倭国女王・日御子の波乱万丈の生涯

第２３章 【トヨの国の乱】及び【塩飽水軍の叛乱】は【連合国家・倭国】の統治の難しさを露呈した！！

〔２９９〕【ヤマト丞相】に【鋼鉄鏃矢】の完成を報告す！

　　ハヤテ外務相はミハシバ所長を伴って、ヤマト館の【ヤマト丞相】を訪ねて、【鋼鉄鏃矢】の 完成を報告した！


「丞相閣下！」
「この【鋼鉄鏃矢】の威力たるや、真に凄いものがありまする！」
「『百聞は一見に如かず！』と申します。」
「先ずは、この【鋼鉄鏃矢】の実射を御覧頂きたい！」


【ヤマト】はすぐに応じた。

「それなら、我が家の【練武場】で、実射してみてくれないか！」



　　５人は【ヤマト館】の【別館】にある【練武場】に入って行った。

【ハヤテ】は、【練武場】に入るや、

「我々は既に、実射を経験しており申す。」
「ここは【丞相閣下】御自身で、自射をしてみてほしく、存じまする！」


「弓射は、ここ１０年ばかり、ご無沙汰でねェー！」

【ヤマト】は、そう言いながらも、満更でもない様子で、【鋼鉄鏃矢】を手に取り、慣れた手つきで弓につがえた。
弓を大きく引き絞り、木製的に狙いを絞り、射た！

【鋼鉄鏃矢】は的中するや否や、木製的を貫き割って、立てかけてある板壁に突き刺さった！

「凄い手応えがあった！」
「あの的を【矢】で貫き割るなど、始めてのことだ！」

「ところで、【鋼鉄鏃矢】は矢身が耐え切れず、砕け割れ、失敗した、と聞いておったが！？」


【ミハシバ所長】は間髪を入れず、応えた。

「確かに、２年前の【鋼鉄鏃】は的中時の衝撃が強すぎて、矢身が砕け割れて、大失敗でした。」
「そこで、鏃と矢身の接合部に、緩衝材として、【軟鉄】を埋め込みました。」


【ヤマト】は満身の笑みで、

「そうか、失敗にも挫けず、精進し、大成功を成し遂げるとは、実に天晴れである！！」