倭国女王・日御子の波乱万丈の生涯

第２２章 【スミダヒコ王太子】は身命を賭して、奪われた【御神鏡】を１ヶ月以内に取り戻すと言明！！

〔２８８〕「本来ならば、一生不具の身体になるところ、貴女のおかげで、歩けるようになりました！｣

　　５年前の転落事故で、腰椎と両足の複雑骨折した【スミダヒコ】は、【ミランダ】から【他浄治癒骨片接合神技】による手術を受け、術後身体機能回復訓練リハビリテーションのために、２年間ほとんど毎日、２人して過ごしていた。

その事は【御救い所】の【ユリ日御子】所長や他の同僚からも公認されていた。

【ミランダ】も、満更嫌がる事もなく、２人で屋外散歩するなど、むしろ楽しんでいた。

しかしながら、２人の関係は、あの【疾疫エノヤマイ（疫病）】騒動で、疎遠になっていたのである。



　　【スミダヒコ】は意を決して、初めて個人的に【ミランダ】に交際を申し込んだ形となった。

「本来ならば，一生不具の身体になるところ、貴女のおかげで、歩けるようになりました！」
「何か、御礼をしたいのですが、如何なる御礼も、私の気持ちが収まりませぬ！」
「先ずは、我が家にて、夕餉ユウゲなど、馳走したいのですが？」
「両親にも紹介させて下さい。」


【ミランダ】も個人的な【スミダヒコ】の気持ちには、薄々感づいていたので、この申し出には、喜んで応じた。