倭国女王・日御子の波乱万丈の生涯

第２４章 【魏の帝都・洛陽】に【遣魏使】を遣わし、【魏帝】から【銅鏡】を賜る！

〔３３５〕【魏】の皇族であり大将軍の【曹爽】と、軍内で声望の高い大尉【司馬慰】の対立！

　　第２次【遣魏使】が派遣された頃の【魏朝廷】では、政局が徐々に不穏化しつつあった。

【魏朝】の２代目皇帝【曹叡（明帝）】の崩御後、幼帝【曹芳】の後見人である【曹爽】と【司馬慰】の水面下での
権力闘争が勃発したのである。

【曹爽】は皇族の大将軍であり、【司馬慰】は軍功著しく、軍内での声望が極めて高い大尉である。

【曹爽】と【司馬慰】は先帝から指名された、幼帝の後見人であり、同格のはずだった。

当初【司馬慰】は、皇族である【曹爽】に、多少遠慮がちであったのをいいことに、【曹爽】は徐々に専横化しつつあった。



　　【曹爽】は目立たぬ範囲で、【軍内】の【司馬派将校】を遠方の地へ左遷したり、【呉軍】との戦闘最前線に
援軍と称して追いやったりした。

そして、【倭国】や他の国々の【遣魏使】からの朝貢も【曹爽】が幼帝と並んで、受けたのである。