ロミオ&ジュリエット」「大江戸シンデレラ」「大江戸の番人 〜吉原髪切り捕物帖〜」にうっすらと関連したお話ですが単独でお読みいただけます。

大東亜戦争を有利に

ゆみすけ
歴史・時代
 日本は大東亜戦争に負けた、完敗であった。 そこから架空戦記なるものが増殖する。 しかしおもしろくない、つまらない。 であるから自分なりに無双日本軍を架空戦記に参戦させました。 主観満載のラノベ戦記ですから、ご感弁を

もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら

俣彦
歴史・時代
慶長5年9月14日。 赤坂に到着した徳川家康を狙うべく夜襲を提案する宇喜多秀家と島津義弘。 史実では、これを退けた石田三成でありましたが……。 もしここで彼らの意見に耳を傾けていたら……。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

処理中です...