倭国女王・日御子の波乱万丈の生涯

古代雅之

文字の大きさ
104 / 449
  第9章 二種の神器【御神鏡】と【御神剣】

 〔104〕【アキ王家】のお家騒動・身内の謀叛!≪1≫

しおりを挟む
  ハヤテが【大御所】に『身命を賭して、やり遂げまする』と誓った、その日から4日後【イト王家弔問使節団】は、百数隻の軍船に分乗し、イト国の港から出航した。


 【王家使節団】はハヤテ王太子を団長に、喪主のミカ姫、ユリ姫、カリン王妃と、本家王室の錚々ソウソウたる顔ぶれをソロえ、軍兵二千を率いていた。


一方、【ヤマト王家弔問使節団】はサヤカ王太子妃とラビナ姫が中心となり、軍兵五百を二十数隻の船に分乗させ、筑後川河口の港から、本家の使節団に遅れること2日で、出航した。


サヤカ王太子妃の一行は、ヤマト王太子と合流すべく、海路、畿内ヤマト国を目指していた。



  ハヤテら本家王室の一行が、分乗した2隻の船が、広大なアキ(広島)湾の多祁理タギリの港の波止場に接岸した。

他の百隻の船は、それぞれが衝突しない程度の、 尚且ナオカつ、すぐに相互連絡出来る程度の距離を開けて碇泊した。


本家王室の2隻の船が接岸している波止場に、後を追うように接岸して来た一隻の船があった。

キビ王家の【マリン王妃】と【キララ姫】の船であった。

キビ王家の船の護衛随行船4隻は、近くの本家の船と連絡が取れる至近距離で碇泊した。



  百余隻の船が、湾内一帯に展開を終えた頃、濃霧が立ち込めて来た。

陸からは、波止場の3隻の船以外は、1隻も見えなくなっていた。


先に、波止場から上陸していたハヤテとミカ姫は、出迎えの者が一人も見当たらず、驚いていた。

特にミカ姫には、何やら漠然とした【殺気】までしてきた!


その無気味な気配は、船内にいる、カリン、マリンの両王妃も感じ取っていた。

・・・姉上!・・・
・・・この無気味な気配は、いったい、何なんでしょうか!?・・・

・・・そうですね!?・・・
・・・この濃霧のせいではないようですね・・・
・・・この生まれ故郷には何度も来ていますが、こんな悪寒は始めてですね!・・・


既に上陸していたハヤトは、大声で叫んだ!

「母上!」
「【アキ王家】からの出迎えが、誰一人として、おりませぬ!?」


・・・とにかく、船内にいては、何一つ分かりません!・・・
・・・私達も上陸してみましょう!・・・


3隻の船内の60余人が上陸した





  

     
しおりを挟む
感想 17

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-

ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。 1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。 わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。 だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。 これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。 希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。 ※アルファポリス限定投稿

偽夫婦お家騒動始末記

紫紺
歴史・時代
【第10回歴史時代大賞、奨励賞受賞しました!】 故郷を捨て、江戸で寺子屋の先生を生業として暮らす篠宮隼(しのみやはやて)は、ある夜、茶屋から足抜けしてきた陰間と出会う。 紫音(しおん)という若い男との奇妙な共同生活が始まるのだが。 隼には胸に秘めた決意があり、紫音との生活はそれを遂げるための策の一つだ。だが、紫音の方にも実は裏があって……。 江戸を舞台に様々な陰謀が駆け巡る。敢えて裏街道を走る隼に、念願を叶える日はくるのだろうか。 そして、拾った陰間、紫音の正体は。 活劇と謎解き、そして恋心の長編エンタメ時代小説です。

改造空母機動艦隊

蒼 飛雲
歴史・時代
 兵棋演習の結果、洋上航空戦における空母の大量損耗は避け得ないと悟った帝国海軍は高価な正規空母の新造をあきらめ、旧式戦艦や特務艦を改造することで数を揃える方向に舵を切る。  そして、昭和一六年一二月。  日本の前途に暗雲が立ち込める中、祖国防衛のために改造空母艦隊は出撃する。  「瑞鳳」「祥鳳」「龍鳳」が、さらに「千歳」「千代田」「瑞穂」がその数を頼みに太平洋艦隊を迎え撃つ。

大東亜戦争を有利に

ゆみすけ
歴史・時代
 日本は大東亜戦争に負けた、完敗であった。 そこから架空戦記なるものが増殖する。 しかしおもしろくない、つまらない。 であるから自分なりに無双日本軍を架空戦記に参戦させました。 主観満載のラノベ戦記ですから、ご感弁を

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

別れし夫婦の御定書(おさだめがき)

佐倉 蘭
歴史・時代
★第11回歴史・時代小説大賞 奨励賞受賞★ 嫡男を産めぬがゆえに、姑の策略で南町奉行所の例繰方与力・進藤 又十蔵と離縁させられた与岐(よき)。 離縁後、生家の父の猛反対を押し切って生まれ育った八丁堀の組屋敷を出ると、小伝馬町の仕舞屋に居を定めて一人暮らしを始めた。 月日は流れ、姑の思惑どおり後妻が嫡男を産み、婚家に置いてきた娘は二人とも無事与力の御家に嫁いだ。 おのれに起こったことは綺麗さっぱり水に流した与岐は、今では女だてらに離縁を望む町家の女房たちの代わりに亭主どもから去り状(三行半)をもぎ取るなどをする「公事師(くじし)」の生業(なりわい)をして生計を立てていた。 されどもある日突然、与岐の仕舞屋にとっくの昔に離縁したはずの元夫・又十蔵が転がり込んできて—— ※「今宵は遣らずの雨」「大江戸ロミオ&ジュリエット」「大江戸シンデレラ」「大江戸の番人 〜吉原髪切り捕物帖〜」にうっすらと関連したお話ですが単独でお読みいただけます。

もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら

俣彦
歴史・時代
慶長5年9月14日。 赤坂に到着した徳川家康を狙うべく夜襲を提案する宇喜多秀家と島津義弘。 史実では、これを退けた石田三成でありましたが……。 もしここで彼らの意見に耳を傾けていたら……。

処理中です...